ワイン用語集フランスワインローヌ地方

コルナスワインとは?特徴とブドウ品種、合わせる料理

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急斜面の畑から市街にぬける

コルナス(CORNAS)はローヌ地方の北部の東側にある地域で、歴史あるブドウ畑として知られるAOCです。

最大の特徴は、シラー100%の赤ワインだということでしょう。最近はダークホース的なワインとして知られてきたようです。

 

コルナスはケルト語で「焼けた大地」という意味で、その名の通り、南向きの急斜面にブドウ畑があるため厳しい太陽の光が当たる土地となります。

ローヌ北部のエースコートロティも焼けた丘陵という意味ですので、この辺りは昔からどこもかしこも強い日差しに悩まされていたのでしょう。

およそ110ヘクタールの指定栽培面積で、4000ヘクトリットルの生産量、表土は斜面上部が花崗岩質土壌になっていて、ここに高級ワインが密集しています。

評価の高い生産者として、

Alain Voge、Auguste Clape、Cornas Champelrose、Delas Frères、Johann Michel、Stephane Robert、Eric et Joel Durand、Jean-Luc Colombo、Tardieu-Laurent 、Vincent Paris

等があります。

 

もし、ローヌ全体でもあまり知られていないけど個性がはっきりしていて上質なワインを挙げるとなると、南はジゴンダスで、北はコルナスがあげられるでしょう。
 
別格の小ささであるシャトーグリエを除けば110ヘクタール弱と小さなAOCで、シラー100%の赤ワインのみを生産しています。

 

フランスの中でも最も黒く、飲みごたえのあるワインといわれるカオールも、最近はモダンでスマートなものが多くなってきましたがここは違います。
 
コルナスの生産者には頑固に古くからのワイン造りを守る親爺さんが多く、造られるワインの多くは色が濃く、酒質はタフで一口飲んだだけでどれだけ親爺さんの頑固さが伝わることか。
 
もっとも最近では例外もあって、エレガントなものも増えてきてはいますが、そういった親爺さんのワインは若いうちはとっつきにくくても7~8年寝かせたあたりから荒々しさを経て優美なワインへと変身します。
 
ワインの一番の魅力がその多様性だとすれば、この頑固ささえも楽しめればまたワインの味わいも一層深くなるでしょう。
 
もしワインショップの隅で売れ残ったコルナスがあって、それが古いものだったのであればだれも見向きもしないお宝に巡りあえたと試してみてはいかがでしょうか。

 

 

コルナス ワイン

地勢


コルナスはローヌ川の河岸からすこし内陸にあって、市街地から西に向かってのびる丘の斜面にびっしりとブドウ畑が広がります。

↑ご覧のように畑の多くは市街地の北と西側を取り巻いています。

気の早いユーザー様であればこの段階でいいワインができそうだとお気づきかもしれません。

畑の斜面は南東向きが多く、日差しを受け、標高差があるため風通しがよくワイン用のブドウにとっては最高の環境なのです。

 

ここまでブドウ栽培に適した地ですから歴代の飲兵衛が見逃すわけがありません。

その昔シャルルマーニュ大帝がここを訪れてブドウ栽培をする村人たちと酒盃をかかげて挨拶をしたという資料が残っています。

大帝は単にここのワインが目当てだったのかもしれませんが、これが今でも村の自慢話の一つとなっているのです。

もう少し拡大してみましょう。こう見るとなんとなく斜面が急なのではないかと伝わるかもしれません。

実際に傾斜度は45度と恐ろしく厳しく、高いところだと標高は一気に300メートルほどになります。

総体的に見ると斜面上部は花崗岩質土壌で古い樹齢のブドウが多く、これらは高級ワインに仕上げられ、すそ野はデイリーワイン向けの若い樹齢のブドウが多くなります。

斜面上部の高級ワイン向けの区画からはヴィエイユヴィ―ニュといって古い樹齢のブドウだけから造られるワインも多く、深く伸びた根が土壌の諸要素を吸い上げ、これが熟成することによって極上ワインに見事に昇華します。
 

このように検討してみると、コルナスはブルゴーニュのコートドールに似ていて、区画畑と生産者の違いによっても微妙な差があり、深く味わうと面白みのあるワインなのです。

 

 

