ワイン用語集フランスワインボルドー地方

サンジュリアンのワインとは?その特徴と歴史

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サンジュリアン(ST-JULIEN)は、メドック格付けの1級シャトーはないものの、非常に優れたワインが多く生産されている地区です。

フローラルなアロマが魅力の繊細でバランスの良いワインを楽しむことができます。

1級シャトーがないため地味な存在ですが、実際には1級と同じ評価を受けているシャトーも多く、価格と品質から検討すればお勧めのワインが多数あります。

【初めての方は動画で全体像をご確認ください】

並行するジャルデュノールとミリューの二つの運河によって給水量を調整されていますが、1987年の冬は逆に多雨でこれが氾濫して湖のようになってしまいました。

下の立面図をまっすぐ行くと二つの川を縦断しますが、このような運河がメドックには張り巡らされています。

 

 

サンジュリアンというとサンジュリアン村で生産されていると思われがちですが、実際には

サンジュリアンベイシュヴェル(Saint-Julien-Beychevelle)

キューサック フォール メドック(Cussac-Fort-Médoc)

サンローランメドック(Saint-Laurent-Médoc)

が構成するコミューンになります。

 

また、おそらくある程度ワインをお飲みになられた方でも、メドックの各コミューンは隣接して固まっていると思われている人は多いかもしれません。

しかしよく検討するとサンテステフポイヤック、サンジュリアンは隣接しているのですが、サンジュリアンとその南のマルゴーは隣接していません。


↑のようにサンジュリアンとマルゴーの間にはアルサンやスーサンなどのコミューンが挟まれています。

車で20分ですから、結構な距離が離れていることがわかります。

挟まれたコミューンにも秀逸なワインを生産するシャトーも多くありますが、オーメドックAOCで売り出されます。

 

 

 

1855年のメドック格付けは以下のとおりです。

Château Ducru-Beaucaillou デュクリュボーカイユ (2級)

Château Gruaud Larose グリュオーラローズ (2級)

Château Léoville Barton  レオヴィルバルトン(2級)

Château Léoville Las Cases レオヴィルラスカーズ (2級)

Château Léoville Poyferré  レオヴィルポワフェレ(2級)

 

Château Langoa Barton  ランゴアバルトン(3級)

Château Lagrange ラグランジュ (3級)

 

Château Beychevelle  ベイシュヴェル(4級)

Château Talbot  タルボ(4級)

Château Branaire-Ducru  ブラネールデュクリュ(4級)

Château Saint-Pierre  サンピエール(4級)

 

サンジュリアン

ワインの全体像

 

サンジュリアンは、ボルドー左岸オーメドック地方の中にある村名AOCです。

ボルドーのブドウ畑の中でも最も美しい展望の土地とされ、畑は920haと広大です。

緩やかな傾斜となり、水はけの良い砂利の下層には石灰質の石があるので、カベルネソーヴィニヨンの栽培に適していると言えます。

この土壌によってミネラルとタンニンが豊富なブドウが生まれるのです。

 

有名なワインであるシャトーマルゴーと、素晴らしいシャトーが揃うポヤックの間に位置するので、どちらの特質もバランス良く兼ね備えたワインが造られます。

第1アロマの果実の香りに加えて樽熟成の第3アロマにフローラルな香りがプラスされ、気品のある味わいが特徴です。

 

ブドウ品種

ブドウ品種はカベルネソーヴィニヨンを主体に栽培され、メルローカベルネフラン、コットなども栽培されています。

主にサンジュリアン村で作られたブドウを使用していますが、少量ですがキュサック村やサンローラン村で栽培されたブドウも使用されます。

 

サンジュリアンは、メドック格付けにおいて2級シャトーが5つ、3級シャトーが2つ、4級シャトーが11選ばれています。

有名なシャトーであるデュクリュボーカイユやレオヴィル3兄弟などがあります。

 

 

レオヴィル三兄弟とシャトーラグランジュ

サンジュリアンの北部にあるレオヴィル3兄弟とは、レオヴィルの名がつく3つのシャトーで、

レオヴィルラスカーズ

レオヴィルバルトン

レオヴィルポワフェレです。

この3つのシャトーは、本来はドメーヌ・デ・レオヴィルという1つのシャトーで、メドックでは最古の生産者と言われています。

その後相続などで3つのシャトーに分かれましたが、格付け2級でも1級に引け劣らない評価のため、スーパーセカンドと言われています。

 

また、3級のシャトーラグランジュは低迷していたものの、1984年に日本の企業であるサントリーが買収したことでも有名です。

ボルドーのシャトーを買収するメリットは計り知れません。

ワイン造りはもちろんその販路やブランドメリットもすべて手に入るのですから、売りに出ていたのはこの上ないチャンスだと思ったのでしょう。

 

この買収劇はフランス国内での批判は相当なもので、フランス文化の象徴でもあるボルドーワインの一流シャトーをぽっと出の日本が買収するのは耐え難い屈辱であった人も多かったのです。

もちろんこの批判は買収する側は想定内で、経済の波があっても粘り強く上質のワインを造り続けることで克服するしかありません。

現在では保守的なボルドーのワイン通も認めるワインとなっています。


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