ワイン用語集フランスワインボルドー地方

シャトーペトリュスとは?その特徴と歴史

シャトー ペトリュスは、ボルドーポムロールに位置するシャトーです。

メドックの5大シャトーよりも高値で取引され、ボルドー最高峰のシャトーとされています。

生産本数がわずか4500ケース程度で、市場にはあまり出回りません。

 

ペトリュスポムロールで一番の品質かどうかは実際には評価の分かれるところです。

(このシャトーが注目を集める前は、ヴューシャトーセルタンがトップだった)

しかし、人気があり、ワインの希少価値も相まってボルドー一の取引価格を誇り、ポムロール全体のけん引役として絶大な存在であることは誰しも認める所でしょう。

 

後述しますがこのシャトーは第二次大戦後のマダムルパという一人の肝っ玉母さんの存在無くしては語れません。

 

シャトーペトリュス

肝っ玉母さんのシャトー

所有する畑は11.4haで、ポムロールの丘の最上部に位置しています。

土壌は青灰色の粘土層で、メルロと好相性です。栽培面積はメルロ95%、カベルネ フラン5%です。

畑は1956年の大冷害の後に植え替えられており、樹齢は古いもので60年前後です。

 

1973年から栽培でグリーン ハーヴェストを導入しています。収穫はすべて手摘みで行います。

ペトリュスでは収穫時にブドウに水滴がつくことを嫌い、午後に収穫を行います。

1984年には収穫直前に降った雨の水滴を飛ばすために、ヘリコプターの風圧を使ったという話もあります。

発酵は自然酵母のみを使用し、セメントタンクで行います。

発酵中はルモンタージュを行い、マロラクティック発酵もタンク内で行います。熟成は軽く焼きつけられた50~100%の新樽で行い、18カ月熟成させます。

そして卵白での清澄の後、ろ過はせずに瓶詰めされます。

 

ワイナリーの歴史

19世紀はアルノー家が所有者で、当時はシャトー ペトリュス アルノーという表記でした。

1925年から、リブルヌ地方でホテルを経営していたエドモンドの妻、マダム ルパがペトリュスの株を購入し始め、第二次世界大戦頃に単独でオーナーになります。

マダムルパは、いってみれば肝っ玉母さんのような存在で、地元では他人の面倒をよく見ているような人気者だったのです。

 

彼女のすごいところはペトリュスの品質が唯一無二であることに確信をもつと、メドック格付け1級以上の値をつけてそれ以下では安売りを決してしなかったことです。

保守の権化のようなボルドー社交界ではこの行為を冷笑し、侮蔑し、そして中傷したのですが、肝っ玉母さんはその程度では引き下がりません。

1933年にはパリのニコラ社がそのままの価格でオンリストします。

さらにニューヨークでは当時随一と言われたレストラン パヴィヨンへの売り込みにも成功し、秘蔵っ子のワインとして紹介されるようになるのです。

このようにして徐々にフランス以外の国で知られるようになり、もちろん元々の品質の良さが見直され、評価は高まったのです。

 

 

 

1947年からワインの販売をジャン ピエール ムエックス氏に託し始めます。

マダムルパの死後、ムエックス社は株の購入をはじめ、2001年に単独所有者となります。

2009年からは新体制となり、ジャン ピエール氏の息子のジャン フランソワ氏がオーナーに、弟のクリスチャン氏が社長になりました。

クリスチャン ムエックス氏は、醸造と経営を管理しており、ナパ ヴァレーのドミナスも所有しています。

 

評論家ロバート パーカー氏は、ペトリュスを「もはや神話の象徴だ」と評しているなど、ペトリュスは評論家やワイン愛好家から高い評価を得ています。

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