レストランやワインバーを開業しようと思った場合、当たり前ですが行政庁への許可や届け出が必要です。
ひょっとしたらあなたはレストランやワインバーを開業し用途いろいろ調べているのかもしれませんが、ワインにいくら精通していてもしっかりとした許可を取得しないと違法営業ということになってしまいます。
ここで開業するにあたって絶対に避けて通れない許可取得を解説します。ぜひご参考ください。
Contents
レストラン・ワインバーの許可・届出
ワインを提供するお店の前に、飲食店である件
レストランやワインバーはワインを楽しむ場所であるというお店ですが、それらである前に飲食店なのでまずはそこをおさえることになります。
そのため飲食店営業許可(食品営業許可)を取得するのが第一の要件になります。
この飲食店営業許可は窓口がお店を所轄する保健所で、まずは最初に相談に行ったほうがいいでしょう。
具体的な要件は以下の通りです。
・流し(シンク)が二つ以上ある
・お湯がでること
・調理場内とトイレに手洗いがあり、固定の消毒装置があること
・調理場の床面は耐水になっていること
・扉付きの収納スペースがあること
・調理場の天井は平たんであること
大体これらの要件が必要です。
上の画像は東京都港区の申請書ですが、たいていどこでも同じ書式になります。
あなたが自分で許可申請をする場合は、まずは簡単な図面とお店の場所の地図をもって保健所(生活衛生課)の窓口にいき、最初に指導を受け、足りない部分を補正して申請することになります。
申請は自治体によって違いますが大体18000円前後で、1週間以内に検査があり、パスすれば翌日から営業できるようになります。
衛生責任者が必要
飲食店の許可は保健所からすれば生ものを提供するお店も乾きものだけのショットバーも同じ”飲食店”になります。
そのため食中毒などのリスクを考慮してお店ごとに衛生責任者を置かなければならないということになっています。
仮にワインバーがワインしか出さずに食中毒のリスクがゼロだとしても同様です。
この”衛生責任者”とは、調理師とか栄養士とかの資格を持っている人もいますが、保健所の主催する講習会を受講すればだれでもなることができます。
そのため「調理師がいないと飲食店は開業できない」は全くの嘘で、講習会を受けることで堂々と開業すればいいのです。
深夜営業の届出”深夜酒類提供飲食店”
飲食店営業許可を取得したうえで、深夜営業の手続きをとる必要があります。これを”深夜酒類提供飲食店”と言います。
深夜酒類提供飲食店は「深夜0時を超えてお酒をメインに提供するお店を営業する」場合に必要な手続きになります。
ラーメン店ですとか牛丼屋さんはお食事のお店ですので深夜0時を超えて営業してもお酒がメインではありませんので必要ありません。
レストランであればやや判断が蒸すかしいですが、深夜0時以降のお客様の利用状態の実態を見て判断しましょう。
ただし、ワインバーではどれだけお食事に力を入れてもメインはワインなので必ず必要だといえます。
窓口は所轄の警察署の生活安全課保安係です。
この届出は大変にハードルが高く、図面も細かいものが求められますのであなたが自身でやるのは相当の覚悟が必要です。
そのためほとんどの場合は行政書士といって法律の専門家に書類の作成を依頼することのなります。
消防の手続き
前述までで営業に関しては問題ありません。
そのうえで、所轄の消防署に消防の手続きをすることになります。
消防の手続きは正確に言えば”防火対象物使用開始届け”というものです。ただし、ビルの管理会社が代行することも多く、最初の契約の時に確認しておきましょう。
防火対象物使用開始届けは書類そのものはたいして難しくはないのですが、聞きなれない言葉が並びますので注意が必要です。
また、保健所の衛生責任者と同様に防火管理者という責任者を設置することになります。
これも講習会を受けることで誰でもなることができます。事前に所轄の消防署に確認しましょう。
まとめ
レストランやワインバーは飲食店なので、まずは一番大事な保健所の飲食店営業許可を取得します。
そのうえで、深夜営業の届出を所轄の警察署に手続きをします。
これでひとまず営業そのものは大丈夫ですが、さらに消防署に防火対象物使用開始届けを提出しましょう。
許可申請手続きは細かい要件などもありますので、物件が決まった段階で必ず行政書士などの専門家に相談したほうがいいでしょう。
特に警察署の深夜酒類提供飲食店の手続きは専門家の判断を得たうえで物件を決めるのがベストだといえます。
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