エティエンヌ ソゼは、ピュリニ モンラッシェを本拠地とした生産者です。
モンラッシェやシュヴァリエ モンラッシェを生産しており、ピュリニ モンラッシェではルフレーヴと1、2を争う最高峰の作り手として知られています。
相続問題で残念ながら現在は所有する畑がなく、そのためブドウを買い付けて醸造していますが、栽培農家との連携によって品質を保持し、それがワインの高評価につながっています。
エティエンヌ ソゼ
名家のドメーヌ
1950年頃には12haほど所有していましたが、相続問題により畑は減少し、現在はドメーヌの肩書きを捨て、買いブドウも使用してワイン造りを行っています。
2006年以降ブドウ栽培では有機栽培を取り入れ、2010年からビオディナミに移行しています。
除梗はせずに、空気式圧搾機によって搾汁されます。
小樽にて発酵・熟成を行います。樽による熟成は、広域アペラシオンで10カ月、村名で12カ月、プルミエ クリュとグラン クリュは18カ月ほど行います。
新樽の使い方に定評があり、新樽率はグラン クリュであっても50%以下に抑えており、プルミエ クリュで20~33%、その他は20%程です。
生産者の特徴と歴史
エティエンヌ ソゼの特徴としては、そのたっぷりとした果実味と樽の風味が溶け込んだ、しっかりとした骨格のあるスタイルを、挙げることが出来ます。
丁寧に栽培されたブドウを、小樽を使用して発酵・熟成を行い、樽熟成後にステンレスタンクによって後熟してからリリースされています。
ソゼ家は歴史ある旧家です。
1903年生まれのエティエンヌ ソゼ氏が1925年に結婚し、妻の家系からもたらされた畑を契機にドメーヌを設立しました。1935年頃からドメーヌ元詰めでワイン生産を始めています。
2代目の当主はジェラール ブード氏です。ジェラール氏はディジョン大学で醸造を学び、ヴォルネイの雄であるプスドールで修業を積んだ人物です。
1974年にエティエンヌ ソゼ氏の孫娘であるジャニーヌ女史と結婚し、1975年にエティエンヌ氏が他界したためドメーヌを継ぎました。
1991年には、エティエンヌの娘が嫁いでいたボワイヨ家と相続の問題が起こりました。
所有権はジャニーヌの母であるマダム ボワイヨにあったため、ボワイヨ家に畑が組み込まれ、エティエンヌ ソゼの畑は1/3程になってしまいました。
そのため現在は買いブドウに頼ることになり、ドメーヌの肩書を捨ててワイン造りを行っています。