ワイン用語集フランスワインシャンパーニュ地方

ルイロデレール シャンパーニュとは?その特徴と歴史

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ルイ ロデレール(LOUIS ROEDERER)はランスを本拠地とする大手メゾンです。

もっとも近年はシャンパーニュだけでなく、フランスはおろか世界の有名ワイナリーを傘下に置いています。

シャンパーニュメゾンとして確固としたブランドを築いていて、そのうえで世界各国でワイナリー展開をするビジネスセンスは業界随一との評判があります。

カリフォルニアではロデレールエステートという名前でスパークリングワインを生産していますが、おそらくカリフォルニアでもっとも成功したシャンパーニュメゾンのブランチでしょう。

 

年間生産本数は170万本ほどで、その60%を輸出に回しています。

スタンダードクラスのシャンパーニュのレベルが高く、価格もモエエシャンドンポメリーなどのメジャーどころよりもワンランク高くなっています。

そのため価格で選ばれることがないため一般的にはあまり知られていません。むしろプレスティージュのクリスタルのほうがしられているでしょう。

しかしこのメゾンの真骨頂はなんといってもスタンダードクラスでしょう。

最低5年以上熟成させたレゼルヴワインをスタンダードクラスに10%程度ブレンドし、高品質のスタンダードシャンパーニュを生産しているのです。

 

ちなみに、ルイロデレールというカタカナは、日本語読みにむりやりあてがった読み方です。
 
フランス語の発音のRは日本にはないものなのですが、ロデレールは連続して二つRを発音するので普通の人が聞いたら何を言っているのかわからないでしょう。
 
日本語でかけばおそらく「ほどぅへ」となります。
 
日本の代理店からすればいくらなんだって「ほどぅへシャンパーニュ」では響きが悪くて売れないだろうということでロデレールとしたのでしょう。

ロデレールのシャンパーニュは一言で言えば「品がいい」という言葉に尽きるでしょう。

とがったところがなく柔らかく穏やかで、それに加えてリッチなボディと芯の通った酸味、それらがまとまった滑らかな口当たりを楽しめます。

さらに後味の余韻もながく、フランスのソムリエは(一つの比喩として)、女性美の完成形だと表現することもあります。

ルイロデレール

世界に進出するシャンパーニュメゾン

ルイロデレールのスタンダードはブリュット プルミエです。

3つの品種がバランスよくブレンドされており、スタンダードながら多くのリザーブワインを使用し、通常の規定よりも長い、3年以上の熟成を経てリリースされています。

 

プレステージとしては最高峰のシャンパーニュであるクリスタルがあります。

またクリエイターのヒィリップ スタルク氏とコラボレーションし、糖分を極少量に抑えたブリュット ナチュールもリリースしています。

 

必要とするブドウの8割近くを214haにもなる自社畑から収穫しており、このクラスのシャンパーニュメゾンでは珍しく高割合です。

自社畑ではオーガニック農法や、ビオディナミ農法に着手している区画もあり、行き届いた管理ができています。

綺麗な酸味を確保するために、マロラクティック発酵は行わず、最後の「門出のリキュール」として添加されるワインも樽で熟成しているものを使用しています。

 

1900年代初頭にはロデレールのシャンパーニュは品質の高さですでに他のメゾンを引き離していて、クリュグやボランジェなどともにトリオとして扱われていました。
 
しかしこの名声があだとなり、1932年にドイツ軍に略奪され根こそぎ持っていかれる事態となるのです。
 
そこを当時の当主カミュ・オルリー夫人が機転を利かせ、
 
「そんなにお持ちになってしまうと勝利の時の祝杯がなくなってしまいますよ」
 
と話を濁して巧みにストックを守ったという伝説があります。
 
もっとも、それでも終戦時には600万本のストックが略奪によってなくなっていたという記録が残っています。
 
華やかで心躍る口当たりのシャンパーニュの過去には、このような時代もあったのです。
 
ルイロデレールのシャンパーニュをお飲みの時に、思いをはせてみてはいかがでしょうか。

ワイナリーの歴史

1776年デュボワ親子により設立、1833年にルイ ロデレールがメゾンの経営を譲り受けました。

当初はデュボワという社名で舌が、これによってルイロデレールと社名を変更します。

市議会議員でもあったルイロデレールは優秀なビジネスマンとしても活躍し、世界に売り込むことに成功します。

 

1932年カミーユ オルリー ロデレール女史が低迷していたメゾンを再建、40年間手腕を発揮しました。

1975年、カミーユ女史の孫、ジャン クロード ルゾーが社長に就任し、「シャンパン王」と呼ばれるなど、ルイ ロデレールの発展に貢献しました。

2006年ジャン氏の息子、フレデリック ルゾー氏が社長に就任しました。

 

ルイ ロデレールのプレステージ シャンパーニュとなっている「クリスタル」は、ロシア皇帝アレクサンドル2世の要望により造ったとされています。

1876年に、自分のために供されるシャンパーニュがほかのものと紛れることがないようにクリスタルの壜に詰めて出すことを命じます。

これがクリスタルの名前の由来なのです。

 

世界中のワイン雑誌から高い評価得ており、2013年にはLa Revue du Vin de France誌で、シャンパーニュメゾントップ50で第1位に選ばれています。