日本のソムリエ試験は、一般社団法人日本ソムリエ協会が主催しています。
日本ソムリエ協会は、1970年に設立された団体で、ワインやお酒に関する知識と技術の普及や啓蒙、ソムリエの育成に取り組んでいます。
ソムリエに関する団体はいくつかありますが、ワインソムリエの育成団体として圧倒的な知名度があり、ソムリエ試験の主催や認定、さらにはセミナーや講習会の開催などを行っています。
この合格率は非常に低いとされています。一般的には、筆記試験の合格率は40~50%前後になり、テイスティングで10~20%がふるい落とされます。
実技試験についてはしっかり準備をすればほとんど落ちることはありませんが、ここで受験要件をしっかりと確認されますので試験要綱をよく読んでいないと最悪ここで不合格になります。
これらの合格率は年によって変動することがありますが、どの年でも合格率が高くても30~40%程度と非常に厳しい試験であることがわかります。
また、実務経験や専門的な知識・技術が要求されるため、試験に合格するには多大な努力と準備が必要とされます。
ここでは、もしあなたがソムリエ試験を受験しようという場合に最も気になる”難易度”について、できる限り丁寧に解説をします。
なお、このサイトはソムリエ試験の練習問題が毎日朝更新され、気になった問題はブックマークをしていつでも振り返れるようになっています。
トップページを見ていただき、何度も訪問してソムリエ試験の雰囲気をつかんでください。
この記事は、ソムリエ試験・ワインエキスパート試験向けの練習問題とのその解説です。
WBSワインブックススクールの卒業生が作成し、合格者の声が反映されたリアルな練習問題とその解説ですので、問題の難易度や、どこまでりかいすればいいのかがわかるようになっています。
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ソムリエ試験の難易度とは?
ワイン業界の登竜門
日本のソムリエ試験は、ソムリエとしての専門的な知識と技術を問われる難関試験であります。
しかし、少し大きな目で見ればワイン業界、サービス業界にとっては、多くの人にとって「登竜門」とも言われています。
合格することで、ソムリエとしての認定を受け、一定の専門的な知識や技術を持った人物として認知されます。
また、ソムリエとしてのキャリアアップや、レストランやホテルなどでの就職に有利とされています。
実際にWBSで学習され、上級のエクセレンス試験に合格された方の中には海外での就職に成功されたり、またはソムリエ試験合格後に情報発信者として成功されている方もいらっしゃいます。
とはいえ、試験の難易度は非常に高く、合格率が低いこともあり、多くの受験者にとっては大きな挑戦となるでしょう。
試験に合格するためには多大な努力が必要であり、ソムリエとしての専門的な知識や技術を身に付けることが必要です。
ソムリエ試験の概要は?
ソムリエ試験は1次試験の筆記が毎年7月後半から8月の末日、二次試験のテイスティングが9月末から10月中頃、三次試験の実技が11月末から12月初旬に行われます。
これを見てお分かりの通り、一次試験から最終試験の三次試験まで3か月以上もかかる、かなりの長丁場になります。
ざっくりと見てみましょう。
一次試験 筆記試験(7月下旬~8月末日まで CBT方式)
筆記試験 ワインやお酒の種類や生産地、味わいや特徴などに関する知識を問う問題が出題されます。また、サービス技術やマナー、法令などに関する問題も出題されます。
二次試験 テイスティング(9月下旬~10月上旬)
おおむね5種類のワインやそのほかの飲料について、外観、香り、味わいを表現し、どのように飲むのがいいのかなどのサービス方法を答え、最終的に生産国やブドウ品種などの結論を当てます。
三次試験 論述試験(二次試験と同日に開催)
論文試験 おおむね3つのテーマについて、論文を書く試験です。論文とはいえ一つは400文字程度なので、しっかりと準備をすれば十分に回答できます。
三次試験 実技(デカンタージュ 11月下旬~12月上旬)
実技試験 ワインやお酒のテイスティングに加え、グラスの選び方やデキャンタージュ(ワインの注ぎ方)などのサービス技術が評価されます。
これらの試験を全て合格することが必要となります。試験は年に1回開催され、合格率は非常に低いため、合格するには非常に高い知識と技術が必要とされます。
ソムリエ試験の範囲は?
