ワイン用語集フランスワインボルドーのシャトーボルドー地方生産者

シャトーボイドカントナックとは?その特徴と歴史

シャトー ボイド カントナック(CHATEAU BOYD CANTENAC)はカントナック村(マルゴー)に位置し、メドック3級に格付けされているシャトーです。

セカンド ワインは創設者の名前を冠した、ジャック ボイドです。

一時同じ場所で生産していたため、格付け4級のシャトー プージェがセカンド ワインとして扱われていたこともあります。

所有する畑は17haと小ぶりなシャトーで、平均樹齢は35年です。

作付面積はカベルネ ソーヴィニヨン60%、メルロ25%、カベルネ フラン8%、プティ ヴェルド7%と、典型的なボルドーセパージュです。

シャトーボイドカントナック

三つのカントナック

マルゴーの格付けシャトーには三つのカントナックがあって、これが私たち外国人をわかりづらく迷わせます。

ブラーヌカントナック

カントナックブラウン

ボイドカントナック

です。

この中でボイドカントナック(BOYD CANTENAC)は変わったつづりで、こういっては何ですが今風のかけらもないラベルで損しているところがあります。

後述しますがボイドカントナックはことの成り行きで隣のシャトーのプージェと同じ醸造所で生まれたのです。

1983年以降はさすがにそれではあれなんでということか、同じ醸造所ではあっても別の部屋をつくって別々の仕込みをするようになります。

 

ボイドカントナックは早くから海外輸出に目を付けて、特にオランダ、ベルギー、英国で人気があります。

 

ワイン造りも手堅く、化学物質の過度な使用は控え、自然を意識したブドウ栽培を行っています。

収穫はすべて手摘みで行い、発酵はコンクリートタンクを使用して少し長めに行い、新樽率は58%で熟成されます。

12~18カ月の熟成を経て、清澄は行いますが、ろ過はせずに瓶詰めしています。

ろ過しないで瓶詰めするのでデカンタージュは必須です。

 

 

ワイナリーの歴史

もともと修道院が所有し、ミサ用のワインを少量生産していた4ha程の畑がカントナックにありました。

この畑を、1754年、アイルランド出身の準貴族で羊毛商人だったジャック ボイド氏が購入し、シャトーの歴史が始まります。

その後所有者は変遷していきますが、シャトー ボイド カントナックという名でのワイン生産は途絶えていたようです。

そして、一時シャトーマルゴーの所有者であったジネステ家の所有を経て、1932年以降ギュメ家の所有となります。

 

ギュメ家はシャトー プージェも所有しており、ボイド カントナックには醸造・貯蔵設備がなかったため、シャトー プージェの敷地内で醸造・貯蔵されていました。

1982年以降、シャトー プージェとは別の場所で生産されることになりますが、品質は不安定という評価でした。

 

1997年にリュシアン ギュメ氏が引き継ぎ、品質の向上に取り組みます。ボルドーの父と呼ばれる、醸造学者のエミール ペイノー博士の指導を受け、ワイン造りを行っています。

 

 

不安定な品質が問題視されていましたが、2000年以降パーカーポイントも安定して高得点を得るなど、評価が高まってきています。

日本では漫画「神の雫」で紹介されてから知名度が上がり、人気も高まっています。

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