スキンコンタクトは英語でマセラシオン ペリキュレールはフランス語です。
どちらもワイン醸造の手法のことで果皮接触のことを指します。
ブドウを収穫し、破砕をした後に通常は果皮と果汁を分離する作業をするのですが、これを一定時間放置させることで果皮と果汁を接触させるのです。
赤ワインのスキンコンタクト
赤ワイン造りの第一歩は、ブドウの果皮から色素とタンニンを抽出することになります。
一般的に良い収穫とは傷のないブドウを選別し、できる限り樹になった状態とかわらずに醸造工程に持ち込むことですが、こうなると抽出には時間を要することになります。
そのため例えばブルゴーニュのトップドメーヌでは黒ブドウを破砕した後にすぐにアルコール発酵が始まると繊細な抽出が行われないおそれから、低温におき数日間そのまま浸漬することが多いです。
白ワインのスキンコンタクト
特に白ワインでは果皮と果汁を接触させておくと苦みや渋みが出てしまい、フレッシュフルーティーな味わいが損なわれる恐れがあります。これがデメリットです。
そのため一般的には白ワインは除梗をせずにスキンコンタクトをします(機械収穫されたブドウは例外となります)。
ただしメリットもあります。果皮にはブドウ品種の個性や香りの芳香成分が多く含まれているので若干程度の果皮接触はむしろワインの個性を引き出すことにもなるのです。
白ワインのスキンコンタクトにおいて、一番の悩みどころはどの程度スキンコンタクトをさせるかにつきます。
圧搾までの時間を短くし、スキンコンタクトの時間を短縮することで変色を防ぐことができますが、逆に複雑さが得られないということになります。
逆にスキンコンタクトの時間を長くとると、アロマや香気成分の抽出はできますがフェノール類などの白ワインにとって好ましくない成分までも抽出されることになります。