ワインバー・レストランのお客様はいくつかのパターンに分類されます。
・ビジネス使用(接待など)
・同伴・アフター使用
・ワインファン
・カップルのデート
・一人客
・同業者
大別するとこのようになります。ほぼこれらで99%ではないでしょうか。
この中でカップル客は割合も多く、気に入っていただけるとリピーターにもつながりやすいのでしっかりと接客したいところです。
ここでカップル客への接客を検討してみましょう。
Contents
ワインバー・レストランでのカップル客への接客
最も大事なのは見極め
カップル客で大事なのは接客そのもののまえに、「どのような状況なのか」の見極めです。
そのためひとくくりに「カップル」としてしまうと大変に危険です。
同じカップルと言っても付き合いたてのカップルと付き合って長い期間たつカップルは心理状態が違うため同じ接客をするとかゆいところに手が届かないからです。
では、カップルにはどのようなパターンがあるでしょうか?
・付き合いたてのカップル
・付き合って長い期間たつカップル
・付き合っていない友達同士のカップル
・カップルではあるが、同伴・アフターの場合
・上下関係のあるカップル
ほかにもありますが大体このあたりでしょう。
では、ここであなたに質問です。この中で最もリピーターになりやすいカップルと力を入れてもリピートにつながりにくいカップルはどれでしょうか?
付き合いたてのカップルの場合
この中で最もリピータになりにくいカップルはずばり「付き合いたてのカップル」です。
付き合いたての場合は二人の気持ちも高揚していますし、毎回同じところに行く安心感よりも「思い出作り」のほうが大事になってきます。
そのため明らかに付き合いたてのカップルの場合はリアクションはよくても「あそこはよかったね!でも次はほかのところも試してみよう!」ということになりやすいのです。
ただし、付き合いたてのカップルにいい接客をすると、しばらくして思い出したように来店し、その後にリピーターになることも多いです。
これは「付き合いたての頃はいろんなお店に行きたがったけど、落ち着いたら一つのお店に行くほうが安心感があっていい」という結論になった結果リピーターになるのです。
そのため仮に今はリピーターになりにくいなと思っても手抜きをすると将来のリピーターを失客することになるので注意が必要です。
付き合って長い期間がたつカップル
逆にリピーターになりやすいのは付き合って長い期間たつカップルです。
また、同伴やアフターの場合、キャストさんに気に入られるとそのキャストが何度もそのお店を指名するということも考えられます。
また、付き合ってはいないが友達関係のカップルも友人関係がワインによって成り立つという場合もありますので気は抜けません。
これらのカップルの場合は気に入られるとリピーターにつながりやすいのは事実なのですが、逆に気に入られるハードルは高いといえます。
第一に二人の関係性が成熟することによってお店の好みがはっきりとしてきますのでそれに当てはまらないといけません。
また、付き合いたてはカップル間に高揚感があるのでお店へのハードルは高くありません。しかし付き合いが長くなるにつれて高揚感は薄れ、本音が出やすくなるのでハードルが上がるのです。
上下関係のあるカップルとは?
珍しく映る方もいらっしゃると思いますが、カップルの中にははっきりとした上下関係のあるパターンも多数存在します。
例えば会社の上司と部下のカップルがそれに当てはまります。恋人かそうでないかはわからないことはあってもどちらかに気があるのは確かです。
また、年が離れたカップルも上下関係があることが多いでしょう。
この場合、決して年上が上の立場というわけではありません。カップルによっては年上のほうが年下にべたぼれで頭が上がらないということもざらにあります。
ビジネスでの接待利用も上下関係がありますが、「ビジネスなんだから清い関係だ」なんて思っているとしたら先が思いやられます。
ビジネス客であったとしてもワインバー・レストランに来るくらいですから煎じ詰めればどちらかに下心があるものです。
ここを理解しないといい接客はできません。
上下関係のあるカップルへの接客は?
上下関係のあるカップル客は、立場が上の人に気に入られるべきです。
立場が下の人に気に入られても上の人が気に入らなければ決してリピートしませんし、この場合は接客のどこかに誤解がある可能性があります。
例えば同伴やアフターの場合、キャストさんに気に入られてもお金を払う立場のお客様に満足度が高くなければそのカップルは二度と来店しませんし、力の入れどころが間違っています。
上下関係がはっきりしている場合、立場が上の人はフォーマルな場に来ると”いい格好をしたい”という意識が働きますのでここを押さえるべきなのです。
まとめ
いかがでしょうか。
カップル客とひとくくりにしてしまうと大変な思い違いをすることになるので注意が必要です。
そのカップルがどのような関係なのかは二人の言葉づかいや距離感、服装などで判断ができますが、これはある程度の経験が必要です。
あなた自身に恋愛経験や社会経験が乏しい場合は年齢的に若い場合は誤った理解のをするものかもしれません。
ただし、それもワインバー・レストランで働く経験が増えることで目が肥えてくるでしょう。
一番いけないのが研究をしないことです。ただ漠然と接客をしていては接客の質は絶対に高まりません。
同じカップルでも前回と今回では心理状態が違いますし、その心理状態にお店側が合わせることができるのが理想です。
そのためには日ごろから探求心をもって取り組み、人に対して見る目を養うようにしましょう。