ワイン用語集フランスワインボルドーのシャトーボルドー地方生産者

シャトーパルメとは?その特徴と歴史

3か国の所有者がいるため、3つの国旗を掲げている

シャトー パルメ(CHATEAU PALMER)は、マルゴーに位置し(カントナック村)メドック3級に格付けされているシャトーです。

セカンド ワインは、アルテ レゴ ド パルメです。

 

所有する畑は52haです。作付面積はメルロの割合が高いことが特徴であり、カベルネソーヴィニヨン55%、メルロ40%、プティ ヴェルド5%です。

パルメ台地にある畑が、総面積の50~60%を占めており、その土壌はシャトー パルメ独特のもので、メルローの深さとフィネスを表す一因とされています。

現在、日本ではあまり目立たないのですが、ご覧のように評価は極めて高く全ボルドーの中でもトップ集団のトップを走るシャトーといっていいでしょう。

ここのシャトーのすばらしさはその安定感で、近年急速に評価を高めたわけではなく、ワインジャーナリズムが確立する前から品質を保っていました。

シャトーマルゴーが不遇の時にはマルゴー村をけん引するシャトーとして圧倒的な存在感があったシャトーだったのです。

前述のようにメルローの比率が高く、これが味わいにしなやかさとソフトな味わいをもたらし、後述する華やかな歴史もあいまって時間をかけてじっくりと味わいたいワインでしょう。

ここのシャトーは、ワーテルローの戦いでプロセイン軍がナポレオンを破った時の幕僚パルメ将軍が所有していたことに端を発します。
 
パルメ将軍は生え抜きの軍事エリートで、戦闘の企画立案をし、そして実際に軍隊に指令を出す立場の人間でした(ワーテルローの前はスペインでナポレオンを破った実績があります)。
 
パルメ将軍はナポレオンの敗退後、ボルドーにきてここのシャトーを所有するのです。
 
もっとも、パルメ将軍は金銭感覚に疎く、借財を続けるあまり死後のすぐに売却をされてしまいます。

 

その意味では、ナポレオンに心酔し、追従を続けるあまりナポレオンよりも背が低くなったとされるラスカーズ公爵のレオヴィルラスカーズとは対照的でしょう。

 

 

シャトーパルメ

マルゴーの人気シャトー

シャトー パルメの畑は、現在では珍しく、混植されている区画が存在します。

また大幅にブドウ畑の植え替えを行っているため、平均樹齢は35年、植樹密度は高く設定しています。

収穫はすべて手摘みで行っています。

発酵ではステンレスタンクを使用し、新樽比率は50%前後です。20~21カ月熟成され、ろ過はせずに瓶詰めされています。

 

このシャトーはマルゴーAOCの中ではシャトーマルゴーに次ぐ人気があって、1855年の格付け当時は1級の品質があったといわれています。

シャトーマルゴーは1980年ころまでの不遇の時代があり、そのころの実質的なマルゴーのトップはこのシャトーだったのです。

現在、マルゴー村の格付けシャトーは村の中央部分に品質の高いシャトーがひしめき合っている状況ですが、パルメはその中では頭が一つも二つも抜けている存在です。
 

ワイナリーの歴史

前述のように、1814年に、シャルル パルメ将軍がシャトー ド ガスクを購入し、シャトー パルメに改称しました。

パルメ将軍が所有していた時代に、シャトーの名前は広がり、高い評価を得ていました。

 

しかし1843年パルメ将軍は個人破産してしまい、絶望のまま亡くなり、莫大な借財整理のもと売りに出されます。

これを銀行の担保物件を得て、1853年に銀行家のベレール家が買収します。

べレール家のイザークはラフィットロートシルト家と仇敵で、ラフィットの名声が奮い立たせたのか、パルメの第二帝政風の見事な邸宅を建てるのです。

 

1853年といえば1855年の格付けの直前、のちにシャトーの心臓部となるパルメ台地も購入し、以降大不況まで手放さずに保有し続けます。

長い間ベレール家は病害やフィロキセラ、世界大戦など多くの問題からシャトーを守っていましたが、世界恐慌に耐えきれず手放すことになります。

1938年にはシシェル家、メーラー ベス家、ジネステ家、ミアイユ家を含む共同事業体により買収されます。

(みっつの国の所有者がいるため、シャトーのファサードには3つの国旗が並んでいます↑)

購入後はミアイユ家が管理を行い、ベルトラン ミアイユ氏は2004年まで40年間支配人を務めました。

 

 

マルゴーの中でもとても評価が高いシャトーで、2級シャトーよりも高価格帯で取引されています。

評論家の間では、1級のシャトー マルゴーのライバルは、シャトーパルメであるとされています。

3級という格付けを越えて高い評価を得ています。

歴史的にも安定感は抜群で、格付けは二級でも品質は1級に迫るシャトーのことをスーパーセカンドといいますが、そのはしりはおそらくパルメでしょう。


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