ドイツワイン

ドイツワインの基礎知識|産地とブドウ品種をおさえよう

ドイツはもともとはフランスやイタリアと並ぶ歴史的に伝統を持つ大生産国でした。

しかしいくつかの要因が重なった結果現在では輸出の量は減り、日本でもほとんどワインショップでも見かけないような状況になっています。

これにはいくつか原因がありますが、一番はやはり現代食生活のライト化が進み、甘口ワインへの評価が相対的に下がったことでしょう。

さらに言葉は悪いですがリープフラウミルヒやマドンナなどの一部のコマーシャルワインがどうしても目立ってしまい、そのため質の高いワインにフォーカスされづらい状況となっているのです。

ただし、世界的に見てもまねのできないドイツの甘口ワインは、質的にその立場は揺らぐことはありません。

 

伝統と重圧のある生産国なのでなかなかワインのスタイルを変えることは難しいかもしれません。

しかしもともとのワイン生育環境は素晴らしいものがあるのでマーケットに合わせたワイン造りをすることで一気に豹変する可能性もある国といえます。

 

ここでは、わかりづらいドイツワインの全体像を生産地域とブドウ品種に絞って紹介しています。

さらに興味のある方はワインの制度と格付けを確認するようお勧めします。
ドイツワインの格付け|制度と全体像を押さえよう
をご参考ください。

 

ドイツワイン

全体像


ドイツは、世界のブドウ栽培地の中でも北限に位置しているワイン産地です。

ドイツで栽培されているブドウの60%ほどが白ブドウ、40%ほどが黒ブドウです。

ドイツワインと聞くと白ワインのイメージが強いですが、赤ワインの生産量もけっして少なくはありません。

また、ドイツのワインは甘口のイメージが強いですが、実際は生産されているワインの65%以上が辛口ワインであり、ヴァラエティに富んだワインが生産されています。

 

 

ドイツではスパークリングワインも生産されており、シャウムヴァインと呼ばれています。

シャンパーニュ方式である瓶内二次発酵で作られたものはゼクトと呼ばれており、原酒が1つの国のものである場合、国名をラベルに記載することが出来ます。

 

様々なロゼワインもドイツでは生産されています。

単一品種を使用し、指定地域産のものはヴァイス ヘルプストと呼ばれており、黒ブドウ白ブドウを混ぜて醸造したものは、ロートリングと呼ばれています。

他にも産地によってシラーヴァイン、バーデッシュロートゴルドと呼ばれているロゼワインが生産されています。

ドイツのワイン産地は北緯47〜52度の位置にあり、高緯度であるため、ドイツの夏の朝は早く明け、日没は遅く、寒冷地ながら長い日照時間を確保することができます。

様々な土壌構成をもっており、ドイツの南部では平坦な土地や緩やかな丘陵地帯に畑はあり、北部では急斜面を中心に畑は位置しています。

また、川の近くに位置している畑が多く、厳しい気候条件であるドイツの中でも、比較的穏やかな気候のところに畑を開墾しています。

 

ドイツでのワイン生産の歴史は古く、古代ローマ時代からブドウ栽培が行われていました。

その後は3世紀の皇帝プロブスによるワイン造りの奨励や、4〜6世紀の民族大移動による暗黒期、カール大帝によるワイン作りの復興を経て発展していきました。

フィロキセラの被害により一時衰退しましたが、現在はワイン生産国としての確固たる地位を築いています。

 

主なブドウ品種と産地

寒冷な気候であるドイツに適したブドウが栽培されています。栽培されているブドウは、65%ほどが白ブドウ、35%程が黒ブドウであり、白ワインの生産量のほうが多くなっています。

 

白ブドウ

白ワイン用ブドウでは、リースリング、ミュラー トゥルガウ、シルヴァーナーが主に栽培されています。

最も栽培されている白ブドウは、リースリングです。ラインリースリングとも呼ばれており、ドイツでは最も重要とされているブドウ品種です。

ドイツのリースリングは、甘口~辛口まで様々なタイプのワインが生産されています。豊かな酸味を持ち、長期熟成にも耐えることが出来る高貴な白ブドウです。

 

