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ミュジニー グランクリュ ワインとは?特徴とブドウ品種

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ミュジニーmusigny)は、ブルゴーニュ地方のシャンボールミュジニーにあるグラン クリュです。

ピノ ノワールを使用した赤ワインが生産量のほとんどを占めますが、一部白ワインの生産も認められています。

コートドニュイで赤と白の両方を造ることのできる唯一のグランクリュです。

 

ブルゴーニュで最も偉大なワインで、さらに所有権者が安定しているため、どのワインをとっても超一流とされています。

その意味では地上で最も偉大なワインのひとつだ、と評する評論家もいます。

 

日本での価格は5万円~で、よいヴィンテージと生産者ですと10万円以上はするワインです。

これは仕方のないことかもしれませんが、あまりにも高価なので、どうしても価格を考えると若いヴィンテージのワインを購入してしまいます。

こうなると理性ではじっくりと飲み頃まで待たなければならないとわかっていても、目の前にあるとどうしても飲みたくなってしまうものでしょう。

そして欲望に勝ちきれずにすぐに開けてしまったという経験は、ワインファンであれば一度は経験したことがあるかもしれません。

ミュジニーに関しては、それでは真価の半分も味わえないかもしれません。

ここはぐっとこらえて10年は待ってからお飲みになることをお勧めします。

 


 
一つ注意してほしいのが、クロドヴージョの畑の一部にミュジニーという畑があって、これが滅法わかりづらいのです。
 
ミュジニーのワインを買いたくて色々見ると、価格が一段下のワインを見つけることがあるかもしれません。
 
これがお目当てのミュジニーではなく、お隣の畑のミュジニーなのです。
 
↑の地図の青色部分の右上を見ると「MUSIGNI」とありますが、最後が「Y」ではなく「I」になっています。
 
本家ミュジニーに比べると価格が落ちるので、これに飛びついてあとあと検討するとクロドヴージョだったとならないよう、ここで押さえておきましょう。

 

 

ブルゴーニュワインの品質が世界で認められるようになると同時にいちはやく評価を得たワインの一つで、言葉の響きも良く、英語圏の人にすると呼びやすいらしく大変な人気を誇ります。

歴史に残る詩人もミュジニーのワインを称賛していますが、あまりにも幻想的でかぐわしいワインなので、しばしば官能的に取り上げられることもおおいワインです。

 

ミュジニーはシャンボールミュジニーの由来となった由緒ある畑であり、村の南端に位置しています。

普通は村の名前があって、それにちなんで畑の名前がつくところを、こちらは逆のパターンなのです。

 

標高262~305mの斜面にあり、その畑に立つとプルミエ クリュのレザムルーズを見下ろすことができます。

 

↓の地図を見て、右側がコントジョルジュドヴォギュエのミュジニーで、左のお城がシャトーデュクロドヴージョです。

ワインファンであれば途轍もない風景であることがおわかりでしょう・・・。

ミュジニーの語源は、11世紀にさかのぼります。

ピエールグロという人物が所有する土地をシトー派の修道院に寄進するのですが、この畑が「CHAMPS DE MUSIGNEシャンドミュジーヌ」と呼んでいました。

この記録が1500年ころの地元の公文書に残っているのですが、これが唯一の語源とされています。

(もっとも、どこまで真実かははっきりしていない)

 

主要な所有者に、

ヴォギュエ(6.46ha)、フレデリックミュニエ(1.14ha)、ジャックプリウール(0.76ha)、ジョゼフドゥルーアン(0.68ha)、ルロワ(0.27ha)、ルイジャド(0.17ha)

があります。

そうそうたる顔ぶれですね。

 

ミュジニー グランクリュ

ワインの全体像

ミュジニーは10.8haの畑であり、3区画から構成されています。

3区画とは、レ ミュジニー(5.9ha)、レ プティ ミュジニー(4.2ha)、ラ コンブ ドルヴォー(0.7ha)です。

ラ コンブ ドルヴォーは1929年に加わった区画であり、ジャック プリウールのみが所有しています。

様々な生産者がミュジニーを所有していますが、最大所有者はその70%ほどを所有しているコント ジョルジュ ド ヴォギュエです。

 

