COTES DE PROVENCE(以下コートドプロヴァンス)はフランス語で「プロヴァンスの丘」という意味です。
言葉の通り、フランス南東部のプロヴァンス地方の中央部から東部、そしてマルセイユとニースに広がる非常に広い地域のAOCとなります。
コートドプロヴァンスはフランス最大のロゼワインの産地として有名です。
生産されているワインもロゼが中心で、生産ワインの80%以上を占めています。
ロゼダンジュとともに、気軽にたのしめて、美しい色調にウキウキするようなワインで、パーティーやテラスでの食事に特に似合うワインでしょう。
価格も控えめで好き嫌いのない味わいなので、例えばご家庭での誕生日会などには大変に喜ばれます。
原産地呼称VDQSが認められた当時は42のコミューンでしたが、1977年にAOCに認定される頃には84のコミューンへと増加していました。
地域が広いので、気候や条件も変わることから個性豊かなワインが生産されます。
そのためコートドプロヴァンスの後ろには地名である「サンヴィクトワール」「フレジュ」「ラロンド」が付記されます。
コートドプロヴァンス
ブドウの品種
コートドプロヴァンスはAOC上、赤、白、ロゼが認められています。
ただしほとんどはロゼワインなのでソムリエ試験やコンクールをお考えの方以外は白と赤は無視してもいいレベルでしょう。
赤とロゼワインのぶどう品種はグルナッシュやシラー、サンソー、ムールヴェードルなどになります。
白ワインは南フランスおなじみのクレレットやグルナッシュブランを用います。
ブドウ栽培地域が2万haと広大なため、山脈や渓谷から海岸まで様々な地域での栽培となっています。
土壌や気候が畑によって異なるため、その違いをブドウで感じることも魅力の1つです。
(ただし一般的な価格のロゼワインは品質を均一化させるためブレンドします)
栽培条件は違うものの、どの畑も日照り時間は長いため芳醇なブドウを栽培することが出来ます。
コートドプロヴァンスの特徴
コートドプロヴァンスのロゼワインは色が澄んでおり、基本的に辛口が多くなっています。
辛口ながらもフルーティーさを感じることが出来、早飲みに適したワインです。
柑橘系とベリーを足したようなアロマが特徴です。
生産数少ないものの、赤ワインは品質向上に力を入れている段階で、ボディのしっかりしたワインとなります。
また白ワインに関しては、ロゼ同様早飲みで楽しむタイプとなります。
相性の良い料理
しっかりと冷やして、夏に飲むと更に美味しく飲むことが出来ます。
特に南仏特有のカラっとして温度も高くならない夏の季節にテラスで飲むロゼは最高でしょう。
例えばテラスでの気の置けない仲間うちとのパーティーでは前菜と共に食前酒として飲むことが多いワインです。
マリアージュとはいってもあまり厳密に考えず、おおらかに楽しむべきワインです。
そのうえで、プロヴァンスロゼはサラダや、プロヴァンス産のトマトとの相性が良いと言われています。
またチーズとも相性良く、特にクセの少ないフェタチーズやピコドンなど山羊のチーズがお勧めです。