パトリモニオ(PATRIMONIO)は、フランスのコルシカ島にあるワイン産地です。
コルシカ島はフランスよりもイタリアの近くに位置しており、イタリアからの影響を強く受けています。
長期にわたる領地争いの歴史があるコルシカ島は、フランスの中でも独特な文化を持ったワイン産地です。
赤白ロゼが認められていて、全体の85%が赤とロゼで、15%が白ワインです。
パトリモニオ ワイン
全体像
パトリモニオはコルシカ島北部にあるコルシカ半島の、西側の根元にある小さなワイン産地です。
AOCで認可されている産地は、400haほどです。
パトリモニオは、コルシカ島で最も早くAOCで認可されており、1968年に認可されています。
コルシカ島を支配していたギリシャ人によって、ワイン造りが伝えられており、長いワイン造りの歴史があります。
12世紀にはイタリアのトスカーナでコルシカ島のワインが評価を得ていました。
18世紀にフィロキセラ禍によって一度衰退しますが、現在はワイン産地として復活を遂げています。
特徴
パトリモニオの畑は粘土石灰質土壌を持ち、長い日照時間が特徴的です。
一年中比較的温暖な気候を持つ、地中海性気候です。
赤ワイン、白ワイン、ロゼワインが生産されていますが、ニエルキオから作られる赤ワインが特に有名です。
濃い色調で骨格のあるタンニンを持ち、長期熟成を経ることが出来る、コルシカ島を代表する赤ワインです。
ヴェルメンティーノを使用した白ワインや、ニエルキオを使用したロゼワインも生産していますが、日本ではほとんど見かけることがなく、希少なワインです。
白ブドウは主にヴェルメンティーノが栽培されています。
パトリモニオを名乗る場合、ヴェルメンティーノを100%使用しなければなりません。
黒ブドウはサンジョベーゼの亜種といわれているニエルキオと、グルナッシュが主に栽培されています。
パトリモニオはニエルキオの発祥の地とされており、赤ワインは90%以上ニエルキオを使用して生産されています。
その補助品種として、グルナッシュやスキアカレロ、ヴェルメンティーノなどが用いられています。
飲み方のコツ
赤白ロゼともにミディアムボディの飲みやすいタイプのワインです。
赤ワインのブドウ品種であるニエルキオはイタリアのサンジョヴェーゼの亜種と言われていて、実際に味わいも似ています。
そのため中ぶりなグラスに16度くらいの若干冷やし気味で飲み始め、少しずつ温度が上がってくる、という具合がちょうどいいでしょう。
白とロゼは酸味が控えめで華やかな印象なのであまり冷やさずに8~10度くらいで飲むのがベストでしょう。
合わせる料理
赤やロゼはいかにもテラスで飲んだらおいしいだろうというワインです。
酸味が控えめで飲みやすく、若干の複雑性がプロヴァンスのワインを思わせる味わいです。
コルシカ島は世界的な高級リゾートでもありますので、ここは奮発してイセエビのグリルなどはいかがでしょうか。
イセエビの磯の風味と肉感的な味わいがワインとよく合います。
赤ワインはミディアムボディで飲みやすく、若干のスパイスのニュアンスのある味わいです。
牛肉をじっくり赤ワインで煮込んだミートソースに自家製の太いパスタを合わせたような料理は絶妙なマリアージュでしょう。
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