ネッビオーロは主にピエモンテ州をはじめとする北イタリアで栽培されるブドウ品種です。
イタリアワインの中でも高級ワインとして知られるバローロやバルバレスコの品種です。
酸味と渋味が強く、これがほかの品種には見られない強い個性をワインにもたらします。
ネッビオーロは、イタリア語の霧という意味のネッビアが語源とされています。
これは、霧が出始めるころまで収穫を待たなければならないところからつけられていて、つまり栽培期間がほかの品種に比べて長いのです。
栽培期間が長いということはそれだけ天候のリスクや霧の発生による病害菌などのリスクも抱えるということです
しかし、それらの先天的なリスクを抱えてもなおそれらを上回るワインの品質があり、ほかにはない無二のワインとして世界的に知られています。
ネッビオーロ
味わいの特徴
ネッビオーロは酸味と渋味がほかのワイン用ブドウの中でも圧倒的な強さがあり、そのため長期の熟成に向く高級ワインに仕上がります。
リリースしたてのネッビオーロはその味わいの強さから真価を発揮しづらいのですが、10年程度熟成することで徐々に深い味わいを楽しめるようになります。
バローロやバルバレスコでも通常は10年程度待つことで本来の味わいを楽しめるようになります。
熟成を経たネッビオーロは明るいガーネットで茶色の色調を感じ、ミネラルからくる複雑な土のような香りが強く感じられます。
熟成を経ていますので渋味は強いのですが大変になめらかで液体に溶け込んだ上質なものとなります。
また、上質なネッビオーロは余韻が長く、これが高級料理にも合わせやすくなるのです。
産地
イタリアでもピエモンテ州、ロンバルディア州で主に栽培されていますが、おおよそピエモンテ州がほとんどを占めるといっていいでしょう。
世界的に見ても個性的な品種で、かつ、バローロやバルバレスコの成功事例があるため各国で栽培を試みられていますが、今のところを目立った成功例はありません。