ワイン用語集フランスワインブルゴーニュ地方

コルトン ワインとは?|特徴とブドウ品種、合わせる料理

コルトン(CORTON)はコートドボーヌを代表する特級ワインの名称です。

↑の画像をご覧のとおり、コルトンの丘の等高線に並行して畑があって、一般的には斜面上部から順にグランクリュプルミエクリュ、村名クラスが存在します(後述します)。

ラドワセリニー、アロ―スコルトン、ペルナンヴェルジュレスの3村にまたがり、およそ160ヘクタールの指定栽培面積です。

 

コルトンの赤ワインは、コートドボーヌで唯一の特級赤ワインです。

「鎧兜をまとったような剛健なワイン」と言われ、タンニンをしっかりと感じられるボディのしっかりしたワインとなり、ブルゴーニュを代表するものと言えます。

通常は、ピノノワールは繊細でかわいらしい口当たりのものが多いのですが、コルトンは例外で力強く、熟成することで最高品質のワインになります。

面積は232ha(コルトンが160ha,コルトンシャルルマーニュが72ha)、1937年にグランクリュに認定されました。

 

主な所有者に

ルイラトゥール(17ha)、ブシャールペールエフィス(3.25ha)、DRC(2.27ha)、ルイジャド(2.10ha)、ルロワ(0.5ha)、メオカミュゼ(0.45ha)

等があります。

わかりにくいのですが、同じエリアで特級のコルトンシャルルマーニュがありますが(約70ヘクタール)、おおよそ以下のようにご理解ください。

 

・コルトンは赤と白のAOC

コルトンシャルルマーニュは白のみのAOC

・コルトンは赤がほとんどで白はごく微量だが生産している

 

このように、実際にはコルトンにはごく微量のコルトンブラン(約200ケース超)がありますが、本質的に赤ワインにとっての特級畑に白ぶどうを植えるので重要視されていません(が、後述しますが品質は高い)。

また、AOCには第三のアペラシオンとしてシャルルマーニュがありますが、もはや生産されていないといっていいでしょう。

 

【コルトン ブラン】


本題に入る前に、白のコルトンを若干触れておきましょう。コルトンの白はシャルドネ種です。

コルトンのAOCは97.5%が赤ですが、白も全体の2.5%あります。

後述しますがコルトンシャルルマーニュを名乗れるエリアでもコルトンを造ることができるのですが、この場合はコルトンシャルルマーニュのほうが高値で取引されるので通常はコルトンの白は生産しません。

そのため、コルトンだけ(コルトンシャルルマーニュは造れない)のエリアがあって、ここでコルトンの白が造られるのです。

このように説明すると「なんだかずいぶん消極的な存在だなあ」と思われるかもしれません。

しかし、実際には↑のようにコルトンの白も大変に上質で、本家コルトンシャルルマーニュよりも高く評価を得ているケースもあるのです。
(コルトンシャルルマーニュのなかに品質が達していないものがある、という表現のほうが正しいかもしれません)

コルトンの白は希少価値もあり、品質の高さも検討するとワインファンであれば一度は味わってみたいものでしょう。

コルトン

三つのコミューン

コルトンを名乗るワインを産出するのは前述のようにラドワセリニー、アロ―スコルトン、ペルナンヴェルジュレスなのですが、これらをそれぞれざっくりと見てみましょう。

↑の航空写真を見ると中央に緑の草履のような形の森があって、これがコルトンの丘の頂上で、防風林になっています。

 

・コルトンシャルルマーニュとコルトンを造ることができるエリア

・コルトンだけを造ることができるエリア

に分かれていますので、ここにフォーカスして読み進めてください。

 

まずはコルトンの丘の北東側のラドワセリニーを見てみましょう。

色分けしてありますが、コルトンだけを名乗れるクリマがあって、その斜面上部にコルトンシャルルマーニュとコルトンを名乗れるクリマがあります。

ラドワセリニーの畑はコルトンのコミューンの中では地味ですが、東向きの斜面にあって実際はトップクラスの生産者が管理しています。

 

次にペルナンヴェルジュレスを見てみましょう。

ペルナンヴェルジュレスはご覧のとおりコルトンとコルトンシャルルマーニュを名乗れるクリュだけになっています。

コルトンのみを名乗れるクリュがありません。

この地図ですとわかりづらいのですが、ペルナンヴェルジュレスの斜面は西向きで、3村の中ではもっとも日差しを受けづらい立地です。

 

 

次に、本命のアロ―スコルトンです。

見てお分かりのとおりほかの二つの村とは明らかに違ってグランクリュの区画が広くなっています。

それはそうでしょう。畑の斜面は南東をむいていて、最もブドウがよく熟する環境なのです。

 

