バンジャマン ルルー(BENJAMIN LEROUX)はボーヌを拠点とするネゴシアンです。
2007年がファースト ヴィンテージであり、新進気鋭の作り手として注目されています。
ブドウ畑は直接所有せず、そのかわりに畑との契約者として強力な影響力を持ち、小規模ではありますがワインはすべて極めて高い品質を誇っています。
この生産スタイルは近年マイクロネゴシアン(ミクロネゴス)と呼ばれています。
近年ブルゴーニュの畑の地価が上がることによって所有権者になるためのファイナンスを組むことが難しくなり、これによって新しい生産者の台頭が難しくなっていたのです。
それであれば所有権にはこだわらずに上質なワインを造りたい、という舌鋒鋭い勢力がこれらマイクロネゴシアンなのです。
彼らはそれまでの古い習慣にはとらわれず、最新の技術と知識でそれまではエスタブリッシュメントが見向きもしなかった畑に着目し、占有契約をします。
自ら畑作業をこなし、収穫し、そして造ったワインが軒並み評論家から高評価を得たことで俄然注目を浴び、いきなりの価格高騰をよぶこととなるのです。
その先端を走るのがここで紹介するバンジャマンルルーであり、オリヴィエバーンスタインなのです。
バンジャマンルルー
マイクロネゴシアンの新星
樽では購入せずにブドウを購入する方針であり、購入するブドウは大半がリュット レゾネやビオ ロジックで栽培されています。
ビオディナミで栽培されたブドウは少量扱っています。
ブドウを購入するとは言っても、バンジャマン ルルー氏はブドウ栽培に強いこだわりを持ちます。
何度も畑に足を運び、優れたブドウを収穫できるよう栽培者と密な関係を築き、協力して栽培を行っています。
1975年にバンジャマン ルルー氏は、ボーヌの花屋の息子として生まれました。
その後醸造学校でワイン造りを学び、世界中のワイナリーで修行しました。
その修行先には、ボルドー地方で有名な、シャトー コス デストゥルネルも入っています。
そしてブルゴーニュに戻り、ポマールのコント アルマンで醸造責任者としてワイン造りを行なっていました。
コント アルマンで名声を築き、赤ワインの醸造に対してさらに造詣を深めていきます。
そして白ワインも造りたいという思いから2007年に独立します。2007年をファーストヴィンテージとして、バンジャマン ルルーの名のもとにワインをリリースしています。
ワインの特徴
同じ時期に台頭してきたネゴシアンとして、オリヴィエ バーンスタインとよく比較されています。
オリヴィエ バーンスタインは濃厚な果実味を特徴とした豪華なスタイルであり、バンジャマン ルルーは忠実にテロワールを表現したピュアなスタイルが特徴的です。
バンジャマン ルルーはオリヴィエ バーンスタインと共に、ワイン評論家から高い評価を受けています。
少量生産であり入手が困難になってきているため、これから価格が上昇していくのではと囁かれています。
白ワインはオークセイ デュレスやムルソー、シャサーニュ モンラッシェなどのアペラシオンに定評があり、赤ワインはヴォルネイやニュイ サン ジョルジュが高い評価を得ています。