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ペリエジュエ シャンパーニュとは?その特徴と歴史

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ペリエ ジュエ(PERRIER JOUET)はエペルネに創設されたシャンパーニュ メゾンです。

2011年にモナコのアルベール二世と元水泳選手のシャルレーヌヴィットシュトックの結婚式の際に用いられたことでも知られています。

英国で早くから人気を博し、シャンパーニュには大変な逆風であったにもかかわらず1900年にはすでに100万本以上の出荷をしていた記録があります。

あまり知られていないのですが、もともとシャンパーニュのコルクを販売する商社から始まったメゾンです。

高級シャンパンとして派手なイメージがありますが、実際のビジネスは大変に手堅く、創業から2世紀たった現在まで7人の醸造責任者でその品質を引き継いでいます。

2005年に世界2位の酒類販売業ペルノリカールとコングロマリットのフォーチュンブランズの傘下に入りますが、運営そのものはペリエジュエが独自に行っています。

もともとGHマムペリエジュエはアリエドメック社の傘下で、これを上記の会社が7700万ユーロで買収したため、現在のCEOはGHマムペリエジュエの兼任となっています。
 
ずいぶんと複雑な経営体制だなあと思うかもしれませんが、シャンパーニュの大手メゾンは資本体制の強化のために大手企業の傘下に入ることが多く、なにもペリエジュエに限ったことではありません。
 
栽培限界にあり、かつ、世界中から需要の殺到するシャンパーニュのメゾンは、安定的に大量のワインを造る社会的使命があるための経営的判断でしょう。

 

アヴィーズとクラマンに65ha以上(99%)の自社畑を所有しており、エミール ガレ氏(アールヌーボーの巨匠。1846~1904)によりデザインされた白いアネモネのボトルはあまりにも有名です。

おそらく↓のような瓶をグルメ雑誌とかワインショップのページとかで見かけた人は多いでしょう。


1902年にデザインされたこの壜はフランス語でFLEUR DE CHAMPAGNE(シャンパーニュの花)と呼ばれ、パリとアメリカで大ヒットしました。

そうなると「壜よりも中身のほうが大事だろう」という人もいるでしょうが、それは優秀なこのメゾンへのひがみだというのが評論家の一致した意見です。

つまり、壜のデザインに勝るとも劣らない品質のシャンパーニュということなのです。

 

ペリエジュエのシャンパーニュはウキウキするような華やかな香りと、柔らかく一本筋の通った酸味で、飲みやすい仕上がり。

これはスタンダードクラスもそうですがプレステージのベルエポックでも同様です。

そのためシャンパーニュは重たくて苦手、という人にもお勧めしやすく、おしゃれでかわいらしいラベルとともに女性にも特に人気のメゾンです。

一般的に、シャンパーニュはブドウの風味が凝縮し、さらに酵母とともに長い期間を熟成させますので、口当たりはボリュームを感じるものでしょう。

さらにドンペリニョンやクリュグのようなプレステージ商品になるとその傾向は顕著に表れます。

ところがペリエジュエのシャンパーニュはプレステージ商品のベルエポックであっても、透明感のあるすっきりとした口当たりと、そのあとに長く続く余韻のバランスが取れた仕上がりで、ほかのメゾンのものではなかなかありません。

 

何かうれしいことがあってシャンパンで乾杯したい、おしゃれでうきうきするような日には、ペリエジュエのシャンパーニュはいかがでしょうか。

 

ペリエ ジュエ シャンパーニュ

グランブリュット

辛口のシャンパーニュは、1815年にはイギリス、1837年にはアメリカ市場に輸出され、早い時期から世界中に浸透していきました。

ペリエ ジュエのスタンダード キュヴェはグラン ブリュットです。

ブドウ品種はシャルドネが40%、ピノノワールとピノムニエがそれぞれ30%の割合で造られます。

2~3年瓶内熟成されたグランブリュットは、エレガントでしっかりとした果実感が特徴的です。

 

プレステージのベル エポックは6年以上セラーで熟成を経てリリースされる、ペリエ ジュエを代表するシャンパーニュです。

2017年にはブラン ド ブランが新しくリリースされ、日本で先行発売されました。

コート デ ブランのグラン クリュ、クラマンとアヴィズのシャルドネのみを使用して造られており、高い評価を得ています。

 

ワイナリーの歴史

1811年にピエール ニコラ マリー ペリエ(Pierre-Nicolas-Marie Perrier)と、妻のアデル ジュエ(Rose Adélaïde Jouët)により創設されました。

2代目のシャルル ペリエ氏の時代に、ブリュットやヴィンテージ シャンパーニュをリリースしました。

特にヴィンテージシャンパーニュについては、年ごとのブレンドこそが基本であったシャンパーニュでは、他社に先駆けるチャレンジだったのです。

ペリエジュエがリリースした1825年が、最古のヴィンテージ シャンパーニュとされています。

 

1902年に芸術家のエミール ガレ氏に依頼して、白いアネモネのボトルデザインが誕生しました。

しかし第一次世界大戦の混乱などで永い眠りについていましたが、1964年にベル エポックとして復活しました。

 

ちなみに、ベルエポックとは、「古き良き時代」という意味です。
 
しかしワイン業界にとって1902年頃はフィロキセラ渦がようやく沈静化し、その後の病害の蔓延、世界的不景気による倒産の連鎖など、いいことのなかった時代です。
 
社会全体は不安と戦っていたかもしれませんし、結果として世界的不景気を平和的に乗り越えることができずに二度の世界大戦に踏み切るのです。
 
これは想像でしかありませんが、ベルエポックのネーミングはそのようななか、一昔はいい時代だったよとの思い出をシャンパンに託したのかもしれません。
 
あるいは同社が地道にワインを造り続けた毎日は、決して悪い時代ではなかったというメッセージなのかもしれません。

 

その後、メゾンは投資の対象となってしまい、多くの所有者の手に渡ります。

現在はペルノ リカール社が所有し、安定したワイン造りを行っています。

 

ヴィクトリア女王や、ナポレオン3世など王室に愛されてきたシャンパーニュです。

モナコのグレース ケリー公妃などもお気に入りを公言し、モナコの社交界のパーティー「ローズ ボール」に欠かせないものとなっています。

また大女優サラ ベルナール女史が、ペリエ ジュエのシャンパーニュをバスタブに入れ入浴をしていたというエピソードもあり、その人気の高さがうかがえます。