こんにちは。ワインブックスの前場です。
記事の冒頭、根拠のために簡単に自己紹介します。
僕はワインジャンル最大規模のユーチューブチャンネル”ワインブックス”を運営しています。
また、教育機関としていつでもどこでも誰でもワインが学べるオンラインスクールのWBSも運営していて、おかげさまで多くの受講生が学習してくださっています。
WBSでは受講生の多くがソムリエ試験、ワインエキスパート試験を受験されます。
受験生の中には、おそらく多くの方の疑問や不安として、「ソムリエ試験、ワインエキスパート試験は難しくなった」という思いがあるでしょう。
ただし、なんとなく「難しくなった」と思っていても、実際のところはどうなのか?ひょっとしたらただの感想ベースで何の根拠もないかもしれません。
多くの人は「難しくなった」といっているかもしれないけど、ひょっとしたらあなたとあなたの周りだけがそう思っているのかもしれません。
僕はウェブマーケティングが得意なので、この辺りの「なんとなく」を数値化することが得意です。
多くの人が抱いている考えや感想、感覚は、これまではなんとなくの雰囲気で伝えるしかなかったし、受け取る側もそれを受け入れる以外方法はありませんでした。
だから業界の権威だったり直接の上司の言うことを受け入れて、信じてついていくのが業界の常だったのですが、あなたがこれを今も受け継いでいるのであれば先が思いやられます。
「なんとなくの雰囲気」は、果たしてなんとなくのまま受け入れるしかないのでしょうか?もちろん違います。
多くの人がデジタル化された生活を送っている現在、「なんとなく」の感覚の部分は数値化されているし、可視化されているのです。
ここでは、「ソムリエ試験が難しくなった」の「なんとなく」を可視化し、あなたが腹落ちをしてソムリエ試験、ワインエキスパート試験の難化を受け入れられるように解説します。
可視化することのメリットは客観性にもあります。客観性は情報の質を担保します。
この記事が何の根拠もなくただ何となく「ソムリエ試験、ワインエキスパート試験は難しくなった」といってもただの自分の意見にすぎません。
これだけ情報があふれている現在、何の根拠もないただ意見には価値を見出さない人がほとんどでしょう。
また、僕はWBSを運営していますから、最悪な場合この試験を難しいと思わせておいてWBSに我田引水している可能性もあります。
もちろんそんなしょぼいことはしませんし、そんな思いが少しでもあればすでにばれているはずです。
自分のことで言いづらいのですが、僕はワイン界最大のコンテンツメーカーの一人なので、この辺りは完全に押さえています。
できればもう少し、お付き合いください。
では、まずは最初の可視化されたデータを見てみましょう。
これは「ソムリエ試験」の関連キーワードを出力したものですが、サブキーワードとして「ソムリエ試験 難しくなった」があることがわかります。
ここで「ソムリエ試験」で検索しているの人の多くが「ソムリエ試験 難しくなった」でも検索していることがわかります。
いかがでしょうか?
これだけで、これまではなんとなくの「難しくなった」が、実際に多くの人の感想であることがわかります。
僕はWBSを運営するにあたって、受講生の方が腹落ちして学習できるかどうかを極めて大事に考えています。
これだけ情報があふれている現代社会で、多くの人は目先の情報に懐疑心を持っています。
もちろんソムリエ試験、ワインエキスパート試験でも同様でしょう。
「このワインスクールがいい」とどれだけお勧めされても、それが実はくだらないアフィリエイトサイトの可能性もありますし、ただのよいしょ記事かもしれません。
勉強方法にしても何らかの都合があってお勧めしているんじゃないか?こう考えるのが現代人の普通の感覚でしょう。
この状況でいくら勉強方法についてお勧めをしても、肝心の腹落ち感がないから理解度は低くなります。
あなたもそうでしょう。
人間は腹落ちができて初めて納得してものごとに取り組めるし、頑張ろうと本気になれるのです。
そのため、WBSではできる限り可視化できる部分は可視化をして、納得したうえで大事な時間を勉強時間に割きましょうとお勧めをしています。
正直に言えば、ここで紹介するウェブマーケティングについては、僕の持っている情報の10分の1にも満たないものです。
ですが、それであっても、はたしてソムリエ試験が難しくなったのかが可視化して理解できるし、可視化すれば納得感は何倍にもなるはずです。
納得できれば腹落ちして学習ができるだろうし、「難しくなったのであればしっかりと対応しよう」という気持ちも持ちやすくなるはずです。
前置きが長くなってしまいました。
ここでは、あなたが腹落ちしてこの試験の難化を受け入れられるよう、できる限り客観的に解説をします。
腹落ちができれば納得感も大きくなるでしょう。
納得したうえで学習をすれば、あなたはもう受け身の学習ではなく、自発的に学習することができるはずです。
ぜひ最後までお付き合いください。
WBSのソムリエ・ワインエキスパート試験対策講座はこちら→
この記事は、ソムリエ試験・ワインエキスパート試験向けの練習問題とのその解説です。 WBSワインブックススクールの卒業生が作成し、合格者の声が反映されたリアルな練習問題とその解説ですので、問題の難易度や、どこまでりかいすればいいのかがわかるようになっています。 【月額2200円】ソムリエ・ワインエキスパート試験対策はオンライン最大級のWBSへ! そのほかの記事・練習問題も是非ご参考ください。
ソムリエ試験・ワインエキスパート試験は本当に難しくなったのか?
