カリニャン(CARIGNAN)は、フランスやスペインで広く栽培されている黒ブドウ品種です。
スペインのアラゴン州カリニェナ村が原産とされており、12世紀頃に南フランスに伝わり、世界に広がっていきました。
カリニャンの葉は大きく、果実は中ぐらいの大きさです。
長い日照量を必要とする晩熟な品種であり、乾燥している土地を好みます。
樹勢が強く多くの果実をつけることができるため、比較的日常消費用ワインとしてリーズナブルな価格帯で販売されています。
しかし近年、チリのマウレ ヴァレーの生産者たちが始めたVIGNOプロジェクトにより、伝統的品種であるカリニャンは注目を集めています。
VIGNOプロジェクトでは、65%以上カリニャンを使用し、樹齢30年以上の古樹を使用するなどの厳しい条件を課しており、高品質なワインが生産されています。
カリニャンのシノニムは、こちらをご参考ください。
カリニャン
品種の特徴
カリニャンは酸味とタンニンが強く、ワインに骨格を与えることができます。
単一ではあまり生産されていませんが、その多くはワインの骨格を補う目的でブレンドされています。
カリニャンは変種が多く、カリニャン ブランやカリニャン グリなどの変種も生まれています。
カリニャンを使用したワインは、色が濃く深い色合いを持ちます。
香りはプルーンや黒い果実の香りが強く、鉄やインク、スパイスのニュアンスも特徴として挙げることができます。
味わいは酸味とタンニンが強いため、長期熟成に耐えることができます。
基本的には高級ワイン向けの品種ではなく、デイリーワインや気軽に楽しめるタイプのワインに多く用いられています。
主な生産地域
カリニャンは主に南フランスで広く栽培されています。
定期的に風が吹くような乾燥した土地に適しているので、南仏特有の強風であるミストラルは、カリニャンの生育に適しています。
特に南仏のラングドック地方では栽培が多く、グルナッシュの次に栽培が多い黒ブドウ品種です。
原産地であるスペインでも広く栽培されています。
スペインではカリニェナと呼ばれており、特にプリオラートで作られているワインは、高い評価を得ています。
その他の地域では、イタリアのサルディーニャ島、クロアチア、アメリカなどでも栽培されています。
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