ワイン用語集フランスワインブルゴーニュ地方

ラ グランドリュ ワインとは?特徴とブドウ品種を解説

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ラ グランドリュ(LA GRANDE RUE)は、ヴォーヌ・ロマネ村にあるグランクリュの1つで、もともとはプルミエクリュだった畑ですが、1992年グランクリュに昇格しました。

グランドリュとは小さな村や町のメインストリートの意味もあって、その名のとおりでヴォ―ヌロマネからのびる道に並行してあります↓。

また、「偉大な道」「大きな道」という意味もあって、実際に地図を見ると長方形の畑が伸びているのがわかります。

ラマルシュ家が単独所有している畑(モノポール)であり、周りはDRCが所有する畑で囲まれています。

DRCに囲まれた畑であるにも関わらず、注目度はさほど高くありません。

1.6525haの畑から、毎年約600ケースを生産しています。


ラグランドリュの畑は、↑の地図で左から右へなだらかに下る傾斜になっています。

斜面上部の傾斜は比較的急なのですが、下部に行くにしたがって穏やかになり、最下部はほぼ平坦です。

傾斜にあるということは、日差しを受けるということにおいてはいいのですが、雨に降られると表土が斜面下部に堆積してしまうというデメリットがあります。

そのため斜面上部では石灰岩が削り取られた石交じりの土壌、下部では比較的肥沃で保水性の高い土質になっています。

これは何を意味するのかというと、斜面上部と下部でこれだけ環境が違うと出来上がるワインにも影響するということです。

もっとも、ここがモノポールの良いところで、つまり出来上がったワインをドメーヌでブレンドをすることができるため、品質を均一化することができるのです。

(逆に、所有者の多いクロドヴージョなどはこれができない)

 

ラ・グランドリュ

グランクリュに挟まれたプルミエクリュ

このワインは、もともと1992年まではプルミエクリュでした。

↑ご覧のとおり左右をロマネコンティラターシュに挟まれていますが、これを見てワインファンは

「なんでグランドリュだけプルミエクリュなんだ」

と不思議に思うはずでしょう。ブルゴーニュの地図を見てもこれは例外中の例外です。

もっとも、これは後述するグランクリュに格付けされることの税率の高さを検討した場合の当時の合理的な考えの結果で、所有者が自ら選んだことなのです。

 

しかし、大変に残念なことに、1980年代以降に急激に情報量の増したブルゴーニュのワイン界において、この奇妙な両ばさみの図が批判や誤った憶測を生むのです。

つまり、これだけの恵まれた立地でありながらプルミエクリュだということは、それだけ品質が伴わない証拠で、要するにワイン造りが下手なんじゃないか、ということです。

これらの批判の中にはもっともなものもありましたが、噂はうわさを呼び、中には勝手な判断や誤った情報も多かったのです。

ただし、これはやや的外れな理屈で、ブルゴーニュの格付けの本質は土地とそのポテンシャルなので、見渡せばもっと批判を受けてもいいグランクリュも多くあります。

 

グランクリュへの昇格周辺とそれ以降、ワインには好ましい変化が現れ、現在では堂々としたグランクリュの味わいを送り出しています。

 

ワインの特徴

ラ・グランド・リューは、果実味が引き立つ上品で複雑な味わいが特徴です。

タンニンは控えめながらも品よく感じられ、10~15年ほど寝かせて飲むワインになります。

ブドウの果実味がしっかりと感じられながらも締まりのあるミネラル感は、この土地で栽培されたブドウだからこそです。

ロマネコンティラターシュと同格のワインと評価されることも多いです。

生産者の努力が実り、徐々に品質が向上しているワインなので、ヴィンテージでその時代の当主の違いを楽しむことができます。

 

ワインの評価

高品質ながらも比較的購入しやすい価格なのが特徴で、周辺の畑のワインと比べてもリーズナブルです(とはいっても5万円以上します)。

これは、もともとの生産者がプルミエクリュとして生産していて、立地はいいのですが品質にばらつきがあるため、最高の評価を得るまでには至らなかった名残でしょう。

 

2010年以降から品質が急激に上がり、2012年2013年2014年は非常に高品質です。

2013年以降はラ・ロマネラターシュに近い品質と言われています。

評論家の中には「トップ・ドメーヌに返り咲いた」とコメントする人もいるほどで、その人気は品質向上とともに上がっています。

世代交代したラマルシュは今後新世代のトップ・ドメーヌの座を不動のものにすると期待されています。

 

税金逃れで1級畑に?

サンヴィヴァン修道院に所有されていた畑ですが、1933年に現在の所有者の父親のアンリラマルシュの結婚祝いに贈られました。

1933年といえば、1935年制定予定のAOCの格付けで喧々諤々の議論がかわされていた真っ最中です。

ラグランドリュの畑はすでに高名だったロマネコンティやラターシュの畑に囲まれていて、普通に考えればグランクリュ相当であるとなるでしょう。

 

しかし、受け取った側のアンリラマルシュは、グランクリュになれば税金を取られるばかりでデメリットのほうが大きいと判断し、グランクリュの申請を見送ったのです。
 
いまなら
 
「なんでグランクリュになるチャンスを自ら逃すんだ?」
 
と大ブーイングが起こるでしょう。
 
しかし、時代は政治的にも経済的にも困窮しているときで、当時のワイン生産者は今ほど裕福でもなかったので、仕方のない判断だったとされています。
 
(仕方のない、というよりも合理的な判断というほうが正しいかもしれません)

 

その後の1984年にアンリの息子、フランソワがグランクリュ昇格の申請をし、これが1992年7月8日に認められ、コートドールで33番目のグランクリュとなるのです。

 

 

ラ・グランド・リューは、これらの経緯から本来の実力を発揮することに時間がかかりました。

当主の娘である二コラが栽培や醸造を行うようになり、2010年を過ぎたあたりから品質が認められるようなったのです。

最新の栽培や醸造方法に左右されることなく、現在でも無農薬・化学薬品未使用にこだわり、伝統的な醸造方法製さなされています。

 

飲み方のコツ

このクラスのワインは、本来のワインとはやや違う楽しみ方がされています。

本来のワインの楽しみは、やはり食事と一緒に楽しむものですし、もともと上質なワインは料理に合うようにできています。

しかし、トップクラスのブルゴーニュのワインは飲むことそのものが一つの価値であって、料理との相性とかはあまり重要視されていません。

特にヴォ―ヌロマネのグランクリュは、飲むことよりも語られることのほうが多いので、これは仕方のないことといえるでしょう。

その中にあって、ラグランドリュは、価格も相対的に低く、現実的にディナーと合わせられる数少ないブルゴーニュのグランクリュといえます。

ラグランドリュは、やはりレストランのシェフがしっかりと作りこんだ料理がいいでしょう。

ミネラルの印象が強いので、ジビエの料理にも合わせやすいですし、フザンタージュさせたサルミなども最高でしょう。

 

温度は18度くらいに設定し、きれいに磨いたブルゴーニュグラスに少しずつ注ぎ、香りを楽しみましょう。

なかなか飲むことのできないヴォ―ヌロマネのグランクリュなので、できれば事前に知識を仕入れて気分を盛り上げ、ワインに集中できる良い環境でお召し上がりください。


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