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カナールデュシェーヌ シャンパーニュとは?その特徴と歴史

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カナールデュシェーヌはモンターニュ ド ランスのリュドで設立されました。

使用するブドウはリュドのものを含め60の村のブドウを厳選し、ブレンドしています。

基本的にステンレスタンクを使用し、マロラクティック発酵を行っています。

後述しますがシャンパンの大メーカーではありますが、価格も低く、親しみやすい印象があります。

もちろん品質そのものが素晴らしく、シャンパーニュの本質を手ごろに楽しみたいというときに強くお勧めします。

なお、後述しますが同社の社名は設立した二人の名前から由来するもので、フランス語の鴨(カナール)が語源ではありません。

 

カナール デュシェーヌ

日本ではほとんど見かけない大メーカー

現在のスタンダード キュヴェは、オーセンティック ブリュットです。

また2003年からリリースしたキュヴェ レオニー ブリュットも高い知名度を誇ります。

「フィネスとエレガンス」を基調とし、30%ものリザーヴワインを使用し、3年程の瓶内熟成をしています。

パーセル181 エクストラ ブリュットは、有機栽培のシャルドネを主に使用し、カナール デュシェーヌで唯一樽を使用して発酵させています。

ドサージュの添加を少量に抑え、自然そのものの味わいを表しています。

 

プレステージは、1968年のメゾン創設100周年を記念して造られたシャルル7世 ブラン ド ブランです。

グランクリュプルミエクリュシャルドネを使用し、48カ月瓶内で熟成されています。

ナイジェリアからのリクエストで誕生したシャルル7世 スムース ロゼは、ほのかに甘さが残る、魅惑的なシャンパーニュです。少量生産の希少なシャンパーニュです。

 

消費者に直接愛されるシャンパーニュ

1980年代には年間250万本以上の売り上げを誇るメーカーですが、おそらくほとんどの人は日本で見かけたことはないのではないでしょうか。

これは同社のシャンパーニュがフランス国内でほぼ8割以上の消費がされるということと、仲卸がほとんどなく、消費者に直接購入される販路を築いているからです。

消費者に直接買われるということは、要するに街のリカーショップで見かけることの多いシャンパーニュということです。

ここまで言えばお察しのように、カナールデュシェーヌはシャンパーニュの中にあってできる限り大衆路線をつらぬくメーカーなのです。

そのため価格はできる限り抑え、小売店にも高く値段を設定しないようにお願いを出しているほどなのです。

カナールデュシェーヌが狙っているのは、シャンパーニュは一部の社会的ヒエラルキーが楽しむものだけではなく、一般の生活の方が楽しむものでありたいという願いそのものなのです。

 

当たり前ですが、この崇高な思いを達成するためにはシャンパーニュの中身そのものが最も重要になります。

これで質が悪かろうものなら「価格が安いんだからこんなもんだ」という悪評がたちどころに広がるでしょう。

しかし、カナールデュシェーヌのシャンパーニュの質は大変に素晴らしく、これはフランス国内での人気が物語っています。

 

 

ワイナリーの歴史

1868年に、樽職人のヴィクトール カナール氏と、ブドウ栽培農家の娘であるレオニー デュシェーヌ女史の結婚を機に設立されました。

自分たちのもち畑のあるリュッドの村に本拠を置いてシャンパンのネゴシアンとして事業を始めたのです。

両家の名前を冠していますので、「マリッジ シャンパーニュ」とも呼ばれています。

元々はあまりぱっとしない業績だったのですが、第二次大戦後にその後継者たちが飛躍的に業績を伸ばし、あっという間に10倍以上の売り上げにするのです。

 

同社は1972年にシャンパンメーカーとしては古く名門のシャノワーヌ社を買収しますが、その後にヴーヴクリコ社とのプロキシファイトに敗れます。

(もっとも、技術的にはカナールデュシェーヌ社がワイン生産も経営もしばらく同社が実行します)

 

2003年にシャンパーニュメーカー ティエノにより買収されました。

この時から醸造責任者は、ティエノと同じく、ローラン フェデウ氏が醸造責任者に就任し、高品質なワイン造りを続けています。

 

フランス国内で小売市場販売数2位を誇る知名度で、2017年には、キュヴェ レオニーがANAのビジネスクラスに採用されています。

19世紀にロシア皇帝ニコライ2世の公式シャンパーニュに採用され、エンブレムに同王朝の紋章「双頭の鷲と冠」が使われています。