シャトー ボーセジュールは、サンテミリオンのプルミエ グラン クリュ クラッセBに格付けされているシャトーです。
所有者の名前を付け、シャトー ボーセジュール デュフォー ラガロースと呼ばれることもあります。
セカンド ワインはシャトー ラングレです。
畑の斜面もなだらかで、立地的にいいのでもう少し評価されてもいいはずですが、近年まではパッとしない出来のワインだった印象です。
畑の面積も小さく、さらに納得のいかないワインはセカンドワインにじゃんじゃん回すため、日本にはあまり入ってきません。
似た名前のボーセジュールベコとは兄弟関係で、もともとは同じ畑でしたが相続で分割されました。
ただし直径子孫はボーセジュールベコは途絶えていますので、その意味では本家はこちらと言えます。
(もちろん系譜はワインの出来そのものとは無関係です)
シャトーボーセジュール
小さなサンテミリオンのグランクリュ
所有している畑は7haで、サンテミリオンの西側の斜面に畑を持っています。
土壌は粘土質石灰岩で、日照条件が良く、シャトー カノンと隣接しています。
栽培面積はメルロ70%、カベルネ フラン20%、カベルネ ソーヴィニヨン10%です。
収穫はすべて手摘みで行い、コンクリート タンクで発酵を行います。
マロラクティック発酵もコンクリートタンク内で行い、その後ブレンドされ、樽で熟成されます。
ボーセジュールでは、新樽60%で16カ月の熟成を行います。
現在はミッシェル ロラン氏がコンサルタントに採用されており、高品質のワイン造りを目指しています。
ワイナリーの歴史
非常に古くからブドウ栽培は行われており、サン マルタン教会の修道士たちがワイン造りを行っていました。
その後カマルサックの領主であるジェール家に引き継がれました。
1722年には、ジャンヌ ド ジェール女史がカルル ド フィジャック家に嫁ぎ、ブドウ畑はドメーヌ ド ペイククーの一部となり、フィジャック家所有となりました。
所有者は変遷し、1823年からピエール ポラン デュカルプ氏が管理していましたが、1869年に他界してしまいます。
それを契機に、ボーセジュールとボーセジュール ファグエ(現在のボーセジュールベコ)に分割されました。
2007年からクリストフ レダード氏とヴィンセント デュフォー ラガロース氏が所有しています。
生産量が年間3万本と少ないため、日本での認知度は高くありません。
しかし評価は高く、ロバート パーカー氏は「ミネラル主体でオーゾンヌ的な傾向」と評しており、1990年、2009年、2010年とパーカーポイント100点を獲得しています。
近年は伝統的なスタイルを保ち、高い品質を維持しています。