ワイン用語集フランスワインプロヴァンス地方

カシス ワインとは?特徴とブドウ品種、合わせる料理

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小さく美しい漁師町カシス

CASSIS(以下カシス)はプロヴァンス地方にあるマルセイユの東側にある村で、プロヴァンス地方で初めてAOCに認定されたワインとしても有名です。

誤解されがちですが、フルーツのカシスが語源だと思われていることも多いのですがそれは違います。

 

カシスという村があって、そちらで生産されているためこのような名前になっているのです。

プロヴァンス地方ではロゼワインの生産が多くなっていますが、カシスでは例外的に白ワインが多く生産されています。

 

マルセイユから東に進むと”ごろつき岬”という名前のキャプカナイユの白い岩肌や、カランクの入り込んだ入江の素晴らしい景色を過ぎると、小さな岬にしがみついたようにある小さな町がカシスです。
 
カシスを目指していく人は、おそらくほとんどの人はマルセイユを経由してカシスの街に来ることになりますが、マルセイユの本場ブイヤベースを食べて失望してこの街にたどり着く人も多いのではないでしょうか。
 
実際にマルセイユの港近くのビストロでブイヤベースを頼むと、トマトスープで煮崩れた魚と貝類がゴロゴロしたものが出てくるでしょう。
 
それもそのはず、もともとブイヤベースは漁師たちが売れない魚を持ち寄ったごった煮が起源で、おそらく誰も買わないような魚介類を持ち寄って作ったのでしょう。
 
美味しい魚は金持ちが買ってしまうからなかには素性のしれない魚もあったでしょうし、売れ残ったタイミングですから決して新鮮ではありません。
 
だから味を濃くしてニンニクやサフラン等のスパイスで誤魔化してなんとか食べられるようにしたのでしょう。
 
そうやって漁港で働く労働者に食べられていたものを、観光客向けに仕上げたのが現在の”ごった煮ブイヤベース”であるとすれば、これはこれで味わい深く、悪い気はしません。

実際にはAOC上はロゼや赤ワインも生産されているものの、白ワインの生産量は70%を超えるものとなっています。

カシスの白ワインは品質が良いことで知られていて、気軽に飲めるワインが主流の南フランスの中では別格となっています。

ちなみに、日本ではカシスと表記されていますが、現地ではカシもしくはカッシーと発音されています。

フランス語は最後の子音は発音しないことが多いのです。

 


カシスの村は、マルセイユ駅から鉄道で20分程度の場所にありますが、ユーザー様が南フランスを旅して「あと一日余った」ときはぜひ立ち寄ることをお勧めします。
 
マルセイユ近郊とは言ってもカランク国立公園で隔てられているので街並みはマルセイユとは一味違い、とにかくかわいらしくまとまっている印象があるのです。
 
観光客にもほとんど知られていないのでガイドブックでも見かけませんが、ワインファンであればカシスワインの畑を見るついでに寄ってみてはいかがでしょうか。
 
カシスの駅を降りても街らしいところは見当たらずに不安になりますが、一本道を歩いてしばらくするとカシスワインの畑が続き、20分ほど歩くとようやく村らしいところが見えてきます。
 
村は海べりの一帯しか見るべきところはなく、要するに駅前よりも海べりに産業が集中しているです。
 
そんな村だから飾り気はないのですが、変に観光地化していないのでリラックスでき、きっと旅で疲れた体を癒してくれるでしょう。
 
海べりにはうまい料理を出すビストロがあって、ここで魚介料理をつまみながらのカシスワインは、最高の思い出になることを約束します。

 

カシス ワイン

ブドウの品種

カシスの白ワインは主にクレレットとマルサンヌを使用して生産されています。

また生産量の少ないロゼや赤ワインはバルバルーやグルナッシュカリニャンが使用されています。

ブドウ畑は180haと小さく、海に面した急斜面という独特な場所で栽培されています。

地中海からの湿った海風によって乾燥から守られているため、ミネラル豊富なワインが出来上がります。

日照りも良く、その日照り時間は3000時間と言われています。

また水はけのよい石灰岩の土壌ですのでワイン用ブドウにとっては良い立地です。

 

カシスの特徴

白ワインにしては珍しくボリューム感のあるボディで、ややスパイシーでハーブの香りが特徴的な白ワインとなります。

日照量が多く酸の新陳代謝が進みやすいため辛口ながらも酸味が少なくマイルドな口当たりです。

逆に糖分が上がりやすく、アルコールのしっかりしたワインになりやすい傾向にあります。

そのため最初は軽やかに感じるものの、途中からアルコールによるボディやワインの厚みを感じられます。

南フランスのワインは全体的にリーズナブルな価格で販売されているため、カシスも高品質ではありますがデイリーワインとしても愛飲出来ます。

生産者によっては差が出るものの、アロマ香るスッキリした味わいが魅力です。

フルーティーな味わいもあるので、バランスの良い白ワインと言われています。

 

ちなみに、カシス村は観光地としても大変に人気が高く、海沿いのテラスで飲むカシスワインは最高です。

 

飲み方のコツ


カシスは南フランス独特の風味を持つ白ワインです。

酸味は柔らかく、若干のスパイスの印象があり、複雑性も感じられます。

そのためあまり冷やしすぎずに10度くらいでいただくのがベストでしょう。

10度は、ご家庭であれば冷蔵庫で一晩冷やし、室温で30分ほどおいておけば近い温度になります。

ワインの温度が高くなりすぎたら氷水で冷やしましょう。

グラスもできれば中ぶりで先がつぼまったグラスをきれいに磨いたものが、美しい色調も楽しめます。

 

カシスは、日本ではほとんど見かけませんので、普通に生活していたらまずいただくことはないでしょう。

そのため、いざ目の前にあれば、できれば事前知識を得たうえで、よい環境で飲めれば最高ですね。

 

 

相性の良い料理

カシスの白ワインは潮のようなミネラル豊富な味わいなので、魚介類との相性が非常に良いです。

また、ブルゴーニュやロワールのようにすっきりした仕上がりよりも白ワインではありますが複雑さがありますのでメイン料理にも十分に合わせられます。

(前述のごった煮はさておき)特にプロヴァンス地方の名物料理であるブイヤベースとは相性良く、カシスでは家庭やレストランで愛飲されています。

様々な魚介類をサフランとトマトで軽く煮込むとさっぱりしている白ワインもいいですが、ある程度の複雑味とボリューム感がほしいところでしょう。

カシスにはワインにスパイスのニュアンスもありますのでサフランとも合わせやすいのです。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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