ワイン用語集

ワインアドヴォケイトとロバートパーカーとは?

ワイン アドヴォケイトは、ロバート パーカー氏が創刊したワイン評価誌です。

1978年にパーカー氏がワイン小売業者向けに始めたニュース レター (The Baltimore-Washington Wine Advocate)を前身としています。

掲載されるワインの数、豊かなテイスティングコメントから人気を博し、影響力を高めていきます。

2012年には5万人の購読者がおり、ワイン業界では大きな影響力を持つ評価誌として知られています。

2012年からワイン アドヴォケイトは、シンガポールの投資家に売却されており、編集長がパーカー氏からリサ ペロッティ ブラウン氏へと変更されています。
(現在はミシュランガイドのミシュラン社が筆頭株主です)
 

ワイン アドヴォケイトの会員になることにより、ワインアドヴォケイトのデータベースを参考にすることができます。

また法人会員はそのワインに対する評価やコメントを広告に掲載することができます。

ワイン アドヴォケイトは一切の広告を載せていないため、消費者の視点に立って評価を行っていることが特徴とされています。

広告主などのスポンサーからの影響を受けずに、厳格に公平な立場でワインの採点を行っています。

 

 

ワインアドヴォケイト

ワイン アドヴォケイトの評価方法

ワイン アドヴォケイトの評価方法は、基本的にそのワインの銘柄を伏せた状態で行われることが特徴的です。

そのためワインの価格や知名度などに影響されずにワインを評価することができます。

また、わかりやすく100点を満点とした点数で採点されています。

ワイン アドヴォケイトの点数は、パーカーポイント(PP)またはワイアドヴォケイト(WA)の文字を取りPP (WA) 〇〇点と一般的に記載されています。

 

まず、どのようなワインでも基礎点として50点が加算されます。

そして味わいで20点、香りで15点、熟成の見込みなどで10点、色などの外観で5点という内訳となっています。

75~79点が平均的とされており、96~100点のものは格別に並外れているワインです。

85点以上のワインは秀逸なワインとされており、評価しているワイン全体の1%も占めておらず、その採点の厳格さがうかがえます。

 

パーカー ポイントの特徴

パーカー ポイントの特徴として、そのワインの価格にとらわれない評価姿勢を挙げることができます。

基本的に銘柄を伏せた状態で採点される点が、他のワイン評論家達と比べて革新的な採点方法でした。

そのため時には有名シャトーの点数よりも、価格がリーズナブルなデイリーワインの方が高い点数を取ることもあり、価格の高騰を招くことがあります。

 

影響力

 

ロバート パーカー氏は世界で最も影響力のある評論家として知られており、そのパーカー氏が採点したパーカー ポイントは、ワインの市場価格に大きな影響を与えています。

 

ここまでパーカー氏の採点が価格に影響を与える契機となったのは、1982年ヴィンテージのボルドー プリムール テイスティングです。

1982年は他のワイン評論家達が口を揃えて長期熟成は望めないとしていたところ、ロバートパーカーは唯一世紀のヴィンテージであると絶賛したのです。

結果的にロバートパーカー氏が言うように1982年は素晴らしい出来の年であったため、パーカー氏の採点による影響力は高まりました。

21世紀頃から拡大し始めた中国市場でも、パーカー ポイントが大きな指標とされており、ボルドーワインの価格を押し上げていきました。

 

しかしこのパーカー ポイントは、価格が高低するまでの影響力を持ってしまったため、パーカー氏が好むようなスタイルを作る生産者が増えてしまいました。

パーカー ポイントで高い点数を獲得するために、ブドウの遅摘み新樽の利用を実践し、滑らかなタンニンと豊かな果実味を持ち、同じようなスタイルのワインが以前より増え、ワインの画一化が懸念されています。

 

現在はパーカー氏が後継者達に評価を譲ったため、以前ほどパーカー ポイントの影響力はありません。

しかし現在でも他の評論家による採点よりも高い知名度、影響力を持ち続けています。

日本のワイン ショップでも、PP〇〇点やWA〇〇点はよく見かけるフレーズであり、その影響力の大きさを物語っています。

 

ロバートパーカー

1947年にロバート マクドウェル パーカー ジュニア氏はアメリカ、メリーランド州のボルチモアで生まれました。

ワイトは関係がない、一般的な家庭環境で幼少期を過ごしました。

パーカー氏はメリーランド大学に進み、歴史と美術学を学びます。

そして22歳の頃に初めてのヨーロッパ旅行を経験し、様々な素晴らしいワインに出会いました。

このヨーロッパ旅行がパーカー氏の人生にとって大きな影響を与えます。パーカー氏は帰国後に知人達とテイスティング会を結成し、ワインへの造詣を深めていきます。

その後パーカー氏はメリーランド法科大学院に進み、法律を学びます。

そして司法試験に合格し、1973年にはボルチモア農業信用金庫に就職し、11年間顧問弁護士として勤務をします。

 

ワインへ多額の資金を注ぎ込んでいたパーカー氏は、ワインに関する仕事に就くことを考えます。

1975年からワインに関する記事を書き始め、ワイン雑誌を創刊するための準備を始めました。

そして1978年、ワインの小売業者向けにThe Baltimore Washington Wine Advocateというニュース レターを刊行しました。

これが後のThe Wine advocateの前身となります。

ロバート パーカー氏は自身のニュース レターでワインの採点を公開し続け、その膨大なテイスティング量と知識量から人気を博していきます。

そして1982年ヴィンテージのボルドー プリムール テイスティングを契機として、パーカー氏の採点が市場価格を左右するほどにまでなりました。

 

1999年にはワイン評論家として初めて、フランスからレジオンドヌールを受勲。

2004年にはイタリアからコメンダトーレを戴き、その影響力の強さが認められています。

 

長らくボルドー市場を支配してきたパーカー氏ですが、2015年に行われた2014ヴィンテージのプリムールをニール マーティン氏に譲り、ボルドー プリムールから撤退します。

その後もボルドーのバック ヴィンテージの評価はパーカー氏が行っていましたが、2016年にはボルドー評価からの完全撤退を表明し、長らく続いた「ボルドーの帝王」の地位を後進に譲ることになりました。

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