なお、斜面上部にコルトンシャルルマーニュがあって、その下にコルトンがあるのは地質的な違いによるものが大きいです。

丘の頂上付近は活性石灰岩が多く、これが白ワインの生産に適していて、逆に中腹は土質が赤くなっていて黒ブドウの栽培に向いているのです。

 

このように検討すると、一つのワインであっても様々な事情があるのだとお分かりになるかと思います。
 
そして、ここまで読むと
 
「なんだ、いいワインはアロ―スコルトンに集中していて、ペルナンヴェルジュレスはその逆じゃあないか」
 
と思う人もおおかもしれません。
 
しかし、実際には有名なボノーデュマルトレはペルナンヴェルジュレスのアンシャルルマーニュの畑にあるのです(この地質的な優位性に目を付けてスクリーミングイーグルボノーデュマルトレイを買収した)。
 
ワインの難しさであって、面白さがよくでた事象の一つとして、覚えておいてみてはいかがでしょうか。

 

語源

コルトンは、CURITIS D’ORTHON(キュリティス ドルトン)から派生するといわれています。

CURITISはフランス語の古語で現在でいうドメーヌのような使われ方をされていて、家の周りにある庭のようなものです。

ORTHONはこの領域を支配していた初期のローマ皇帝オルトンのことです。

 

コルトンシャルルマーニュといいここといい、時代の支配者に愛された土地といえるでしょう。

 

 

ブドウの種類

コートドボーヌの入り口にあるコルトンの丘にブドウ畑が広がり、この地で作られたピノノワールを使用した赤ワインです(白はお察しのとおりシャルドネです)。

ラドワセリニ村・アロースコルトン村・ペルナンヴェルジュレス村の3つにまたがる広大なブドウ畑です。

ピノノワールはこの丘の中部と下部にて栽培されています。

土壌は石灰岩でカルシウムを豊富に含む泥灰土となり、中腹部は緩やかな斜面になっています。

赤ワインのコルトンには、単なる「コルトン」という名前のものと、「コルトン」に区画名を付けたものがあります。

ラベルに記載できる区画は28種類となり、区画をブレンドした場合は「コルトン」のみが記載されます。

3大コルトンと呼ばれるものがあり、「コルトン・クロ・デュロワ」「コルトン・ブレッサンド」「コルトン・ルナルド」が有名です。

 

コルトンの特徴

コルトンは、赤のアペラシオンだけで160ヘクタールもあり、所有者も200以上になりますので、千差万別で品質もまちまちです。

残念ですがグランクリュには満たないような品質のものもありますので、特にご購入の際はしっかりと検討のうえで選ばれるのがいいでしょう。

 

濃い赤で少し紫帯びた深い色が綺麗な赤ワインで、フルーティーなアロマを感じながらもなめし革や甘草も感じられます。

若い内は赤い果実やスミレのアロマですが、熟成するとスパイスを感じるアロマへと変化していきます。

長期熟成されることで、より旨みが凝縮されてコルトンの赤ワインの味わいを一層楽しめると言えるでしょう。

20年以上熟成させることでミネラルの印象がなめし皮のような印象かわり、これがコルトンのピークです。

エレガントながらもボディの強さやタンニンが感じられる赤ワインです。

 

相性の良い料理

力強いながらもしっかりと締まったワインで、表情豊かな味わいが魅力です。

凝縮されたアロマやミネラルの複雑さがある味わいなので、赤身の肉やジビエの煮込みやエストゥファードなどと相性良くなっています。

例えばシカ肉を赤ワインとともに煮込み、パートフイユテで焼き上げたような料理は最高のマリアージュでしょう。

また、チーズであればウォッシュタイプや青カビタイプがおすすめです。

できれば10年~20年程度は熟成させ、美味しく飲むには16~18度が適温です。

大ぶりのブルゴーニュグラスに少量を注ぎ、時代の皇帝に愛された歴史に思いをはせながら飲んでみてはいかがでしょうか。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

ここからはPRになります。

当サイト「ワインの教科書」は、高品質ワインのオンラインショップ「ワインブックス」を運営しています。

もしあなたが当サイトでワインに興味をもち、「実際に飲んでみたい、手にしてみたい」そう思ったときに覗いてみてください。

きっと素晴らしいワインとの出会いが待っていることを、お約束します。
オンラインショップのご案内



ワインの教科書は、オンラインショップ”ワインブックス”を運営しています。

見ているだけでも楽しめるように、

できるかぎり丁寧なサイト運営を心掛けています。

ぶらっと近所のお店に散歩にいくように、ぜひお立ち寄りください。

ワインブックスへ→