シャトーラフォンロシェは、小川と窪地で離れていますがムートンロートシルトやデュアールミロンに隣接する素晴らしい土地にあるシャトーです。
一時期低迷していた時期もあったものの、テストロン家の参入によって品質が向上されていることでも知られています。
栽培面積は40ヘクタール、年間生産量は22500ケースとやや中ぶりなシャトーです。
シャトーラフォンロシェ
サンテステフの4級シャトー
シャトーは、サンテステフのコスデストゥルネルの西隣に位置し、ブドウ畑は41haとなります。
土壌は粘土質、砂利質、砂利質ながらも下層が粘土質の3種類に分かれ、コスデストゥルネルを見下ろす高台でブドウが栽培されています。
ドライハーブやスパイスのアロマが特徴的であり、熟成することで柔らかくまろやかな口当たりになります。
エレガントながらも力強さを感じられる赤ワインです。
セカンドラベルはレ・ペルラン・ド・ラフォン・ロシェとなり、主に若木から取れたブドウを用いて造られています。
ぶどう品種
栽培されているブドウの品種は、カベルネソーヴィニヨンが57%と主体になっています。
他にもメルローが37%、プティヴェルドやカベルネフランが少量栽培されています。
2016年には有機栽培に移行し、ビオディナミ栽培も行っています。
発酵にはコンクリートタンクとステンレスタンクを併用し、熟成はフレンチオークにて行われます。
1959年にテストロン家の所有になり、改革の初期にカベルネソーヴィニヨンの比率を極端に増やした時期がありました。
カベルネソーヴィニヨンは土壌によくマッチしたのですが、堅くなりすぎて思ったような評価を得られず、メルローの比率をあげた経緯があります。
ワイナリーの歴史
シャトーの歴史が始まったのは17世紀となり、その当時はドメーヌ・ロシェと呼ばれていました。
その後、オーナーであったアントワネット・ギユモがエティエンヌ・ド・ラフォン(ボルドー議会の顧問)と結婚したことで、名前をシャトー ラフォンロシェに改名したのです。
その後150年以上エティエンヌの相続人たちによって所有され、努力の結果1855年にメドック格付け4級に認定されることとなったのです。
しかし、20世紀の初めに経済的に厳しい状況となり、1960年(売買契約は1959年)にコニャックの名手であったギー・テストロンがシャトーを購入しました。
テストロン家はメドックの格付けシャトーを持つことが悲願でした。
最終的に一家はポンテカネとラマルク村のマレスカスを所有して3シャトーのオーナーとなります。
そこで醸造設備やセラーなど改築してシャトーは生まれ変わり、1980年代には格付け4級レベルに復活しました。
現在はギー・ステロンの息子であるミシェル・テストロンが当主となり、孫であるバジル・テストロンがシャトーをまとめています。