ワイン用語集フランスワインシャンパーニュの生産者シャンパーニュ地方生産者

ジャックセロス シャンパーニュとは?その特徴と歴史

ジャック セロスは、アヴィズを本拠地とするシャンパーニュの生産者です。

現当主のアンセルム氏は、ブルゴーニュの名門ルフレーヴでワイン醸造の研修を受け、1974年からジャック セロスを引き継いでいます。

レコルタンマニピュランRMを参照してください)の草分けで、世界的に大成功した新進気鋭のシャンパンハウスです。

星付きレストランの中でも、特に独創性の高い料理を提供するレストランや、あるいはノンジャンルの高級料理店で好んで用いられます。

 

↑の画像を見てもらえるとわかりますが、添加する酸化防止剤の量が極めて少ないため、リリースする段階ですでに褐色を帯びた色調をしています。

 

後述しますがジャック・セロスは伝統的なシャンパーニュの造り方を無視してブルゴーニュのワインづくりのスタイルを取り入れ、高い評価を得ます。
 
シャンパーニュ地方はフランスのワイン業界でも最も経済的に長く成功している地域で、そのためワイン文化は大変に保守的で伝統を重んじます。
 
そんな伝統保守の権化のシャンパーニュ地方にあって、ジャック・セロスのワインづくりは異質で、最初は変わり者扱いを受けていたのです。
 
シャンパンづくりは完成までに数年かかりますので、その間のほかの生産者の冷たいなまなざしは想像に易いでしょう。
 
それをものともせずに完成させ、世に送り出し、そして最高の評価を得るのです。
 
こうなると疑心暗鬼だったほかの小規模なレコルタンマニピュランもジャック・セロスの成功に開眼され「大規模なメゾンでなくても成功できる」という気風が生まれます。
 
そこに新興投資家の資金流入なども後押しし、現在のレコルタンマニピュランのブームが起こるのです。

 

 

ジャックセロス

レコルタンマニピュランの星

所有する畑はコート デ ブランに6.15ha、アンボネイに0.35haで、すべてグラン クリュです。

化学肥料や殺虫剤は使用せず、すべて手摘みで収穫を行い、1996年からはビオディナミも導入しています。

 

現在の当主のアンセルム氏は、ジャックセロスを引き継ぐと、醸造をブルゴーニュのように行いはじめます。

シャンパーニュは一般のワインよりも工程が複雑なため、製造技術に関して伝統的なスタイルが確立されています。

しかし同社はこれを最初から踏襲せず、独自路線を貫きます。

これは強烈な自信の表れで、確信がなければ到底貫くことのできないことでしょう。

 

一次発酵を約10%の新樽を含む228Lのフレンチ オークで行い、6カ月の樽熟成を行います。

ブルゴーニュの手法である新樽発酵(部分的に古樽を含む)は、シャンパーニュ地方ではまず見かけません。

そのため当初は否定的な意見もありましたが、出来上がったシャンパーニュの評価は高く、1993年には収穫したすべてのブドウを木樽で醸造しています。

マロラクティック発酵は行わず、平均2~3年の瓶内熟成を経てリリースされています。

 

スタンダードはイニシャル ブラン ド ブランです。

他にも多くのキュヴェをリリースしており、シュプスタンス、ロゼ、エクスキューズなどが挙げられます。

シュプスタンスはシャンパーニュでは珍しくソレラシステムを利用したキュヴェで、注目されています。

単一畑のシャンパーニュを瓶詰したリューディ シリーズはジャック セロス最高峰として、評価されています。

 

ワインファンとしては単純に味わいを楽しめればそれでいいでしょう。

しかしもう少し深く検討すると、この醸造スタイルをジャックセロスがシャンパーニュで貫けたことは、一つの事件だととらえることもできるでしょう。
 
シャンパーニュはご存じのとおりモエエシャンドンヴーヴクリコポメリーなどのように巨大企業が軒を連ねます。
 
大企業がシャンパンメゾンを運営する(イコール小規模生産者が参入しづらい)のには主に次のような理由があります。
 
・シャンパーニュ地方は冷涼なため収穫年ごとの差が激しく、そのため大量のリザーブワインをストックし、ブレンドすることで均一化させる。
 
・製法が特殊なため多額の資本投下が必要なため、いちブドウ生産者はおいそれとワイン造りに参入しづらい素地がある。
 
そのためどうしても「大量に造り、大量に売る」というマーケット主義になりやすく、これがシャンパーニュの保守主義、権威主義につながっているのです。
 
そこに風穴をあけたジャックセロスは、それまでのシャンパン造りにしがみついていた石頭の親爺たちに衝撃を与え、時代を一つ前に進めることになるのです。

 

ワイナリーの歴史

アヴィズにホテルも経営↑

1949年にジャック セロス氏により設立されました。

1974年からジャック・セロスの子のアンセルム セロス氏が引き継ぎます。

2011年にはアヴィズにホテル レストランを開業。

 

 

「スパークリング コルトンシャルルマーニュ」とアメリカのジャーナリストに評されています。

アンセルム氏自身も、ジャック セロスのシャンパーニュを白ワイングラスで飲むことをお勧めしています。

コルトンシャルルマーニュはブルゴーニュの白の中でも力強く、香りのふくらみがおおきいところに特徴があります。

この特徴をジャック・セロスが持っているため、一般的なフルートグラスでは香りを存分に楽しめないとの考えが反映されています。

 

またメイユール ヴァン ド フランスで、レコルタン マニピュランとして最初に3ツ星を取得し、高い評価を得ています。

シャンパーニュのカリスマとして、世界中のワイン愛好家から人気がありますが、平均年産量が4000ケースであるため、とても希少なシャンパーニュです。

 

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