ワイン用語集ギリシャのワイン

ギリシャワインの基礎知識|特徴と産地、ブドウ品種

もとをただせばギリシャはワイン発祥の地として古代ワイン文明の花形でありました。

しかし経済と政治の低迷でワイン産業は完全にほかの国においていかれ、質量ともに評価を得るまでには至って浮いませんでした。

しかし、EUへの加盟(これが最近揺らいでいる)と1980年ころにフランスなどにワイン醸造を学びに渡った若い醸造家や栽培家がギリシャに帰国し、それが花開いたのが2000年代なのです。

それまでは恵まれた天候に任せて栽培していたところを計画栽培を取り入れ、新しい醸造方法を積極的に組み込んだワインづくりは、まさに今が開花の時と言っていいでしょう。

 

最近ではEU資本や野心的な投資家が目を付け、メーカーやネゴシアンが活躍し始め、これに合わせる形でワイナリー(クルタキスやブターリ)も息を吹き返しています。

エーゲ海に面していて多島国なので、ここのあたりでは国際品種を用いた高級ワインは不向きです。

代わりにねっとりとした甘口ワインが生産されていて(マスカットオブサモス)、これが国際的にも評価を獲得しています。

 

ソムリエ試験などでは有名かもしれませんが、レツィーナ(RETSINA)といって松やに入りのワインがありますが、実際に飲むとわかりますがはっきり言って現代の食生活にはなじまない味わいです。

そのためありがたがって飲むのは現在では観光客かよほどのワイン好きかになってしまいました。

ギリシャワインの基礎知識

主な生産地域

北部ギリシャ地方

北部ギリシャ地方には様々な産地があります。

ハルキディキは古代ギリシャ以来長い歴史のある産地です。

東に位置するアツォス山の周辺でもブドウは栽培されており、アシリやリムニオ、国際品種のグルナッシュやカベルネ ソーヴィニヨンなど国際品種も栽培されています。

マケドニアではウゾ(OUZO)というアニス酒も生産されており、世界中で人気があります。

クシノマヴロから辛口の赤ワインを生産しているナウサや、ロゼのスパークリングも生産しているアミンデオンは主要産地として知られています。

 

テッサリア地方

テッサリア地方は、ギリシャの中心部に位置するワインの生産地です。テッサリア平地ではマスカットが広く栽培されています。

アンヒアロスではサヴァティアノから造られる辛口の白ワインが、高い評価を得ています。ラプサニではクシノマヴロなどを栽培し、辛口の赤ワインが生産されています。

 

中央ギリシャ地方

ギリシャで最もワイン生産量が多い地域です。松脂が入っているレツィーナのようなワインも、サヴァティアノ種から生産されています。

アッティカは特にサヴァティアノ種に最適な土壌を持つと言われており、多くがレツィーナのベースの白ワインになっています。

アッティカではカベルネ ソーヴィニヨンも栽培されており、高い評価を得ています。

その他には、ディオニソスの母の故郷とされているテーベや、国際品種を広く導入しているアタランティも中央ギリシャ地方にあります。

 

ペロポネソス半島

ギリシャワインの約25%が、ペロポネソス半島で生産されています。

ネメアは500年の歴史を持ち、ギリシャ神話ではヘラクレスの生誕の地とされています。

アギオルギティコを使用して、ヘラクレスの血と呼ばれる赤ワインが生産されています。

パトラスも伝統がある産地で、甘口から辛口まで多様なワインを生産しています。

マンティニアではモスコフィレロから辛口の白ワインを生産しており、注目されています。

 

 

主なブドウ品種

Xinomavro クシノマヴロ

ギリシャ北東部が原産の黒ブドウ品種です。

クシノマヴロとは、ギリシャ語の「酸味のある黒」という言葉が語源となっています。

ギリシャの土着品種ですが、現在は中国でも栽培が進められています。

明るい色調で、豊富な酸味とタンニンが特徴的で、良質なものはネッビオーロから造られるイタリアワインの王様バローロと肩を並べます。

ギリシャのナウサではクシノマヴロ100%を使用し、フルボディの赤ワインを生産しています。

多様なワインを生産することができ、アミンデオではロゼやスパークリングも生産されています。

 

Agiorgitiko アギオルギティコ

アギオルギティコは、主にペロポネソス半島で栽培されている黒ブドウです。

ギリシャではヘラクレスの生誕の地とされるネメアが主産地であり、そのため「ヘラクレスの血」とも呼ばれています。

アギオルギティコは、その他にサンジョルジュやネメアとも呼ばれています。

以前は単一品種でワインは造られることが多かったのですが、現在はカベルネ ソーヴィニヨンとブレンドされることが多いです。

出来上がるワインは色調が濃く、果実風味が強く、なめらかなタンニンと穏やかな酸味が特徴です。

甘口から辛口のフルボディタイプまで、幅広いワインが生産されています。

 

Savatiano サヴァティアノ

ギリシャを代表する白ワイン、レツィーナのベースとなる白ブドウです。

乾燥し、暑い気候にも耐性を持つブドウ品種です。

レツィーナとは、白ワインに松脂を加えた、ジンの様な風味を持つ白ワインです。

強い香りが特徴的で、爽やかで辛口な味わいです。

元々、ワインを貯蔵していたアンフォラという壺の蓋に、松脂を塗ったことが始まりとされています。

 

Robola ロボラ

主にイオニア諸島などの島々で栽培されている白ブドウです。柑橘系の香りが特徴的で、コクのある辛口な白ワインが生産されています。

イタリアのフリウリ ヴェネチア ジューリア州で栽培されているリボッラと、同一品種であるとされています。


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