シャトー ドーザックはマルゴーに位置し、メドック5級に格付けされているシャトーです。
セカンド ワインはラ バスティード ド ドーザックです。
所有する畑は42ha(年間生産量は23000ケースほど)で、マルゴーの南端に位置しています。
粘度が少なく、砂利質の土壌です。日中にため込んだ熱を夜間に発散するため、カベルネ ソーヴィニヨンに適した環境です。
栽培面積はカベルネソーヴィニヨン65%、メルロ35%です。畑の樹齢は高く、最も古いもので80年です。
シャトードーザック
ボルドー液の発祥のシャトー
収穫したブドウは厳しく選果され、重力を利用して圧搾されます。発酵は完全温度管理のステンレスタンクで行い、マロラクティック発酵もタンク内で行います。
新樽比率は50%で、15カ月樽熟成させます。
そしてろ過はせずに瓶詰めされます。
5級ワインは、いわゆるグランヴァンではありませんのでそれを飲むことを自慢する筋には格下に見られている感はあるかもしれません。
しかし、ワイン通であれば5級こそ飲み込んで自慢をするべきで、このシャトーは知られていませんが品質は高く、いわゆる格付けシャトーの中庸を味わうことができます。
ワイナリーの歴史
1863年にナサニエル ジョンストン氏が取得。
彼はデュクリュ ボーカイユなども所有していました。
彼の元、大規模な生産へと移行し、ブドウ栽培とワイン醸造の様々な実験を行います。
1885年には、エルネスト ダヴィッド氏と、ボルドー大学のミヤルデ教授がボルドー液を開発しました。
1978年に、フェリックス シャテリエ氏がオーナーになり、ステンレスタンクの導入など数々の施策を行い、改革を行いました。
1989年にフランスの保険会社MAIFが買収。
1992年にMAIFはアンドレ リュルトン氏にワイン造りを委託、ワインの品質が向上し評価を高めました。
2014年からは、MAIFが単独株主となりました。
筋肉質でしっかりとしたストラクチャーを持つスタイルです。
一時期格付けに値しないとまで言われたドーザックですが、1980年代以降ワインの品質が向上しているとされ、評論家からも評価されています。
1885年に開発したボルドー液は、硫酸銅と石灰を組み合わせたものです。
このボルドー液により、アメリカから持ち込まれたウドンコ病からフランスワインを守ることができました。
ボルドー液は現在でも使用されており、ドーザックの大きな功績として知られています。