ワイン用語集フランスワインボルドーのシャトーボルドー地方生産者

シャトーピションロングヴィルコンテスドラランドとは?

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シャトーピションロングヴィルコンテスドラランド(CHATEAU PICHON LONGUEVILLE COMTESSE DE LALANDE)は、格付け2級の中でもトップの位置を常にキープしています。

ポイヤックの1級の御三家(ムートンロートシルトラフィットロートシルトラトゥール)を別格として、そうなると次のトップは何かということはワイン界では常に話題になります。

そして生まれた言葉がスーパーセカンドという言葉なのですが、これがこのワインの代名詞のようなものでしょう。

 

いくつかあるスーパーセカンドの中でもトップクラスとされるワインを生産するシャトーで、「ポイヤックの貴婦人」と呼ばれるほど女性的なワインが特徴的です(後述しますが実際にメルローの比率が高く口当たりが柔らかい)。

 

ちなみに、よくスーパーセカンドと呼ばれる2級ワインは、このワインと

レオヴィルラスカーズ

ピションロングヴィルバロン

とされることが多いです。

もっとも、べつに法律で定められているわけではありませんから、モンローズが好きな人はモンローズだといいますし、デュクリュボーカイユこそがスーパーセカンドだという人もいます。

この手の話を始めるとたいていいがみ合ってワインがまずくなるので、あまり深く考えないほうが健康的でしょう。

おらがスーパーセカンドで何の問題もありません。

詳しくは各リンク先をご参考ください。


このシャトーはピションロングヴィルバロンとは起源を同じとしていて、バロンのほうは男爵という意味から力強くカベルネソーヴィニヨンの風味が際立ちます。

そしてこちらはコンテス(伯爵夫人)の名にふさわしくしなやかで一本芯の通った渋味と酸味があるワインで、メルローの比率が高いことで知られています。

 

シャトーピションロングヴィルコンテスドラランド

二つのピション

シャトーを分割した際に相続したラランドの王女に由来して長い名前のシャトーとなっています。

このシャトーのブドウ畑は75haですが、64haはポイヤックにありますが、11haはサンジュリアンにあります。

この2つの土地のブドウはブレンドするわけにはいかないため、サンジュリアンで栽培されているブドウは、シャトー関係者用の特別なワインを造っているようです。

土壌は下層が粘土質となり、表面は砂利混ざりなので水はけも良く、素晴らしいワインが栽培されます。

 

メルローの比率が高いため、滑らかな口当たりと柔らかい味わいのエレガントな女性的なワインが造られます。

 

セカンドラベルは、トゥーレルドロングヴィルです。

 

ポイヤックには2級にバロンとコンテスの二つのピションがあり、もともとは一つの畑で造られていました。

18世紀半ばにはワインはすでに名声を博していて、ムートンロートシルトデュクリュボーカイユと肩を並べているほどだったのです。

 

ブドウ品種

栽培されているブドウ品種は、カベルネソーヴィニヨンが45%となり、メルローが35%、残りはカベルネフランとプティヴェルドになっています。

シャトー名がコンテス(伯爵夫人)ということからも渋味の控えめなメルローの比率が高いことが特徴的です。

 

収穫は全て手摘みで行われ、醸造所にて破砕機を用いて少しブドウを潰します。

その後、28度で7日間ほど発酵してからタンク内でマロラクティック発酵を行います。

新樽は50%、残りは1度使用したアリエールとニエーブル産のオークから作られた樽に入れて熟成されます。

 

生産量は36000ケースと大きめなため、日本のワインショップやレストランでも見つけやすいでしょう。

ポイヤックにありながらしなやかで滑らかな渋みは大変に上質です。

メルローの比率が高いため熟成が早く進みますが、そこからさらにおいしい状態を長く保ちます。

10年程度で最高の状態になりますが、ピークアウトまではそこからさらに10年はあります。

 

ワイナリーの歴史

ピションラランドのシャトー

このシャトーの期限は16世紀半ばまで遡ります。

ベルナールピションがロングヴィル男爵の一人娘と結婚し、この家名が生まれます。

この家名が次男のジャックに引き継がれ、そしてローザンの所有者でありブドウの魔術師と呼ばれるマジュールドローザンの娘テレーザと結婚します。

マジュールドローザンは当時のメドック一帯の大地主で、その一部をテレーザの持参金とします。

これがピションラランドの原型となるのです。

 

しばらく1つの土地であったものの、1850年にオーナーであったバロン・ジョセフ・ドゥ・ロングウィルが亡くなってシャトーが分轄されました。

ちなみにこの人はなかなか強運の持ち主で、1789年のフランス革命の際に身の危険を感じてテロのさなかにパンかごに身を隠して8日間隠れて命拾いをします。
 
ジョセフはなんと1755年生まれ。そのあとに95歳まで生きたというからパンかごには頭が上がらないでしょう。

 

ジョセフの娘のマリーは1840年代にラトゥールのオーナーのボーモン伯爵の愛人になり、ラトゥールの土地と地続きの一部をもらって邸宅を建設します。

これが現在のピションラランドのシャトーの前身なのです。

 

その後、1920年の第一次世界大戦でブドウ畑は荒れてしまいましたが、1925年にミアーイ兄弟が買収して所有しました。

そして、1978年に現オーナーであるメイ・エリアンヌ・ドゥ・ランクサン婦人が引き継いいますが、これがまた女傑なのです。

彼女はシャトーの酒庫や醸造所を最新鋭の設備に変え、さらにシャトーとその庭をゲストハウスとして一流のものとするべく一新します。

その手腕によって2級の中のトップの位置を不動のものとし、同業者からは「女将」と呼ばれています。


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