ミュラー トゥルガウはリヴァーナーとも呼ばれています。スイスで生まれた交配品種であり、世界中で栽培されています。

近年、日本の北海道や山梨でも栽培されています。

フレッシュさが特徴的な白ブドウであり、飲みやすく人気があります。

 

シルヴァーナーは、ラインヘッセンで最も栽培されており、控えめな個性を持つ白ブドウ品種です。

正式にはグリューナー シルヴァーナーと呼ばれており、フランスアルザス地方でも、高品質なワインを生産しています。

 

黒ブドウ

SPATBURUGUNDER(PINOT NOIR)

赤ワイン用ではシュペートブルグンダーやポルトギーザー、ドルンフェルダーが主に栽培されています。

シュペートブルグンダーはドイツで最も栽培されている黒ブドウ品種です。

ドイツ以外の国ではピノ ノワールと呼ばれています。

 

栽培がとても難しい品種ですが、土壌などの環境を表現した高貴なワインを作ることができます。

フランスのブルゴーニュ地方や、世界中で広く栽培されています。

 

ドルンフェルダーは、ヘルフェンシュタイナーとヘロルドレーベの交配品種であり、近年注目されている黒ブドウ品種です。

1955年に誕生したブドウであり、元々は色付け用に作られたブドウでした。

とても個性の強いブドウ品種であり、寒冷地ながら濃い色合いと豊かなコクをもつワインを生産することが出来ます。

ポルトギーザーは比較的早熟で、カジュアルなワインに多く見られるブドウ品種です。

 

生産地域

 

ドイツのワイン生産は、ヘッセン州、ラインラントファルツ州、バイエルン州、バーデン  ヴュルテムベルク州の中に11の指定ワイン生産地域があります。

その他にザーレウンストルートとザクセンを加えた13の指定地域で、ドイツワインは作られています。

下記が13の指定地域です。

 

ラインヘッセン

ファルツ

・バーデン

モーゼル

・ヴュルテムベルク

フランケン

・ナーエ

ラインガウ

・ザーレウンストルート

・アール

・ミッテルライン

・ヘシッシェベルクシュトラーセ

・ザクセン

 

その中でも特筆すべき産地は、ラインヘッセン、ファルツモーゼルラインガウフランケンです。

 

ラインヘッセンは、ナーエ川とライン川に接しているドイツ最大のワイン産地です。

なだらかな丘陵地帯に囲まれており、シルヴァーナーの栽培面積が世界最大です。

白ワインは生産量の60%ほどで、ドルンフェルダーを使用した赤ワインも生産されています。

 

ファルツはドイツの中では比較的温暖な気候であり、フランスの国境付近にまで広がっており、ラインヘッセンの次に広大なワイン産地です。

ワインの生産量は白ワインが50%ほど、赤ワインが40%ほどです。

黒ブドウであるドルンフェルダーやポルトギーザーの栽培が増えてきており、赤ワインの生産量が増加しています。

近年高品質なワインを生産している造り手が多く、注目されているワイン産地です。

モーゼルはモーゼル川とザール川、ルーヴァー川の流域に広がっているワイン産地です。

生産量の90%が白ワインであり、そのほとんどがリースリングを使用しています。

モーゼル川中流にあるベルンカステル地区は急斜面に畑があり、シーファーと呼ばれる特殊な土壌からモーゼルを代表する白ワインが生産されています。

モーゼルでは規定をクリアした高品質なリースリングに、リースリングSマークを表記することが出来ます。

 

ラインガウはライン川北岸からマイン川北岸あたりまでのワイン産地です。

畑は南向きのものが多く、土壌は黄土層と粘板岩から構成されています。

ドイツワインの中で特に高い評価を受けている産地であり、ドイツワインにおいて中心的な存在です。


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