コルナスはこのように味わい深く、当サイトとしても一度は試してみたいワインとして推薦していますが、現地ではなかなか厳しい現実と向き合っているようです。
 
斜面が急だとブドウ栽培は機械化が困難で、ほとんどは人手に頼った過酷なものとなります。
 
ローヌ川の対岸には大都市ヴァランスがあり、ここにコルナスの村の若年層が流出していてきついワイン造りをする人がどんどん少なくなってきているのです。
 
また、ジャーナリストがコルナスワインに目を付け始めた結果、一部のワインは高級化が進み、ほかの土地のネゴシアンがコルナスワインを狙っているのです。
 
このページでご紹介した親爺さんの頑固なコルナスは、近い将来大手ネゴシアンが手掛けるエレガントでスマートなものとなっているかもしれません。

 

ブドウの品種

コルナスのワインはシラー100%のワインで、この地域のブドウ畑はシラー種のみを栽培していることが多いのが特徴です。

通常はAOCで認められたブドウ以外にも広域AC向けなどにほかのブドウを植えることも多いのですが、ここは例外的にシラーにこだわっています。

AC上も、シラーは粒が小さく特有の強い渋みがあるため、通常は他の品種と混醸することが認められていて、強い個性を緩和する傾向にありますが、ここは違います。

 

日照りに恵まれた土地柄、ブドウが早く熟すことが栽培の特徴になります。

また土壌に花こう岩を多く含んでいて深層土がヴァラエティーに富んでいるため、ミネラルを感じる仕上がりとなります。

 

コルナスの特徴

コルナスは若干のルビー色を帯びた深みのある赤色のコルナスワインは、濃厚なフルボディワインとなります。

酸味と独特の渋みが特徴的で、タンニンの強い飲み応えあるワインです。

ナッツやスパイスのアロマが強く、男性的なワインとなるため好みが分かれます。

リリースしたては荒々しいことも多く、特にワインに慣れていない方にいきなりお勧めするのは大きな冒険でしょう。

 

ただし、コルナスの狭い敷地内の生産でも、生産者や造り方によって味が変わります。

古くからの生産者は男性的で力強いワインが多いのですが、そんななかシラー100%でも都会的でスマートなワインも生産され始めています。

それらの生産者のワインは渋みが滑らかなので個性的なスパィスの風味とエレガンスさを感じることが出来ます。

 

またコルナスは渋みや酸味の成分が多いため長期熟成にも向いたワインです。

熟成されることで渋みはやわらぎ、香りに複雑性が生まれ更なるブドウの旨みを楽しむことが出来ます。

ミネラルの印象も程よくあり、これが熟成することで土のような第三アロマとなるのです。

 

飲み方のコツ

コルナスは上質な酒質と滑らかで強い渋みを持つワインですが、全体的に見るとやや荒々しく、これがワインの面白さでもあります。

余裕があるのであれば、できれば最低でも収穫から5年程度はまちたいところです。

飲むときの温度は16~18度くらいで、生産者のよってはデカンタージュをして空気に触れさせましょう。

グラスは中ぶりで、先がつぼまったものであればボルドー型でもブルゴーニュ型でも問題ありません。

タンニンや色素などのフェノール類が多いワインなので、注ぐときは一本の糸のように、空気を含ませるようにして注ぐことができればベストです。

 

日本ではあまり見かけないワインですので、できれば予備知識を仕入れて楽しみたいワインです。

 

 

相性の良い料理

タンニンの強いフルボディなので、肉料理でも特に赤身肉と相性が良くなっています。

例えば牛肉の肩ロース肉をダイナミックにバーベキューで焼き上げた料理との相性は最高でしょう。

ハーブやオリーブオイルでマリネした牛赤身肉を屋外の炭火で焼き上げ、焼きたてをかぶりつくと肉の風味と炭火の香りと熱が広がります。

これだけでも幸せかもしれませんが、ここにうまいコルナスワインを合わせるのです。

どっしりとして骨格のある渋みが肉の風味をさっぱりさせ、後半に残る果実の余韻とスパイスの印象がさらに食欲を引き立たせます。

 

エレガントな仕上がりの現代的コルナスであれば、魚料理でも、例えばマグロのグリルにソースで仕上げたようなものであれば合わせられます。

またシラーの特徴であるスパイシーさは、ソースが胡椒の物とも相性が良く、鶏のペッパー焼きなどとも美味しく合うでしょう。

和食であれば、醤油風味の料理とも比較的合わせやすく、すき焼きや牛筋煮込みなどとも相性が良いでしょう。


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