シャトー マルキ ダレームベッカーはマルゴーに位置し、メドック3級に格付けされているシャトーです。
セカンド ワインは、マルキ ダレームです。
1855年の格付け時には、マルゴー村では3級では末尾でしたが、歴史そのものはマルゴーで最も古いものの一つです。
シャトーマレスコサンテグジュペリと兄弟関係にあって、一時期そちらでワインを仕込んでいた関係もあってこちらがマレスコサンテグジュペリのセカンドワインとみなされていた時代がありました。
シャトーマルキダレームベッカー
日本ではほとんど見ないシャトー
所有する畑はマルゴーとスーザンに合わせて16haあります。
畑は、シャトー マレスコ サンテグジュペリと隣接しています。
メルロ比率が高いのが特徴的で、作付面積はメルロ63%、カベルネソーヴィニヨン22%、プティ ヴェルド10%、カベルネ フラン5%です。
平均樹齢は35年で、すべて手摘みで収穫しています。
発酵はステンレスタンクで3週間行います。新樽比率は60%で、約18カ月熟成させています。
瓶詰めの際に清澄は行いますが、ろ過はほとんど行いませんのでデカンタージュは必須です。
ワイナリーの歴史
マルゴーでも最も古いシャトーの一つです。
1585年にボルドー議会でアンリ3世の判事であった、フランシス ダレーム氏が、地所を設立したのが始まりです。
1616年にブドウ畑を造り、ブドウ園として始めて登録されました。
ダレーム家により何代も所有されてきましたが、1809年にはオランダ通商のベッカー家が購入します。
そしてシャトーに自身の名前を付け加えました。
1950年には、シャトー マレスコ サンテグジュペリのオーナーである、ポール ズジェール氏が取得します。
1979年には次男のジャン クロード ズジェール氏が引き継ぎます。
2006年には石油王ユベール ペロ氏が購入し、彼のグループの傘下に入りました。
ユベール ペロ氏はシャトー ラべゴルスやラべゴルス セデを所有しています。
2008年には娘のナタリー女史が引き継ぎ、ブドウ畑やセラーなどの改修を試み、品質向上を目指しています。
設立者であるダレム侯爵家は、代々騎馬職を司ってました。
そのためラベルには蹄鉄の上に、伯爵家の宝冠が描かれています。
熱烈なファンが多いシャトーで、ほとんどフランス、スイス、ベルギーの個人客に直接販売しています。
そのため輸出市場ではあまり見かけず、日本でもあまり見かけることない、貴重なワインです。