ワイン用語集南アフリカのワイン

南アフリカワインの基礎知識|主な品種と産地

南アフリカは、一般的なアフリカ大陸にある熱帯国というイメージとは異なる国です。

↓のように日本よりも最近の日本よりも涼しいくらいの平均温度です。

10 11 12 年間
平均最低気温 (度) 15,7 15,6 14,2 11,9 9,4 7,8 7 7,5 8,7 10,6 13,2 14,9 11,4
平均最高気温 (度) 26,1 26,5 25,4 23 20,3 18,1 17,5 17,8 19,2 21,3 23,5 24,9 22

世界地図を見てみると、おおよそ南アフリカのワイン生産地域はオーストリアの南部、チリやアルゼンチンなどのワイン生産地域とほぼ横並びになっています。

 

アフリカ大陸最南端のこの国は、スエズ運河が開通するまではヨーロッパとアジアへ向かうまでの重要な寄港地でした。

オランダ人の入植者がブドウを植えてワイン造りが始まりましたが、その後にボーア戦争を経て英国領となりますが、そのころは恵まれた天候を生かして甘口ワインを生産して英国本国に輸出をしていたのです。

 

1918年にKWV(KOOPERATIVE WINEVOWERS VEREINIGUNG 南アフリカワイン醸造事業者協同組合が設立され、規制が強化されて品質の底上げが図られます。

このKWVは、品質の粗悪品の排除や均一化には貢献したのですが、その代わりにブティックワイナリーは締め出された経緯があります。

1992年にKWVが廃止(後年に民営化)されると、それまでの保守的だったワイン業界は堰を切ったように小規模・高品質なワインを造るワイナリーが生まれ、世界のワイン界に打って出るのです。

 

アパルトヘイト政策で世界市場から締め出しをされていましたが、撤廃されたのちに輸出向けのワイン造りに力を入れることになります。

ボルドー・ブルゴーニュ系の品種やスティーンと呼ばれるシュナンブラン種で高品質なワインはぜひお試しいただきたいワインです。

また、この国固有のピノタージュ(ピノノワールサンソーの後輩品種)やシラーからも独特のワインが生産されています。

南アフリカワインの基礎知識

主な生産地域

コースタル地方

南アフリカの西側に位置し、ワイン栽培の中心地です。降水量が多く、海からの涼しい風と日照量に恵まれています。様々なワイン産地が知られています。

ステレンボッシュは、特に優れたワインを生産する産地として知られています。

ブドウの栽培時期の平均気温が18~19℃と冷涼な気候です。

エールステル川の影響を受けており、上流は花崗岩質土壌で、下流は砂礫質土壌が中心です。

カベルネ ソーヴィニヨンやシラーズ、ピノタージュなどが栽培されており、ボルドースタイルの赤ワインが特に高い評価を得ています。

コンスタンシアは、傾斜に畑が多くあり、涼しい風が抜ける産地です。

降雨量はありますが、砂質土壌で水はけがよく、高品質なブドウを収穫することが出来ます。

またヴァン ド コンスタンシアと呼ばれる、ミュスカ ド フロンティニャンから造られるデザートワインが知られています。

この甘口ワインは、ナポレオン皇帝が「死ぬ前にもう一度飲みたい」というエピソードもあり、ソーテルヌ貴腐ワインに並び高く評価されていました。

パールは多様な土壌を持っており、比較的温暖な気候です。

 

ブレーダーリヴァーヴァレー地方

ブレーダーリヴァーヴァレー地方は、南アフリカの中央に位置しているワイン産地です。

有名な産地はウスターとロバートソンです。

ウスターは暑い夏が特徴で、降雨量が少ないため灌漑設備が必要な産地です。

南アフリカ産のブランデーの産地としても知られています。

ロバートソンは石灰質土壌で、白ブドウが多く栽培されています。

 

オリファンツ リヴァー地方

南アフリカの北西に位置しているワイン産地で、南アフリカ全体の1/5のワイン生産量を誇ります。降雨量が少なく、比較的リーズナブルな、日常消費用ワインを中止に生産しています。

 

クライン カルー地方

南アフリカで東西に広がっているワイン産地です。
ミュスカデルなどのデザートワインも豊富に生産しており、シェリーのような酒精強化ワインも生産しています。

 

主なブドウ品種

Pinotage ピノタージュ

ピノタージュは、1925年に誕生した交配品種で、南アフリカを代表する黒ブドウです。

ピノノワールサンソーの交配品種であり、サンソーが南アフリカではエルミタージュと呼ばれていたことから、ピノタージュという名前になっています。

フルボディなものなど様々なタイプのワインが造られており、冷涼な産地ではピノノワールのような淡い色調のタイプも生産されています。

コストパフォーマンスが高いワインが多く、評価されています。

コースタル地方で主に生産されています。

 

Cabernet Sauvignon カベルネ ソーヴィニヨン

南アフリカではヨーロッパ系品種への植え替えが盛んであり、カベルネ ソーヴィニヨンの栽培面積は拡大しています。

コースタル地方で主に栽培されています。

特にステレンボッシュではメルロやシラーズも栽培されており、ボルドーブレンドのワインが高い評価を得ています。

 

Chenin Blanc シュナン ブラン

近年南アフリカでの栽培面積は減少傾向にありますが、世界のシュナン ブランの畑の2/3が南アフリカにあります。

フランスのロワール地方原産の白ブドウで、1655年にヤン ファン リーベック氏によって、南アフリカに持ち込まれたとされています。

長い間スティーンという名前で親しまれてきましたが、その後シュナン ブランと同一品種であることが判明しました。

シュナン ブランは、気候や製法などの影響を受けやすく、造り手の意思を反映しやすい品種です。

花梨などのフルーツの香りが印象的で、綺麗な酸味を持っています。

樽で熟成したリッチなタイプもあり、甘口から辛口まで様々なタイプのワインが生産されています。

 

Colombard コロンバール

コロンバールはフランス原産の白ブドウです。フランスではコニャックなどブランデーの原料となることが多いです。

南アフリカでも幅広く栽培されており、幅広いタイプのワインが生産されています。

コロンバールから造られたワインは、スパイスの香りと軽やかでフレッシュな酸味が特徴的です。

 

 

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