フィトゥー(FITOU)は、地中海地方ならではの味わいを楽しめる赤ワインのAOCです。
1948年にはAOCとして認定され、ラングドッグ地方では最も歴史のある古いワインであり、最高のワインとされています。
南フランスの恵まれた天候によってワインは色が濃く、香りも華やかなものがおおく、フランスではカフェやビストロでの定番とされています。
以前はひたすらスパイシーなものが多かったのですが、最近はスパイスの香りをおさえめにして果実の風味とのバランスが取れたものが増えてきました。
日本では知名度が低いのか、ワインショップくらいしか見かけませんが、デイリーワインとしてはこの上ない品質で、価格も押さえめでお勧めできます。
栽培面積は2500ヘクタール、年間生産量は93000ヘクトリットルほどです。
フィトゥ―
ワインの全体像
フィトゥーは、フランスのラングドッグ・ルーション地方のAOCワインとなり、9つの村によって造られています。
広大なAOCコルビエールの生産地区に囲まれており、フィトゥー・マリティムとフィトゥー・モンターニュの2地区から構成されています。
赤ワインのみが生産されていて、ブドウ品種はカリニャン(30%)やグルナッシュを主体とし、シラーやムールヴェードル、サルソーなども使われます。
カリニャンとグルナッシュはもともとこの地域特有の品種であり、ワインの濃い色合いや重みを表現するブドウ品種でした。
皮が厚いので病気や害虫にも強く、糖度や色素も上昇しやすい品種です。
ワインの特徴

フィトゥーは濃いルビー色が特徴的な赤ワインで、豊満で重厚な味わいになっています。
シナモンやすみれ、タイムなどのアロマにスパイスやなめし革の香りが加わります。
しっかりした構造で、余韻に凝縮された果実のフレーバーが残ります。
全体的に非常に力強いワインになっていますが、栽培された地域によって味わいが異なります。
内陸側は痩せた片岩の土壌で栽培され、まろやかさとデリケートな味が加わります。
一方で、海岸地域側は粘土石灰質の土壌となり、内陸側より力強く、粗っぽさのある味に仕上がるのです。
乾燥した気候の地域なので、ブドウが病気になりにくいことから農薬を使用していないオーガニック栽培をする生産者も多く、オーガニックワインが好きな人にもおすすめでしょう。
ワインの飲み方
サーブ温度は15~18度が適温となり、風味豊かで重厚な味わいとなるので肉料理との相性が最高です。
グラスは先がつぼまったものであれば特にこだわらなくてかまいません。
美味しいワインですが、気取って飲むものではありませんので、100円ショップのグラスでも十分に楽しめます(最近の100均のグラスは品質が高い)
フィトゥ―は色が濃く、ややスパイシーなので肉の中でもジビエ料理や子羊とのマリアージュが素晴らしいものとなります。
特に子羊のもつミネラルの印象とフィトゥ―のスパイスの印象がよく合うのです。
また、個性の強いチーズなどと組み合わせて、食後にゆっくり味わうのもおすすめです。
購入しやすい価格のワインなので、AOCワインをデイリーワインとして楽しむことができます。
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