ドイツワインワイン用語集

ドイツワインの格付け|制度と全体像を押さえよう

ドイツワインの制度と格付け方法は、ほかのフランスやイタリアなどの伝統的な生産国の制度とはやや違ってきます。

さらにドイツ語は覚えづらく、独特のネーミングがあるため覚えづらく、これがドイツワインの現在のマーケットでの苦境に影響していることはその通りでしょう。

 

もっとも、だからといって

「なんだ、そんなわかりづらい制度なんだから理解しなくったっていいじゃあないか」

というのはだめです。

最低限、こちらに示した制度と格付けの全体像を押さえておきましょう。

 

ドイツワインの制度と格付け

全体像

ドイツワインの区画は13の指定地域と、その地域内のべライヒと呼ばれる区画、そしてグロスラーゲという統合畑があり、さらにはアインツェルラーゲという単一畑に細かく分けられています。

全13の指定栽培地域名 モーゼル・ザール・ルーヴァー

ラインガウ

ラインヘッセン

ファルツ

●ナーエ

●アール

●ヘッシシェ・ベルクシュトラーセ

●ヴェルテンベルク

フランケン

●ザクセン

●ザーレ・ウンシュトルート

●ミッテルライン

●バーデン

 

 

そのうえで、ドイツ ワインの格付けには大きく分けて4つのカテゴリがあります。

色々な国の地酒と呼称ワインのちがいなどをイメージしてください。

 

・ドイッチャーヴァイン(deutcherwein)

・ラントヴァイン(Landwein)

・クヴァリテーツヴァイン(Qualitätswein bestimmten Anbaugebietes QBAと呼ぶ)

・プレディカーツヴァイン(Qualitätswein mit Prädikat QMPと呼ぶ)

 

ドイッチャーヴァイン

ドイッチャーヴァインは、地理的表示なしのカテゴリです。

地理的表示はないので、生産国のみ表記されます。ドイツのブドウを100%使用していることが必要で、ブドウ品種、ヴィンテージの表記をすることは可能です。

ドイッチャーヴァインは、2008年まではターフェルヴァインと呼ばれ親しまれていました。

 

ラントヴァイン

ラントヴァインは地理的表示付きのカテゴリです。地酒のイメージでしょう。

クヴァリテーツヴァインやプレディカーツヴァインよりは規定が緩く、26あるラントヴァイン指定地域のブドウを85%使用することが必要とされています。

一部の地域を除いて味わいのタイプは辛口(トロッケン)と半辛口(ハルプ トロッケン)です。

 

クヴァリテーツヴァイン

クヴァリテーツヴァインは、指定13地域のブドウのみから作られた上級カテゴリです。

Q.b.Aまたは、クヴァリテーツヴァイン ベシュティムター アンバウゲビーテとも呼ばれています。

アルコール度数が7%以上と規定されており、天候が悪かった年に公的機関が認めれば補糖をすることが出来ます。

ブドウ品種にも規定があり、高級ヴァイン用品種として認められているヴィティス ヴィニフェラである必要があります。

プレディカーツヴァイン

プレディカーツヴァインは、ドイツでは最も高く格付けされており、高いエクスレ度(糖度)が必要とされています。

以前はQ.m.Pまたはクヴァリテーツヴァイン ミット プレディカートと呼ばれていました。

指定された13地域内の1地区のブドウのみを使用しなければならず、いかなる場合でも補糖は認められていません。

このようにプレディカーツヴァインには、様々な厳しい規定が存在しています。

プレディカーツヴァインはさらに、収穫されたブドウ果汁の糖度により6つに区別して格付けされます。

 

 

 

糖度による格付け

ドイツワインにおいて、最高位に格付けされているプレディカーツヴァインは、下記6つのカテゴリに分類されています。

この6つのカテゴリは、最終的なワインの味わいではなく、収穫されたブドウ果汁の糖度(エクスレ度)による格付けです。

例えばフランスAOCであれば産地だったり造り方だったり官能検査で認められるのですが、ドイツワインの精度では、乱暴に言えば糖度さえ高ければ格付けは上がることになります。

 

・カビネット(Kabinett)

・シュペトレーゼ(Spatrese)

・アウスレーゼ(Auslese)

・べーレンアウスレーゼ(Beerenauslese)

アイスヴァイン(Eiswein)

・トロッケンベーレンアウスレーゼ(Trockenbeerenauslese)

 

カビネットは、6つのうち一番低いエクスレ度のカテゴリです。

最低エクスレ度は地域や品種によって異なりますが、アルコール度数は7度以上である必要があります。

 

シュペトレーゼは、カビネットに次いで低いエクスレ度のカテゴリです。

最低アルコール度数は7度であり、通常の収穫よりも1週間ほど遅らせて収穫は行われています。

 

アウスレーゼは、十分に完熟したブドウ果汁から作られているヴァインのカテゴリです。

最低アルコール度数は7度です。

 

べーレン アウスレーゼは貴腐菌の付着した貴腐ブドウまたは過熟したブドウから作られているヴァインのカテゴリです。

最低アルコール度数は5.5度です。

 

アイス ヴァインは、翌年ぐらいまで収穫を遅らせることにより凍結したブドウを収穫し、凍結したままのブドウを搾汁して作られたヴァインです。

水分は凍結しているため、甘みの強い果汁を搾ることが出来ます。最低アルコール度数は5.5度です。

 

トロッケン ベーレン アウスレーゼは基本的に貴腐ブドウから作られたヴァインのカテゴリです。

貴腐ブドウではなく、過熟したブドウも特殊な場合認められています。

最低エクスレ度はバーデンの一部で154度、その他の地域では150度が必要とされています。

 

トロッケン ベーレン アウスレーゼは、トカイのアスー エッセンシアとフランスのソーテルヌと共に、世界三大貴腐ヴァインとして高い評価を得ています。

 

その他にも2000年からは、辛口ワインのイメージを確立するために、「クラシック」と「セレクション」という新しい等級も始まっています。

単一品種を使用した、赤ワイン白ワイン、ロゼワインに適用されます。