ワイン用語集フランスワイン

リュットレゾネとは?ワインを減農薬で栽培・醸造する

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リュットレゾネとは、できる限り農薬の量を減らし、環境に最大限配慮したうえで必要最小限度の農薬を使用する栽培方法です。

リュットレゾネそのものはフランス語でLUTTE RAISONNEEとつづり、直訳すると「合理的な闘争」になります。

 

似たスタンスのビオディナミと比較すると、ビオディナミは完全な無農薬・化学肥料無使用を標榜しているのに対してリュットレゾネは最小限度に限ってこれらの使用を真正面から認めているのです。

ここは丁寧に説明する部分なのでしつこくなって申し訳ないのですが、リュットレゾネのその使用量は最小限度に限られていて、環境を最大限尊重することには変わりありません。

 

ワインと環境のテーマについては、1990年代から議論は本格化しました。

これは1980年代までに急拡大したワイン産業が環境を軽視した結果注目された経緯があります。

ブドウ栽培やワインづくりの近代化には科学の力が必要で、科学の進歩がもたらした振り戻しの理論はどの分野にもみられます。

悩ましいのが、ワイン産業にも経済も文化も高度に発展した産地もあれば、これからがまさに売り出しに入るフェーズの産地もあります。

もちろん理性ではどの生産地も環境を大事にしようという意思は持っていても、あまりにも環境問題を優先させると、これからが売り出し期の生産地としては

「随分と先進国寄りな理屈だなあ」

となってしまい、これが両者の意見に対立をもたらすのです。

 

 

リュットレゾネ

ワインと環境

いわゆる自然派と呼ばれるワインの多くは、農薬や化学肥料の使用に対して排他的(つまり毛嫌い)になる傾向があります。

ただし、完全無欠な自然派ワインは、その畑の周囲が適切な防虫施策をしているから農薬を使わずに運営ができるという見方もあり、こうなると論点はかみ合いません。

また、環境問題はすでに以前からワイン界では重要視されていて、とくに高級ワインはどこのワイナリーも環境には十分に配慮をしています。

当サイトのユーザー様には釈迦に説法ですが、この手の話は煎じ詰めれば好きか嫌いかといった感情論になります。

話し合っても結論は出ませんし、それであれば「こういう考えもあるんだ」程度に構えていたほうが賢いワインとの付き合い方でしょう。

全体的な流れは環境への配慮は不可欠

ビオディナミは、ビオロジック(無農薬・化学肥料無使用)を根拠としてさらに月の満ち欠けや天体の動きなどのスピリチュアルな理論を取り入れたワインの製造方法です。

ワインの消費が拡大期にあった1980年代は、環境問題よりも経済的拡大がよしとされた傾向がありましたが、その結果農薬・化学肥料の過大な使用による土壌汚染が問題とされてきました。

 

そこで登場したビオディナミの理論はワインファンにとって耳障りがよく、また、ビオディナミの製法を取り入れたワインはワイン評論家の評価も軒並み高かったため、高級ワインは一気にビオディナミに傾くのです。

ただしビオディナミのスピリチュアルな理論展開はその根拠に乏しく、またビオディナミという言葉が独り歩きした結果、当然ワイン生産者の中に自律反発が起こります。

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もともと完全な無農薬・化学肥料無使用は、その前提として栽培技術の高度な発達がなければ不可能です。

そして、その栽培技術の発達は、農薬や化学肥料、クローン技術の研究により生まれたという側面もあり、これらに対して排他的なビオディナミの理論展開に合理性を疑うワイン生産者は少なくありませんでした。

 

 

合理的で、環境とのバランスをとる手法

リュットレゾネは、これらの流れから、環境に優しい合理的な範囲で自然に人的介入をするという理論展開が根底にあります。

技術の発達を使いすぎもせず、嫌いもしないそのスタンスはビオディナミのような極端でわかりやすいイメージではありませんが、そのぶん言葉は独り歩きをしづらいでしょう。

環境に対して最大限配慮をしつつ、経済的合理性も受け入れるというのはより正直であり、本質的なスタンスではないでしょうか。

 

リュットレゾネは、英語ではサスティナブル sustainable(持続可能な)と表現します。

土壌や環境が価値を保ちつつ持続が可能な程度に農薬や化学肥料を用いる、という意味から派生したのでしょう。


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