ブッフブルギニョン(BOEUF BORGIGNON)は、フランス ブルゴーニュ地方の郷土料理です。
牛バラ肉などの煮込み用の肉を赤ワインでマリネし、玉ねぎやニンジン、マッシュルーム、ジュドブッフなどとともに煮込みます。
日本に本格的なフレンチが流入してきた1980年代にも、いち早く看板メニューとして取り入れるお店は多くありました。
そういうお店の料理は完成度も高く、凝縮感があり、付け合わせも凝った飾り切りをするような盛り付けをしていました。
ただしコックオ―ヴァン同様、元々は気軽な家庭料理で、実際には肉の塊をワインと野菜でごった煮にしたものがイメージに近いかもしれません。
また、ブルゴーニュの地元のビストロは、それこそブドウ畑で作業する人が日常使うようなお店もあります。
それらのお店では形もばらばら、筋だらけの肉で、もっと言えば牛肉かどうかも怪しいような煮込みをブッフブルギニョンとして破格の安さで出しているのです。
テーブルにデカンタの赤ワインがすでに入っていて、お客は勝手に自分のグラスに注いで昼間から飲んでいるので、普通の日本人であれば異様に感じるはずです。
そういうお店のブッフブルギニョンを日本のフレンチを食べなれた観光客が食べれば、お世辞にもおいしいとは感じないのが本音かもしれません。
それもそのはず、もともとは余ったワインと余った肉のはしっきれを煮込んだものが本物の地元の味で、こういうお店のブッフブルギニョンこそがその原型に近いのです。
地元のブドウ畑の作業員さんが昼間にビストロで赤ワインを飲みながら食べた味。
そう思えばそれはそれで味わい深く感じるものでしょう。
もちろん、地元でも高級レストランではしっかりとした一品料理としてアレンジされることも多く、日本で提供される場合はお店の看板メニューであることも少なくありません。
通常日本でブッフブルギニョンといえば↑の写真のようなしっかりと丁寧に仕上げたものを指します。
合わせるワイン
↑のような村のビストロのブッフブルギニョンであれば、それこそ最低価格のACブルゴーニュでも全く問題ありません。
むしろ高級ワインではワインが可哀そうですし、料理のほうだってそんなこじゃれたワインを合わせないでほしいと思うはずです。
レストランで仕上げたブッフブルギニョンは、牛肉のねっとりした味わいが豊かで、凝縮された赤ワインの風味がより一層おいしさを引き立てます。
ブルゴーニュの赤ワインの中でもできればプルミエクリュ以上のワインで、色合いが濃く、5~6年以上熟成させたワインが合うでしょう。
ポマールやヴォルネイ、ニュサンジョルジュのプルミエクリュなどは最高のマリアージュといえます。
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