せっかくですので、もうすこし細かくみてみましょう。

↑の地図の①はコンブドルヴォ―(COMBE D’ORVEAUX)で、②がプティミュジニー(PETIT musigny)、③がミュジニーMUSIGNYです。

この中で、コンブドルヴォ―はプルミエクリュからグランクリュに格上げされた経緯があるのですが、そのため品質は②と③のほうが上質とされています。

 

見てお分かりのとおり、画面右(斜面下部)はヴージョ村になっていて、シャトーデュクロドヴージョがあります。

そして①の下(南側)はフラジェエシェゾー村との村境になっています。

 

一般的に、左側の斜面上部のほうが上質とされていてます。

土壌は魚卵の化石が含まれた石灰岩で、これがミュジニーのフィネスに直結しているとされているのです。

斜面下部は深層が堅いコンブランシアン石灰岩でできていて、これがその下のレザムルーズに続いています。

他の村だと、お決まりのように斜面上部は上質で下部が並質となっていますが、ミュジニーに至ってはそこまでの差はないとするのがもっぱらの評価です。

 

標高は262メートルから305メートルと、実に40メートルの差があって、結構な斜面なのですが、こうなると雨季には斜面上部は侵食されて表土が下部に押し流されてしまいます。

これを地形を崩さず慎重に集められて上部に戻されるのです。

 

ミュジニーはブルゴーニュを代表するグラン クリュの一つであり、ワイン愛好家や評論家から最高級の評価を受けています。
 
味わいの特徴として、シャンボールミュジニーの特徴である女性的な柔らかさを持ちながら、濃密な果実味と品格の高さを感じ取ることができます。
 
ミュジニーは、コート ド ニュイのグランクリュにおいて、唯一白ワインのリリースが認められていることも特徴として挙げられます。

 

 

ミュジニーブラン

ミュジニーの白ワインは、コント ジョルジュ ド ヴォギュエのみが生産しています。

ヴォギュエは斜面上部の泥灰土に0.3haほどシャルドネを栽培しており、ミュジニー ブランとしてリリースしていました。

個性的で、豊かでコクがあり、赤ワインの土壌から生まれたからか、タンニンの成分を感じる味わいです。

 

しかしブドウの植え替えを行い、若いシャルドネの樹になったため、1993年からはブルゴーニュ ブランに格下げしてリリースされています。

この段階で樹齢は15年。

このことからヴォギュエのミュジニー ブランとしての品質へのこだわりが感じられます。

つまり15年の樹齢ではミュジニーブランにはふさわしくない、とのことなのです。

 

その後、2015年からは再びミュジニー ブランとして生産されるようになりました。

もっとも、偉大なワインであることには変わりないのですが、全体のまとまりや複雑さが欠けるとの指摘があります。

超人気のワインなので言いづらいのですが、もともと赤ワインのグランクリュにある白ワインなので、本当の超一級ワインとは言えないかもしれません。

 

楽しみ方のコツ

ミュジニーは赤白ともにブルゴーニュを代表する人気のあるワインで、人気にたがわぬ品質を誇っています。

価格もここ数年は上昇傾向にあって、普通の感覚で言えば一生に一回チャンスがあるかどうかというワインかもしれません。

女性的とはいっても凝縮感があり、果実の印象とミネラルの印象を強く受ける人も多いかもしれません。

香りが華やかでふくらみがありますので、大きめのブルゴーニュグラスに少しずつ注いで楽しみましょう。

赤は18度、白は10度程度にして温度が少しずつ上昇することで香りも華やかになる、という具合がいいでしょう。

また、希少性のあるワインで世界中のワインファン垂涎の的のワインです。

できればワインに集中できる環境で、事前に知識を得たうえでリラックスして楽しんでみてはいかがでしょうか。

 

せっかくのワインですので、ご家庭の料理よりはレストランのシェフがここぞと力を込めた料理がいいでしょう。

渋味がしなやかですので脂身が少なめのフィレ肉をジャストに火を通し、フォンと森のキノコを使ったソースのような料理が最高ですね。

また、このクラスのワインになると料理とのマリアージュ、というよりは、実際にはワイン単体で愛でるほうが多いかもしれません。