ビュゼ(BUZET)は、フランス南西部のベルジュラック地区、ロート エ ガロンヌ県にあるワイン産地です。
コート デュ ブリュロワと接しており、ガロンヌ川とランドの森の間に畑が広がっています。
畑は1800haほど広がっており、27つの村で構成されています。
日本ではあまり知名度は高くありませんが、ボルドーに通じる味わいを持つ赤ワインは、高い評価を得ています。
1973年にコートドビュゼという名前でAOCに認定され、1986年にビュゼに名称を変更しました。
ビュゼ
ワインの全体像
比較的温暖で穏やかな海洋性気候であり、ボルドー地方と似た気候条件を持っています。
土壌は粘土、石灰、砂利などを含んだ複雑な土壌構成です。
ビュゼでは赤ワイン、白ワイン、ロゼワインがそれぞれ生産されています。
ロゼワインと白ワインの生産量は少なく、生産量の大半が赤ワインです。
栽培されているブドウは、カベルネ フラン、カベルネ ソーヴィニヨン、コット、ミュスカデル、ソーヴィニヨン ブランなどです。
ボルドー地方で栽培されているものと似た品種構成です。
ちなみにビュゼのワイン生産量のほとんどは、レ ヴィニュロン ド ビュゼという協同組合が生産しているものです。
日本のイメージの農業生産者協同組合というと並質の、当たり障りのない品質のものではないかと思う人も多いかもしれません。
しかし実際の味わいはどのワインもこくがあり、かつ果実の印象の強いものがおおくなっています。
ワインの特徴
ビュゼでは、カベルネ フランやカベルネ ソーヴィニヨンなどを使用したボルドー スタイルの赤ワインが生産されています。
ボルドー地方の赤ワインに引けを取らない品質のものもあり、しっかりとしたタンニンと果実味を持ちながら、柔らかい味わいが特徴的です。
ビュゼはあまり有名ではないワイン産地のため、ボルドー産の赤ワインよりも手頃な値段で購入することが出来ます。
ビュゼの赤ワインはコスト パフォーマンスが高く、これから注目度が増していくと思われるワイン産地です。
ビュゼのワインは、古くからボルドーのワイン商から高い評価を受けてきました。
しかし19世紀後半にフィロキセラの被害と霜による被害によって、ダメージを受け壊滅状態に追い込まれるのです。
その後徐々にワイン造りは復興を遂げ、1973年にコート ド ビュゼとしてAOCに認められました。
1986年にはコート ド ビュゼからビュゼに改称しました。
飲み方のコツ
ビュゼは高品質ですが、とはいえ価格的にも気軽に飲めるタイプで、気取ったレストランよりもビストロやワインバーで気軽に飲んだほうがいいワインといえます。
特に赤ワインは渋みも滑らかで上質なものが多く、そのためできればきれいなボルドーグラスでいただきたいところです。
温度は赤で16度、白とロゼで8度くらいに冷やし、徐々に温度が上がっていく、というイメージでいいでしょう。
赤のビュゼであれば、ビストロ料理と合わせるのがベストでしょう。
例えば牛肉を赤ワインとお野菜でじっくりと煮込んだ南仏風のドーブという料理はいかがでしょうか。
牛肉のうまみがたっぷり詰まった煮込みを口に含み、その風味とビュゼの上質な渋みと合わせるのです。
きっと最高のマリアージュになるでしょう。
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