ウンブリア州はイタリア中部、トスカーナ州の南に位置する州です。
ローマに通じる交易路が州内に張り巡らされていたため、現在でもアッシージにあるサンフランチェスコ大聖堂をはじめとしたローマ時代の建造物を数多く見ることができます。
ブドウを作っている丘陵地帯は北にあるトスカーナ州から伸びてきているため、ワインづくりに関しても共通する部分が多くなっています。
そのため、トスカーナ州の陰に隠れがちな存在でしたが、近年では醸造技術の発達や、大戦後の地主のジョルジユ・ルンガロッティの意欲的な活動もあり以前よりもずっと注目を集めています。
内陸部で海に面していないため歴史的に紛争の少なかった州で、そのため街並みは穏やかで美しく、ゆったりした時間が流れます。
街のレストラン↑も華やかで現代的というよりも穏やかで安心できる印象のお店が多いです。
ウンブリア州のワインと地方料理
代表的な赤ワイン
ウンブリア州の代表的な赤ワインとしては、トルジャーノ・ロッソ・リゼルヴァが挙げられるでしょう。
サンジョベーゼ種をメイン(70%以上)に造られるDOCGワインで、上品な果実味とコク、タンニンのバランスが良い仕上がりとなっています。
キャンティもサンジョベーゼを主体として、このワインとほとんど同じ原料によって造られています。
比べるとウンブリアのほうが穏やかな気候であることからロッソ・リゼルヴァのほうがよりソフトでまろやかな味わいとなっています。
トルジャーノとともにウンブリア州を代表する赤ワインがサグランティーノディモンテファルコでしょう。
サグランティーノというブドウを使い、スパイシーでミネラルの印象の強いフルボディのワインを生産しています。
熟成することでジビエにも合わせやすくなる高級ワインです。
代表的な白ワイン
オルヴィエートは紀元前7年ごろに造られはじめ、ウンブリア州で最も古くからあるワインであることが知られています。
温度の低い凝灰岩の洞窟の中で保存されていたため、発行が進まず糖分が残り甘口のワインとなっていました。
現在でも甘口、薄甘口のワインがDOCとして認められています(アマービレといいます)。
生産はオルヴィエートを中心に行われています。
トレッビアーノ・トスカーノ種を主体として、ヴエルデッロ、グレケット、マルヴアジア種といった土着種を加えて醸造されています。
やや濃い麦わら色で上品な花の香りと持ち、まろやかな味わいです。
白ワインであることは共通していますが味は生産者によって異なり、辛口から甘口までさまざまなものがあります。
ウンブリア州の地方料理
今ではイタリア全土でみられるポルケッタ(豚一頭を丸焼きにする料理)も、もともとはウンブリア州の料理です。
伝統的に豚肉を十二分に活用する文化があって、ハムやサラミなどの加工食品も多く見られます。
また、ウンブリアはトリュフの一大産地で、トリュフは研究の結果栽培林もできて、多く収穫されています。
また、ウンブリアのオリーブオイルは上質で知られていて、シンプルな料理に必ずと言っていいほどかけて食べられています。
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