リュリー(RULLY)は、ブルゴーニュのコート シャロネーズ地区にあるワイン産地です。
コート シャロネーズ地区の中では最北のアペラシオンであるブーズロンの南に位置しています。
リュリーはブルゴーニュ地方の中で、初めてシャンパーニュ方式によりスパークリング ワインを生産した場所と言われています。
今でもいくつかのメゾンが、リュリーを本拠地としてクレマン ド ブルゴーニュを生産しています。
リュリー
全体像
リュリー村とシャニー村にまたがっておりますが、大半の畑はリュリー村にあります。
白ワインと赤ワイン両方の生産が認められており、白ワインはシャルドネ、赤ワインはピノ ノワールを使用しています。
485haほどの畑があり、そのうちの80haほどがプルミエ クリュとして格付けされています。
コート ド ボーヌなどの生産者達がコート シャロネーズに進出してきており、リュリーの畑を購入することが増えています。
しかしプルミエ クリュの購入は伝統的に村の栽培家に優先権があり、プルミエクリュのほとんどは村の栽培家達が所有しています。
ワインの特徴
プルミエ クリュはシャニー村の一部と、リュリー村の西に固まっています。
プルミエクリュに格付けされているリュリー村の西部は、石灰質土壌の斜面となっており、東向きに傾斜しています。
その東向きの斜面に畑が位置しているため、夜間の冷たい風により綺麗な酸を保つことができます。
赤ワイン用に栽培されているピノ ノワールは、比較的町に近い低地で主に栽培されています。
シャルドネは広く栽培されておりますが、東向きの斜面上部にあるプルミエ クリュのものが最良とされています。
リュリーでは白ワイン、赤ワイン共に生産されており、白ワインが赤ワインの2倍ほどの生産量を誇っています。
リュリーで生産された赤ワインは、軽やかながら黒い果実の香りが特徴的であり、繊細で実直な印象があります。
白ワインはフレッシュで香りが強いものが多く、シャブリのような酸とミネラルを持っています。
楽しみ方のコツ
リュリーは赤白共に上質ですが、コートドールのワインと比べると知名度が低いため、価格は控えめです。
その価格に合わせて味わいもおおらかで親しみのあるものが多く、先鋭化された味わいというよりは飲んで安心感のある味わい、という印象です。
そのため大ぶりな高級グラスではなく、気心の知れた中ぶりのチューリップグラスであればたいてい合わせられます。
温度も赤ワインで16度、白ワインで8度程度に設定し、あまり神経質にならずに楽しめるワインといえます。
ブルゴーニュのワインなのですが、よほどのワイン通でないと名前を知らない人がほとんどでしょう。
そのためビギナー向けではなく、ある程度ワインに知識があって好奇心を持って楽しめれば最高です。
白ワインであれば魚介類全般に合わせることが可能です。
新鮮なお魚をカルパッチョにしてハーブドレッシングでいただくような前菜には最高に良いマリアージュでしょう。
赤ワインであれば、豚肉をグリルにしてべアルネーズソースを合わせるようなビストロ料理がお互いの味わいを引き立てあいます。
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