ジブリー(GIVRY ジヴリーともかきます)は、ブルゴーニュのコート シャロネーズ地区にあるワイン産地です。
コート シャロネーズ地区の中央部に位置しており、メルキュレの村から10kmほど南にあります。
ブルゴーニュにあるにもかかわらずコートシャロネーズのワインは軒並み目立たず、その中でもジブリ―はよほどのワイン通であっても飲んだことはないという人は多いでしょう。
そのおかげか、ブルゴーニュワイン全体がインフレ状態にもかかわらず、このワインは品質に対して価格が控えめで、かつブルゴーニュらしさも十分に感じられるものが多くあります。
その意味ではワイン通こそお飲みいただきたいワインとして強くお勧めします。
全体量では指定栽培面積は260haほどで、赤と白が認められていますが95%が赤ワインです。
ジブリ― ワイン
全体像とブドウ品種
ジブリーの畑はジブリー村、ドラシ ル フォール村、ジャンブル村の三つの村にまたがり広がっています。
1946年にアペラシオンの認定を受け、ジブリーでは赤ワインと白ワイン両方を生産しています。
赤ワインの生産が80%ほどで、白ワインはあまり流通していません。白ワインはシャルドネ、赤ワインはピノノワールを使用しています。
ジブリーの畑は270haほどありますが、そのうち110haほどはプルミエ クリュに格付けされています。
ジブリーの畑は、主にジブリー村の西側の斜面に位置しており、大半が東あるいは南東向きの畑です。
そのうち標高250~270mあたりの斜面にプルミエ クリュは位置しており、その90%ほどでピノ ノワールが栽培されています。
シャルドネは主にプルミエクリュよりも上部の斜面で栽培されています。
ワインの特徴
コート シャロネーズ地区の赤ワインは、しっかりとしたストラクチャーを持つメルキュレが有名ですが、ジブリーの赤ワインも高い評価を得ています。
比較的香り高く、エレガントな味わいの赤ワインが生産されています。
メルキュレの白ワインは表土の薄い斜面上部で主に栽培されており、生産量は多くありませんが高品質なものが多く、レモンなどの柑橘の香りやフレッシュな酸とミネラリーな味わいをもちます。
ジブリーの赤ワインは古くから高い評価を得ていました。
中世には修道士によってワイン造りの基礎が築かれ、コート ド ボーヌのワインと遜色がない評価を得ていました。
王室間での贈答品として利用されることもあり、王室御用達としてフランス王アンリ4世に愛飲されていたというエピソードはよく知られています。
そのため現在でも「le vin préféré du Roi Henri Ⅳ(アンリ4世御用達)↓」とラベルに表記してあるワインが生産されています。
楽しみ方のコツ
ジヴリーは上質なワインではありますが、緊張して飲むようなものではなく、気軽においしいワインを飲みたいというといいにうってつけのワインといえます。
そのためグラスも大ぶりのものではなく、中ぶりのチューリップグラスで全く問題ありません。
赤ワインは16度、白ワインは8度程度に冷やし、ワイン好きの集まるワインパーティーなどに最高でしょう。
価格は控えめですが生産量が少ないため日本のワインショップではなかなか見かけません。
そのため好奇心をそそり、きっと話題のワインになるでしょう。
ジヴリーは熟成をさせて楽しむタイプのワインではありませんので、複雑な料理はワインが負けてしまいます。
そのため一部のプルミエクリュを除いては肉料理であればグリルやステーキなどの素材の味を生かした調理法がよく合うでしょう。
また、格式ばった席ではなく、カジュアルにおいしいワインを楽しみたいときにこそお勧めできるワインなので、屋外のテラスでハーブに付け込んだ子羊肉を豪快に焼いてそれをみんなでつつく、なんて時にも最高です。
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