ワイン用語集フランスワインボルドーのシャトーボルドー地方生産者

シャトースミスオーラフィットとは?その特徴と歴史

ユーチューブチャンネルもご覧ください→

シャトー スミス オー ラフィット(CHATEAU SMITH HAUT LAFITTE)は、グラーヴ赤ワインのみ格付けされているグランクリュクラッセのシャトーです。

本拠地はマルティヤックにあって、赤ワイン用が56ha、白ワイン用が11haです。

赤ワイン用の栽培面積は、カベルネソーヴィニヨン55%、メルロ35%、カベルネフラン10%です。

 

スミスという英国風のネーミングが目を引きますが、これは1720年にこのシャトーを買った人の名前です。

また、ラフィットはフランス語の古語で小さな丘の意味で、ポイヤックラフィットロートシルトとは関係がありません。

ラフィットと聞いて「ポイヤックのアレか」と思った人には申し訳ないのですが、とはいえこちらも負けず劣らずの品質のワインですので、決して役不足というわけではありません。

後述しますが、スミスオーラフィットは、全くの別事業で財を成したオーナーが、ボルドーワインを造りたいという長年の夢をかなえたシャトーです。

 

後述しますが、ここのシャトーは一時期投機目的の売買を繰り返した過去がありました。

そのため肝心のワイン造りへの情熱とか愛情が欠如し、これがマーケットに見透かされ評価を落とした時期があったのです。

落ち目だったシャトーを、ダニエルとフローレンスのカティアール夫妻は、それまでの事業を売り払ってまで資金を調達し、1990年に買い取るのです。

(ちなみに夫のダニエルは元フランススキーチャンピオンだった)

ところが買い取ったあとに不運にも凶作が続き、経営は困難を極めるのです。

それまでの事業を売却するだけでも大変なのに、それをしてまで第二の人生を歩み始めた矢先のことでした。

これにめげずに品質を追い求め、現在の成功につながるのです。

 

 

 

シャトースミスオーラフィット

愛好家垂涎のシャトー

畑では除草剤を使用せず、収穫はすべて手摘みで行います。

赤ワインの発酵では木桶を使用し、新樽比率は80%で熟成させます。マロラクティック発酵は樽内で行います。

18~20カ月の熟成を経て、清澄、ろ過共に行わずに瓶詰めされます。

使用する樽は2/3が自社で製作したものであり、1995年より樽を自社生産しています。

またフランスのワイナリーで唯一ISP14001を取得し、環境保全に特化しているワインリーとして、認められています。

 

ここのシャトーは19世紀後半に所有者が次々に変更し、またこれらの所有者が投機目的の買収(買った値段よりも高く売れればいいという買収)だったためシャトーの名声は地に堕ちた時代がりました。

しかし1990年に2億2千万円でカティアール夫妻がシャトーを購入し、シャトーの改革を行い、ワインの品質が大きく向上しました。

苦労して評価を向上させたのちにシャトーの横にリゾート施設も併設し、温泉やテニスコート、レストラン、ホテルの施設を作り、グラーヴの片田舎を一変させるのです。

現在の評価は↑のとおりで、ボルドーワインのなかでもトップ集団に位置しています。
 
ところが特に日本では人気が評価にともなわず、価格は1万円台前半から流通しているのですが、表示はされていても多くは品切れで、日本にはほとんど入ってきません。
 
それもそのはず、日本での評価は完全に過小評価で国際的な水準はもっと高いのです。
 
こうなると流通させるほうも日本に割り当てるのがばかばかしくなり、もっと評価をしてくれるマーケットに流れてしまうのは無理もありません。
 
(この現象はもろもろあって、例えばイタリアのサッシカイアも日本での価格が極端に低く、割り当てはほとんどなくなっている)

 

ワイナリーの歴史

風変わりなシャトー名は、18世紀にイギリス人のネゴシアンである、ジョージ スミス氏が所有していたことに由来します。

このシャトーも歴史は古く、遡ると12世紀のころの資料が残っています。

しかしワインが有名になったのはスミスオーラフィットの名前になってからで、それまではパッとしないワインだったのです。

 

本格的に品質が向上したのは1856年にボルドーの市長で商工会議所所長のデュフール デュベルジュ氏が買収したことでした。

ところが一時は格付けに見合う品質へと向上させるのですが、その後が所有者に振り回されて割を食うのです。

 

ワイン造りというよりも

「投資して価値をあげたらさっさと高値で売り抜けよう」

というところに関心のある所有者が多く、シャトーの名声は落ち込んでしまうのです。

樽2000個が入る樽貯蔵庫を新設するなど積極的な投資を試みましたが、この頃の評価はあまり芳しくありませんでした。


20世紀の初めはドイツ系の会社の所有だったのですが、運営販売はエシャナエル社が受け持ち、1956年に同社が所有者となります。

その後に本腰を入れて巨大な資本を注ぎ込み、8ヘクタールまで落ち込んだ畑を50ヘクタールまでひろげますが、なかなか結果が伴わずについに売りに出すのです。

 

2億2千万円で売りに出ていたのをカティアール夫妻が購入し、様々な改革を行っていきます。

フランス東部のスーパーマーケットで財を成したのですが、シャトー運営の夢が捨てきれず、それまでの事業を売り払ってまで資金を用意し、晴れて所有者となるのです。

1990年に所有者になるのですが、その後の3年間は不運なことに凶作が続きますが、めげずに品質を追求し、花を咲かせるのです。

ブドウ畑の全体的な植え替えを計画し、収量をしっかりと制限していきます。

1991年からは手摘み収穫を始め、1992年からは除草剤の使用を中止します。

 

1995年からはブドウ蛾の対策として、人工的フェロモンを使用、1997年から自家製の有機堆肥を使用しています。1999年からは選果テーブルを導入し、選果を厳格化します。

2000年からはワインの発酵に、逆円錐型の木製桶を使用しています。

 

2000年以降品質が向上したとされ、高い評価を得ています。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

ここからはPRになります。

当サイト「ワインの教科書」は、高品質ワインのオンラインショップ「ワインブックス」を運営しています。

もしあなたが当サイトでワインに興味をもち、「実際に飲んでみたい、手にしてみたい」そう思ったときに覗いてみてください。

きっと素晴らしいワインとの出会いが待っていることを、お約束します。
オンラインショップのご案内



ワインの教科書は、オンラインショップ”ワインブックス”を運営しています。

見ているだけでも楽しめるように、

できるかぎり丁寧なサイト運営を心掛けています。

ぶらっと近所のお店に散歩にいくように、ぜひお立ち寄りください。

ワインブックスへ→