シャブリグランクリュはシャブリの中でも最も等級の高いクリマとなり、グランクリュで生産されたものであり、高級かつ希少な白ワインです。
グランクリュのクリマは7つのみで、全体の5%となっており、希少であることが分かります。
世界的にも素晴らしい辛口白ワインとして知られています。
グランクリュのクリマは以下の通り。レ クロが栽培面積で抜きんでています。
ブランショ Blanchot 12,68 ヘクタール
ブーグロ Bougros 15,07 ヘクタール
レ クロ Les Clos 25,87 ヘクタール
グルヌイユ Grenouilles 9,38 ヘクタール
レ プルーズ Les Preuses 10,81 ヘクタール
ヴァルミュール Valmur 10,55 ヘクタール
ヴォーデジール Vaudésir 15,43ヘクタール
シャブリ グランクリュ
ワインの特徴
グランクリュで生産されたシャブリは、美しい緑色を帯びた黄金色となり、熟成を重ねると明るい黄色味が増していきます。
特級畑で育ったブドウだからこその素晴らしいワインは、ミネラルが際立ち、シャブリらしい酸味だけでなくまろやかさも感じられます。
ドライフルーツや蜂蜜、アーモンドのようなアロマとなり、ハラタケというキノコの香りのような香りはこのワインの持つ特徴です。
このワインは長期熟成に耐えることができ、10~15年の熟成を経ると、香ばしい香りや他のシャブリとは違ったまろやかな酸味を味わうことが出来ます。
土壌がキンメリジェンヌと呼ばれる白亜の石灰質土壌で、その影響からスモーキーでクリスピーナ口当たりになります。
ブドウの品種
シャブリはシャルドネ種100%使用しており、グランクリュのクリマは7つになります。
7つのクリマはブランショ、ブーグロ、ヴォーデジール、ヴァルミュール、レ・クロ、グルヌイユ、プルーズとなり、それぞれニュアンスの違ったシャルドネが栽培されています。
セラン川右岸に位置しており、シャブリの中でも最も素晴らしい畑です。
シャブリ村の中でも最高の日照り条件のクリマとなり、石灰質の土壌がミネラル豊富なブドウへと育て上げます。
この土壌はテロワールと呼ばれるもので、エグゾジラ・ヴィルギュラという牡蠣の化石を含む石灰質と泥灰質の土壌となります。
フランスの中でもこの土壌を持つクリマは稀です。
合わせる料理
シャブリグランクリュは、ブルゴーニュを代表する白ワインで、その稀有な特徴は世界に誇るものと言えます。
そのため、合わせる料理もおおらかな家庭料理やビストロ料理ではなく、綿密に計算されたレストランの料理こそが合うと考えていいでしょう。
「シャブリには牡蠣」という典型的なマリアージュがありますが、とはいえ開けただけの生カキを合わせるのではシャブリグランクリュがかわいそうです。
もし牡蠣であればグラタンやジュレ仕立てなどのち密な料理がいいでしょう。
魚介料理であれば白身魚をジュストキュイで仕上げたヒラメの料理、前菜であればスモークサーモンにエクルヴィスのジュをきかせたキャヴィア添えなどは最高のマリアージュでしょう。
レ・クロが起源の土地?
グランクリュの中でもレ・クロはポンティニーのシトー派の修道士が最初に開拓した畑として知られており、シャブリのブドウ園の起源の土地とも言われています。
グランクリュでは1ヘクタールあたり4,500ℓという生産量の制限があり、そのため出荷本数も少なく、希少価値も高くなっています。
シャブリグランクリュは酸味がシャープな分、熟成に耐えることが可能なため、ヴィンテージ物のシャブリグランクリュにはコートドボーヌ以上の評価をする人もいます。