ワイン用語集フランスワインボルドーのシャトーボルドー地方生産者

シャトーデュクリュボーカイユとは?その特徴と歴史

シャトーデュクリュボーカイユ(CHATEAU DUCRU BEAUCAILLOU)は、複雑ながらも気品とエレガントさが感じられるワインを造り出すシャトーです。

サンジュリアンにあってメドック格付けでは2級、ボルドーでも高評価を得ています。

ボーカイユのカーヴは1600年代にできた歴史の古いもので、そのうえに帝政時代風の四角い邸宅が建てられます。

そしてその両横に今度はヴィクトリア風の四角い塔のような建物が増設されました。

 

栽培面積は50ヘクタールで年間生産量は20000ケース。

日本のワインショップでも比較的見つけやすいワインでしょう。

 

このシャトーは地下蔵が立派で、シャトーの地下に醸造所兼地下蔵になっています。
 
これはこの地域では珍しく、河の近くなので水位が高く、ほとんどのシャトーは地上に設けているのです。
 
それを地下にもてるということは、シャトーとその畑が小高い丘の上にあるという立地の良さを物語っています。

 


黄色の地に金のワク、小さなロゴ・・・エチケットの趣味が日本のワインファンに受けないのか、人気急騰という感はありません。

メドックの中では風変わりなエチケットでしょう。

ワインの実力は間違いなくトップクラスで、なぜか実力が知られず軽視されているむきのあるシャトーです。

 

二級の中でトップを争うシャトーがいくつかあって、そのうちムートンは1級に格上げされました。

レオヴィルラスカーズ

ピションロングヴィルコンテスドラランド

コスデストゥルネル

と当ページのデュクリュボーカイユ

はトップ争いに常に名前の挙がるシャトーです。

 

 

シャトーデュクリュボーカイユ

美しい小石のシャトー

デュクリュボーカイユは、サンジュリアンの中でも川に近い場所に位置します。

ボーカイユとは「美しい小石」という意味があり(写真↑)、この土地から美しい小石が多く見つかったことから名前が付けられました。

美しい小石と名付けられるだけあって赤、白、ピンクと様々で、見ているだけで楽しくなってきます。

この石によって水はけの良いブドウ栽培向けの土地となり、素晴らしいワインが生み出されています。

 

シャトーのワインの特徴としては、サン・ジュリアンの中でも時間をかけて熟成するワインであるということです。

最高のヴィンテージは、果実味が調和するのに10年は必要と言われています。

セカンドラベルはラ・クロワです。

 

デュクリュボーカイユで育てられている品種の7割がカベルネソーヴィニヨンとなり、残りがメルローになります。

ブドウは機械ではなく手で摘まれ、厳しく選定された後に区画や品種ごとに発酵されます。

典型的なボルドーセパージュといえます。

 

 

シャトーの歴史

シャトーデュクリュボーカイユの始まりは13世紀の初頭です。

ボルト―は5大シャトーでも18世紀が起源になるところが多い中、相当古くからワイン造りを行っています。

 

このシャトーはもともとボーカイユの名前として評価が高かったのですが、1795年にベルトラン・デュクリュが買い取って品質の向上に励みます。

すると最初は3級の上位とされていた名声が2級のものとして扱われ、自身の名前をシャトーに加えてボーカイユからデュクリュボーカイユにします。

変わったのは名前だけではありません。

畑の改良にも力を注いだことにより、1855年には格付けで2級を得ることができました。

ベルトラント・デュクリュはボルドーの商工会議所の娘と結婚し、会議所の常飲ワインとして取り上げられます。

 

1866年にボルドーのワイン商であるナサニエル・ジョンストンに売却されることとなり、その後63年間所有されていましたが、大恐慌によってデバラ家に売却されます。

この間にベト病ウドンコ病フィロキセラなどの災難がありますが、それは乗り切ったのですが、その後に続く大不況とアメリカの禁酒法に耐えきれずについに手放すのです。

 

しかし買い取ったデバラ家もすぐに売却し、1941年に現オーナーであるフランソワ・ボリーに売却されることとなり、ボリー家の所有で現在に至ります。

ボリー家は、グランピュイラコスト、バタイエイ、オーバタイエイを所有しているボルドーの名門です。

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