ワイン用語集フランスワインシャンパーニュ地方

ポメリー シャンパーニュとは?その特徴と歴史

世界で初めてブリュット・スタイルという洗練された辛口のシャンパンを造りだしたポメリー社。

当時は革命的なシャンパンでしたが、現在ではほとんどのシャンパンがブリュット・スタイルとなり、全世界に愛されています。

ポメリー社は1968年にパリ証券取引所に株式を上場し、そのためいくつかのプロキシファイトを経験します。

株価の低迷を放置していた結果、2000年以降買収劇にさらされてしまい、ダノン、LVMHのグループ傘下となりますが、その後にヴランケン社との合併でヴランケン・ポメリー社として運営しています。

同社はシャンパーニュ地方はもとよりフランス国内でも屈指の優良企業で、毎年3億ユーロを売り上げ、8千万ユーロの利益を上げる一大企業でもあります。

 

 

日本では複数のシリーズをリリースしていて、スタンドタイプのブリュットロワイヤルとプレステージ商品のキュヴェルイーズが知られています。

 

 

ポメリー

ランスの巨大シャンパンハウス

美しいゲストハウス↑

シャンパーニュ地方ランス市にドメーヌを持つポメリー社。

675haの自社畑にはグラン・クリュ50%、プルミエ・クリュ25%、その他クリュ25%というとても質の高い畑を所有しています。

そしてメゾンには巨大なセラーを地下に持ち、その大きさは全長18km・地下30mにもなります。

ローマ時代の石灰岩で造られているセラーは1年を通してシャンパーニュの製造熟成に適した10℃に保たれています。

セラーでは「エクスペリエンス・ポメリー」と称し2003年から毎年、新進気鋭のアーティストによる美術作品も展示されています。

 

ワイナリーの歴史

ポメリー社は1836年、ナルシノ・グレノによってフランスシャンパーニュ地方のランスで創業したメゾンです。

その20年後、1856年にルイ・アレクサンドル・ポメリーが経営に携わりポメリー・エ・グレノ社となり、

その2年後1858年に亡くなったルイ・アレクサンドル・ポメリーに代わり、妻であるマダムポメリーがポメリー社を引き継ぐことになりました。

そしてマダムポメリーこそがポメリー社の名前を世界に冠たるものとするのです。

 

 

辛口シャンパーニュの始祖

マダムポメリー↑

マダムポメリーの時代はシャンパーニュはとても甘く、デザートワインのようなアルコール度数の高いシャンパンが主流でした。

シャンパーニュ地方は冷涼なため、糖度が全体的に低く、そのため「糖度が高いワイン=熟したブドウからとれる上質ワイン」という評価になっていたのです。

しかし、これでは「食事に合わせて飲むシャンパーニュ」という最大のビジネスチャンスを逃していることを意味します。

 

そして実際に当時の最大の貿易国であったイギリスでは、食事にも合わせやすい辛口のシャンパーニュが望まれていたのでした。

ポメリー社は英国貿易の重要性をいち早く気付き、代理店を作ります。

その英国訪問の際に当時の英国におけるシャンパーニュの辛口嗜好の潜在的需要に気づくのです。

そこでマダムポメリーは1874年に食前、周囲の猛反対を押し切り、食事にも合う辛口のシャンパン(ブリュット)を造りだし、イギリス全土で大流行させます。

イギリスで流行したブリュットタイプのシャンパーニュは、あっという間にヨーロッパ全体で人気となり、ポメリーの名前は知れわたるのです。

ポメリーの開発した辛口シャンパーニュですが、現在ではほぼすべてのシャンパンハウスがこのブリュット・スタイルのシャンパンを製造しています。

 

売り上げ世界6位

世界87カ国に輸出されシャンパン売り上げ世界第6位という実力のある大手メゾンのポメリー。

フランス料理コンクールの最高峰、「ボキューズ・ドール」で公式シャンパーニュとして使用されていて、モナコ公国やグレースケリーもお気に入りのシャンパンでした。

日本でも大正天皇即位礼御饗宴でポメリーが供されたりノーベル賞授賞式祝賀会に使用されたりと数多くのセレブたちに愛されています。

 

優秀なソムリエの発掘にも力を入れていて、日本では

・ポメリー ソムリエスカラシップ

・キュヴェルイーズ ポメリーソムリエコンテスト

・ポメリー ソムリエコンクール

を代々開催し、粘り強く日本でのシャンパーニュ普及に努めています。

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