シャトーペデスクローは、ムートンロートシルトやランシュバージュなどの有名なシャトーに隣接する好条件の立地にあります。
しかし、大半がヨーロッパやアメリカで販売されているので日本ではあまり流通していません。
近年はオーナーが変わる度に改良を重ね、近年では評価が上がってきているため注目されています。
セカンドラベルはシャトーベルローズで、かわいらしい名前のせいかよく売れているワインです。
1855年の格付けシャトーの中では最も新しいものの一つで、1825年の創設です。
シャトーペデスクロー
ウルトラモダンなテイスティングルーム
ポイヤックの北側に位置し、ジロンド河近くに本拠地を構えるシャトーです。
全敷地は43haとなり、畑面積は36haになります。
シャトーは、近未来的なガラス張りの醸造所が特徴的で、外見だけでなく設備も最新のものが揃っています。
他のポイヤックのワインと比べてメルローの比率が高いため、柔らかくまろやかな味わいが魅力です。
(ただし以前はカベルネソーヴィニヨンの比率が高かった)
タンニンも穏やかな上品で優しさを感じられるワインとなっています。
セカンドラベルは、フルール・ド・ペデスクローで、メルローを中心に造られています。
そのため、滑らかで早い内から楽しむことができます。
ブドウ品種
栽培されているブドウの品種は、カベルネソーヴィニョンが50%、メルローが45%とこの2品種が中心となっており、カベルネフランもわずかに栽培されています。
コンサルタントには、格付け3級のシャトー・ディッサンを復活させたと言われるエリック・ボワノスを迎えて、ますます品質の向上に力を注いでいます。
そのため、かつては酷評していたロバート・パーカーも近年では90点台に近い高得点を付けています。
ワイナリーの歴史
1810年にピエール・ユルバン・ペデスクローによってシャトーが設立されました(本格的なリリースは1825年)。
そして1855年には歴史が浅いながらもメドックの格付けの認定を受けることとなったのです。
1891年にはペデスクロー家からガステボワ家に所有が変わり、1930年にはルシアン・ジュグラへと経営が変わります。
ジュグラはシャトーの建物を解体し、以前から栽培していたシャトー・ベル・ローズの畑をペデスクローに加えて拡大し、ベル・ローズのシャトーの建物をペデスクローのシャトーの建物にしました。
20世紀後半は年による評価が分かれて、そのため真価のわかりにくいワインと呼ばれていました。
2009年にはシャトー・リリアン・ラドゥイのオーナーであったジャッキー・ロレンツェッティがシャトーを購入し、更に畑を拡大し、2013年にシャトー・ディッサンのエマニュエル・クルーズを社長に抜擢しました。
そして、シャトーの設備を大幅に変え、最新設備の整った醸造施設へと投資を行ったことでワインも大きく改良されることとなったのです。