マーガレットリヴァー(MARGARET RIVER)は、オーストラリアを代表するワインの銘醸地です。
西オーストラリア州の南西にある半島に位置しており、美しい景観が魅力的な地域です。
日本にオーストラリアワインが本格的に紹介され始めた1990年代に、それまでは東側の一部の生産地域しか輸入されていない段階ですでに知られていました。
そして2000年代になると高品質のワイン産地として西オーストラリアはもとよりオーストラリア全土でも注目の産地となるのです。
オーストラリアにおいてははやくからブティックワイナリーが多いことで知られ、個性的で品質に特化した生産者が奮闘しています。
マーガレットリバーのワイナリーは200以上ありますが、そのほとんどが小規模のいわゆるブティックワイナリーと呼ばれる生産者です。
それらのワイナリーのほとんどが自社内でテイスティングルームを開放していたり、ワイナリー見学を受け入れていて、一つの観光名所になっています。
温暖な気候で南フランスを思わせる恵まれた環境で、ビジネスで成功したひとのリタイア後のワイナリー運営にも人気があります。
マーガレットリバー
西オーストラリアの高級ワイン産地
生産量はオーストラリア全体の3%と少ないですが、オーストラリアのプレミアム ワインの20%がマーガレット リヴァーで生産されており、高品質なワインの産地であることがわかります。
1965年にハロルド オルモ博士と、ジョン グラッド ストーンズ博士の研究により、ボルドーのポムロール地区と似た気候条件であることが判明しました。
その後ワイナリーの創設が増え、マーガレットリヴァーには150ものワイナリーがあります。
マーガレット リヴァーは、長い日照時間と少ない降雨が特徴的な地中海性気候です。
冬の気候が穏やかで、夏と冬の気温差が少なく、比較的年間を通して温暖な気候です。
オーストラリアのワイン産地の中で最も海からの影響を受けており、フリーマントル ドクターと呼ばれる海風が気温を下げる効果があります。
主な土壌は、深い砂利混じりのローム土壌です。
主なブドウ品種
白ブドウではシャルドネ、セミヨン、ソーヴィニヨンブラン、シュナン ブランが栽培されています。
黒ブドウはボルドー系品種が多く、カベルネソーヴィニヨンやメルロが栽培されています。
(一部に大変高品質なピノノワールを生産するワイナリーがあります)
また、オーストラリアを代表する黒ブドウであるシラーズも生産されています。
ワインは生産のほとんどが単一品種か数種類のアサンブラージュのヴァラエタルワインです。
ワインのタイプ
ボルドー系品種の評価が高く、ボルドー地方の赤ワインや、イタリアのボルゲリ地区、カリフォルニアのナパヴァレーのワインと比較されることが多いです。
マーガレットリヴァーで造られたカベルネ ソーヴィニヨンは、果実味がしっかりと力強く、エレガントな味わいが印象的なスタイルです。
白ワインでは、シャルドネまたはセミヨンと、ソーヴィニヨンブランをブレンドした比較的カジュアルなスタイルが人気があります。
シャルドネを使用し、しっかりと樽で熟成させたリッチなスタイルも生産しており、高い評価を得ています。