多くのひとは難化に不安を抱いている
では、さきほどの関連キーワードをもう一度見てください。
これはグーグルでの検索で、「ソムリエ試験」について検索している人が、ほかにどんなキーワードで検索しているのかを表したものです。
すると「ソムリエ試験 合格率」「ソムリエ試験 過去問」など、おそらくあなたも検索したであろうキーワードが目に入るはずです。
「ソムリエ試験」で検索する人は、多くの人はソムリエ試験を受験しようとしているので、当然合格率は気になるはずです。
また、学習をしていけば過去問はどんなものかが気になるのが人情でしょう。だから「ソムリエ試験 過去問」でも検索しているのです。
そして、それらのサブキーワードと同じレベルで「ソムリエ試験 難しくなった」がランクインしているのがわかりますが、ここがポイントです。
ソムリエ試験を受験する人の多くは、なんとなく「難しくなったんじゃないか」と肌感覚で感じているし、同じような意見はネットでもよく見かけているはずです。
だから「ソムリエ試験 難しくなった」と検索で確認をして、本当にそうなのか、難しくなったとして、どれくらい難しくなったのかを確かめているのです。
全体の注目度は上がっている
では、次にグーグルトレンドで検索数の推移を見てみましょう。
これは「ソムリエ試験」の検索数の過去5年の推移ですが、おおむね横ばいといっていいでしょう。
つまりソムリエ試験の注目度は変わらずに一定数の認知度を保っていることになります。
「なんだ、横ばいなのか」と思う人もいるかもしれませんが、ここには落とし穴があります。
日本で受けられるワイン系の試験ではソムリエ試験と合わせてWSETが有名です。
WSETは国際的にも認められていて、世界共通のワインの資格とのことですので、当然日本でも高い認知度がある・・・
こう思う人は多いかもしれませんが、WSET派の方には本当に申し訳ないと思いますが、数値としてはこのようになります。
WSETは日本に進出したての頃こそソムリエ試験とはる程度の検索数がありましたが、その後に伸び悩み、現在では検索数はざっくりと5倍の差があることがわかります。
しかし、この流れにあってソムリエ試験の検索数はほぼ一致していることがわかります。
これは何を意味するのかというと、「日本でのワイン系資格の認知度では、WSETはなじまずに認知度は下がり、ソムリエ試験がWSETの5倍の認知度がある」ということを意味しています。
ネット社会が進み、情報が増えれば増え、「〇〇ソムリエ」と名乗る資格試験も増えています。
しかしその中にあってソムリエ試験は日本ではワイン系資格では他を引き離した認知度を保っている、これがこのグラフから見て取ることができます。
10%超の成長率で上がっている
では次にソムリエ協会の決算を確認してみましょう。
僕は法律の知識があるのでこの手の数値は得意中の得意です。
ソムリエ協会は一般社団法人ですので、貸借対照表開示の義務がありますが、それに加えて決算報告も公開をしています。
これを確認すると入会金収益とともに正会員会費収益、試験収益ともに伸びていて、極めて事業運営が好調なことがうかがえます。
数値だけで見ると10%超の成長率で、歴史のある業界団体では相当な伸び率であることがわかります。
これはいろいろな分析ができますが、一つはコロナ禍で学習時間が増えたため、試験への食指が伸びたとも見えます。
しかし先ほどの検索数の推移を見てみるとやはり普段の認知度が強固なため、相対的に信頼度が増しているから、だから受験者数とともに入会者数も伸びているとみるのが合理的な判断でしょう。
合格率の検討
では最後が合格率の検討です。
2022年度の合格率はソムリエが30.1%、ワインエキスパートが32.9%となりましたが、これは前年度よりも明らかに下がり、おおむね10%ほど数値は下がっていることがわかります。
2020年度、2021年度と40%程度であったのが、2022年度に一気に下がったことで、WBSとしてはかなりの衝撃であったのです。
というのも、試験を主宰する側の心理としては、合格率に関してはできる限り一定を保ち、受験者に学習傾向をもたせて安心感を与えたいと考えるのが合理的判断です。
あまりにも難易度にボラティリティがあると受験者心理としてはとらえどころがなく、努力が報われない試験として受験者離れを起こす恐れがあります。
この試験は近年にCBT試験に移行したこともあり、過去5年ではかなりの変動があったので、これを修正して2020年度、2021年度は一定させてきたと分析していました。
しかし2022年度の結果を見るとそうではなく、ソムリエ協会側は明らかな難化を狙っていることが分かったのです。
ソムリエ試験・ワインエキスパート試験の本当の難易度とは?
では、ここまでのデーターをもとに分析しましょう。まとめると
・検索数は横ばい
・WSETとの相対的な比較ではより存在感が強まっている
・会員数、新規入会数、受験者数ともに10%超の増加
・合格率は10%低下
これらからわかる通り、認知度は高まっているにもかかわらず、間口(合格者数)を絞っていることがわかります。
これが「ソムリエ試験が難しくなった」の根拠なのです。
ただし、合格率のボラティリティを検討すると、合格率を一致させて合格者数を決める相対試験ではなく、事前に合格点を決めてある絶対評価の試験であることがわかります。
そのため、単純に合格点以上をとれば合格である試験なので、努力が報われる試験であるのはその通りです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。ソムリエ試験、ワインエキスパート試験の難化について、できる限り丁寧に解説しました。
勉強時間でいえば、ざっくりいって1.2倍程度は難しくなったと考えています。
ただし全体像としては「正しい情報と正しい学習」さえできれば初学者でも合格できるし、実際に2022年度にWBSは申しぶんのない実績を残せたのも事実です。
逆に言えば根拠のないイメージに踊らされて相手を大きくしてしまうのは完全な悪手です。
しっかりと合理的に判断できる根拠をもとに、準備を進めていきましょう。
WBS生様には釈迦に説法ですが、改めて付言をさせていただきます。