ワイン用語集フランスワインボルドー地方

ヴューシャトーセルタンとは?その特徴と歴史

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ヴュー シャトー セルタン(VIEUX CHATEAU CERTAN ヴィューとも書きます)は、ボルドーポムロールに位置するシャトーです。

セカンド ワインは、ラ グラヴェット ドゥ セルタンです。

 

今でこそペトリュスの陰に隠れていますが、ペトリュスが注目される前までのポムロールのトップは間違いなくヴューシャトーセルタンでした。

名称がシャトーが初めにこない珍しいつづりで、このセルタンという名前は砂漠という意味です。

この辺りは以前、砂漠みたいな地質で作物が育たないので税金を免除されていた、という逸話が残っています。

もっとも、色々資料を検討するとどうやら砂漠のような土地で無税だったことはそうなのですが、早くからブドウは植えられていて名声を博していたことがわかります。

フランス革命時には名門ド・メイ家のもので、メドックの上級ワイン並みの価格で取引されていたというのです。

↓の地図を見てお分かりのとおりペトリュスやフルールペトリュス、ルパンレヴァンジルなどの名酒中の名酒の中心にあります。

ポムロールの良さはブルゴーニュ同様、小さな区画に小さなシャトーがたくさんあって、それぞれが個性をもち合わせているところにあります。

目立たない存在からか日本では2万円台からあって、世界的な名声と評価からみれば過小評価といっていいかもしれません。

その意味では玄人好みのシャトーなので、ある程度ワインを飲みこなして理解を深めたころにこそお勧めしたいワインです。


ヴューシャトーセルタンは流通価格も評価もペトリュスが出現するまでは確実にポムロールのトップだったのですが、影が薄くおそらく相当なワインファンでなければ飲んだことがないかもしれません。

飲んだことはおろか「そんなに評価の高いワインなの?」と思う人も多いでしょう。

これといった際立った個性がなく、歴史的にも決して華やかなものではないので仕方がないかもしれません。

さらに若いうちは酒質が堅く、若いワインを口につけただけでは真価がわからないのです。

しかし10年以上の熟成を経たヴューシャトーセルタンは確実に世界の名酒と呼べる傑出したワインで、でしゃばったところのない知的美を感じる味わいです。

その意味ではワインをしっかりと飲みこなしてくれる飲み手でないと、本来の秀逸性が見せないワインといえるかもしれません。

 

 

ヴューシャトーセルタン

”砂漠”の意味のシャトー


所有する畑は14ha(年間生産量は約5000ケース/6万本)で、平均樹齢は45年です。

10haの粘土質の区画にはメルロが植えられており、残りの4haの砂利が多い土壌にカベルネ フランとカベルネ ソーヴィニヨンが植えられています。

栽培面積はメルロ60%、カベルネ フラン30%、カベルネ ソーヴィニヨン10%です。

他のポムロールのシャトーよりも、カベルネ フランとカベルネ ソーヴィニヨンの割合が多く、メドック的なスタイルと言われています。

 

収穫は手摘みで行い、選果は畑の中で厳格に行います。

醸造はフレンチオーク製のタンクで行います。

マロラクティック発酵は、メルロは樽で、カベルネ フランとカベルネ ソーヴィニヨンはステンレスタンクで行います。

ミディアムに焼き付けた100%新樽を使用し、18~22カ月熟成を行います。

2003年にはセラーに空調設備を導入し、木製大桶に温度調整機を付けるなど、最新技術も導入しています。

 

ワイナリーの歴史

ヴュー シャトー セルタンは、古くからポムロールに歴史を持つシャトーです。

1770年代に、ネゴシアンのジャン ドメイ ド セルタン氏が土地を開墾し、シャトーを建築しました。

 

1924年には、ベルギーのネゴシアンであるジョルジュ ティエンポン氏が買収します。

ジョルジュ ティエンポン氏はベルギーのネゴシアンで財を成し、このシャトー以前にシャトー トロロン モンドを所有していました。


(正面がヴューシャトーセルタン、左右を少し進むと華々しいシャトーがすぐに表れる)

 

その後ティエンポン家が所有しており、1985年よりアレクサンドル ティエンポン氏が支配人になります。

アレクサンドル氏はシャトー ラ ガフリエールの支配人を経験した人物です。

アレクサンドル氏はセカンド ワインの導入や、低収量の実践、緻密な栽培を推し進め、ワイン造りを行っています。

 

フランス革命当時は、メドックの上級シャトー並みの価格で取引されていました。

1868年に作成された「コック エ フェレ」では、ペトリュスを越えて、ブルジョワ級のトップとされていました。

このシャトーは世界的には評価も高く、歴史的のもポムロールの中心的存在となってもおかしくありませんでした。
 
しかし、古くから評価が高いということはそれだけワイン界になじんでいて、メディアは取り上げにくいのか専門誌でもあまり見かけることはありません。
 
近くのペトリュスやルパンのような話題性にとぼしく、これが割を食う一つの原因なのはその通りでしょう。
 
その意味では本当にワインの品質がわかる人同士で、とびきりの日にじっくりと傑出するワインを楽しもうというときにこそ最高の存在感を見せるワインといえます。
 
ワインを知ってくるとどうしても「今話題になっているワイン」に目が行きがちですが、陰に隠れたワインもときには思い出してみてはいかがでしょうか。


最後までお読みいただき、ありがとうございます。

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