あなたがレストランやワインバーを楽しもうと思ったとき、どうしても避けて通れないのが「ソムリエとの接し方」です。
ソムリエは90年代から急速に認知度が上がり、現在ではワインを扱う飲食店であればたいてい一人はいるほどメジャーな存在になりました。
レストランやワインバーはワインを扱うお店なので、接客係はソムリエであることが多く、ブドウのバッチをしていることもあるでしょう。
この場合、あなたに十分なワインの知識があるのであればいいですが、覚え始めのうちは知識や経験もありませんので気後れしてしまうこともあると思います。
ここではレストランやワインバーでソムリエと接する際のコツと「これはやってはいけない」ということを紹介します。
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ソムリエとの接し方
ソムリエにも技量の差がある
一概に”ソムリエ”とひとくくりに説明することもできますが、実際にはレストランやワインバーでも「ソムリエの資格は持っているけどバッチはしていない」という人もいますし、「ソムリエとは名乗っていない」という場合もあります。
ソムリエの資格は飲食店で一定の期間を勤務すれば受験することはできますし、試験そのものは筆記試験と簡単な実技試験で対応できます。
そのため有名なレストランやワインバーやレストランでは「ソムリエ試験はパスしたけど、お店全体から見ればまだまだ」ということもありますし、「接客担当の全員がソムリエ資格者」というお店もあります。
これは何を意味するのかというと、ソムリエは単純に資格者となる登竜門で、実際に実務で生かせるほどのソムリエになるにはさらなる経験が必要だということです。
残念ですが20代前半のソムリエですと知識の部分はあっても経験が足りないひとも多いのが現状かもしれません。
いいソムリエを見つけよう
レストランやワインバーがいくらおしゃれで品ぞろえが豊富でも、ソムリエの質が低いと決してお店全体として楽しむことはできません。
・こちらが聞きたいことを的確に教えてくれる
・難しい言葉を使わない
・ホスピタリティにあふれている
・お客を差別しない
・ほっといてほしい時はほっといてくれる
これができるのはいいソムリエでしょう。こんなソムリエのいるレストランやワインバーは行く前からワクワクしませんか?
そして、逆のパターンは
・聞いてもいないことをだらだらしゃべる
・専門的な言葉のオンパレード
・常連客と一見客を差別する
・愛想が悪い・暗い
・ほっといてほしい時にこそしゃべりかける
このようなソムリエがいる場合は最悪です。お金を捨てるようなものですし、しょぼいソムリエにしょぼい時間をむしり取られた気分になるでしょう。
そしてこれらのことは、あなたにワインの知識があるないにかかわらず識別できるのです。
あなたが行きつけのレストランやワインバーをさがすとき、”いいレストランやワインバーを探す”よりも”いいソムリエに出会う”ことのほうが効果的かもしれません。
いいソムリエとの接し方
では、あなたがいいソムリエを見つけた場合、どのように接するのがいいでしょうか。
いいソムリエはホスピタリティにあふれているので、お客の側に楽しもうという余裕がないと大げさに感じてしまうかもしれません。
そのためできれば気分を盛り上げて、楽しもうという気持ちをもって来店することをお勧めします。
何回か通ったお店であれば事前に「今日は仕事で大事なお客様といく」「今日は意中の人との初めてのデートです」などは伝えておいたほうがいいでしょう。
また、予算に関してはソムリエであってもなかなか読みづらい部分がありますので「今日は一人1万円程度で楽しみたい」などの上限を伝えておくとソムリエもお勧めしやすいかもしれません。
無理やり仲良くなろうとしなくても、いいソムリエであれば向こうから何かしらのアクションを起こしてくるものです。
歯車は自然と合うようになりますのでお客の側はマイペースで全く問題ありません。
ダメな接し方
せっかくいいソムリエを見つけても、お客の側がダメな接し方をすればソムリエもいい接し方はできません。
「こっちは金を払う側なんだから」というあからさまな上下関係を強要すればソムリエも人間なのでいい気はしません。
また、お客の側が一生懸命勉強した知識をひけらかしてもソムリエからすれば「ああ、この人は背伸びをしたいんだ」程度にしか思いません。
たしかに一昔前は「お客様は神様」という不文律がありましたし、「嫌な客でもいい接客するのが正しい」という風潮もありましたし、現在でも残っているかもしれませんが、それではお店側が疲弊してしまいます。
現在はお客の側にもモラルが求められる時代なので、最低限お店側を尊重し、最初は一定の節度をもって接すれば問題ないでしょう。
気に入った場合、最低3回は通おう
もしあなたがいいレストランやワインバー、いいソムリエを見つけた場合、できれば3回以上通うことをお勧めします。
いいソムリエであれば一度来店したお客様の顔を忘れません。また、そのお客様の好みやクセ、予算も把握しているものです。
そのため一度目よりも二度目、二度目よりも三度目の来店のほうがソムリエとお客様の歯車が合うことが多く、これが満足度の向上につながるのです。
ワインを覚えたてですと、どうしても「あそこはいいレストランやワインバーだったよね。次はどのレストランやワインバーにしようか」といろいろなお店を試したくなる気持ちもわかります。
しかし、本当に気に入ったお店であれば常連になり、その結果ほかのお客様では味わえない「なじみ客でこそのだいご味」をぜひ味わってほしいのです。
確かにいいソムリエはお客様を差別しませんが、ソムリエも人間ですので「このお客様に喜んでもらいたい」という場合はやはり力が入るものです。
そうなればお店にとっても、あなたにとっても相乗効果のあるまさにWIN-WINの関係と言えるでしょう。