日本ソムリエ協会が実施するソムリエ試験の一次試験の範囲は、以下のとおりです。
- 酒類全般に関する知識 ・ワイン、ビール、ウイスキー、日本酒、焼酎、リキュールなど、様々な酒類についての知識
- 産地・生産法 ・主要なワイン生産国・地域、ビールやウイスキーなどの産地・蒸留法、日本酒や焼酎などの製造法などについての知識
- 酒類の品質評価 ・酒類のテイスティングの基礎知識、品質の判断基準、鑑定方法などについての知識
- 食と酒のペアリング(マリアージュ )・料理と酒の組み合わせについての基礎知識、提案の仕方などについての知識
- サービス ・グラスの種類やサービス方法、接客マナーなどについての知識
- 法律・マナー ・酒類に関する法律やマナー、飲酒運転防止法などについての知識
実際には3月に発売されるソムリエ協会教本からの出題となりますが、教本は800ページにも及び内容も文章以外にも地図や表がびっしり埋められていて、一目で「こりゃだめだ」という雰囲気を味わうことになります。
ソムリエ試験の勉強時間
ソムリエ試験に合格するためには、合格基準に対応した豊富な知識や技術を習得する必要があります。
そのため、合格までに必要な勉強時間は個人差がありますが、一般的には数年単位での勉強が必要とされています。
WBSではおおむね200~400時間の勉強時間を想定してアドバイスをしています。
日本のソムリエ試験は、筆記試験、実技試験、論文試験の3段階で構成されています。
筆記試験では、ワインやスピリッツ、ビールや日本酒、ノンアルコールドリンクスなど、様々なお酒についての知識が問われます。
実技試験では、グラスやボトルの扱い、デキャンタージュ、サービスなどが評価されます。
論文試験では、ソムリエとしての知識や技術を実務に生かすための具体的な提言が求められます。
このように幅広い分野から問われる知識や技術を習得するためには、定期的な勉強や練習が必要です。
また、業界人からのアドバイスや、先輩ソムリエからの指導を受けることも重要です。合格に向けて着実に努力し、準備をしていくことが大切です。
短期間での合格はあり?
ソムリエ試験はここまでの説明から、決して「短期間で楽々合格」という試験ではありません。
検索をすると「○○か月で合格」とか、「無勉合格」などの言葉も見受けられますが、いくら何でもこの試験を舐めすぎです。
こういう記事は検索結果でも目に留まりやすく、かつ、クリック率も高くなるため、検索エンジンでの評価も高くなる傾向にあります。
検索エンジンでの評価が高くなれば当然順位も上がるため、さらに目に留まりやすくなるのです。
しかし、資格試験を主宰する側にすれば、あまりにも簡単な試験にすると試験の権威性は低下しますし、権威性のない資格試験には受験者は集まりません。
そのため、合理的に検討してもある程度の難易度は資格試験には必要で、射幸心丸出しの無茶な短期合格の記事に踊らされるのはお勧めできません。
ソムリエ試験の勉強スケジュール
ソムリエ試験の勉強スケジュールは、個人差がありますが、合格までの期間に合わせて適切に調整する必要があります。
WBSではかなり手堅く勉強スケジュールを組み立てていて、これをWBS生にシェアしていますが、ここでは独学で学習する際の一般的なスケジュールを記載します。
一般的なソムリエ試験の勉強スケジュールの例です。
1年前
ソムリエ試験の基礎知識を習得するために、情報収集や専門書籍、参考書を読み始める。
・ワインやお酒に、試験ついての情報収集を行い、テイスティングや飲み比べを意識する。
・インターネットなどのソムリエ講座やセミナーを見て雰囲気をつかみ、基礎知識を学ぶ。
半年前
試験に必要な専門的な知識を習得するために、有料の講義やセミナーに参加する。
・ソムリエとしての実務経験を意識した接客を念頭に置いて就労にあたる。
・テイスティング試験に備えて情報を収集し、ぶどう品種ごとの特徴をつかむ。
3ヶ月前
試験問題集や過去問を活用し、筆記試験の対策をする。
・テイスティングのスキルアップを目指し、飲み比べの回数を増やす。
・論文試験に備えて、ソムリエとしての具体的な提言を考え、執筆練習をする。
1ヶ月前
全体的な復習を行い、不安な部分を補強する。
・模擬試験を受けて、受験本番に向けたイメージトレーニングをする。
・テイスティングの実技試験の模擬演習を行い、自信をつける。
このように、長期的な勉強計画に加え、短期的な勉強計画も立てることで、効率的にソムリエ試験の合格に向けて準備することができます。
まとめ
ソムリエ試験は、飲食業界でのキャリアアップや、自己啓発のために取り組む価値があると言えます。
ソムリエ試験に合格することで、酒類の専門知識を身につけ、高度なテイスティング能力を養うことができます。
また、飲食店でのサービスや料理とのマリアージュの提案など、お客様に対してより高度なサービスを提供することができるようになります。
ただし、試験の難易度が高いため、十分な時間をかけて勉強する必要があります。
また、実務経験があることで、理論だけでなく実践的な知識も身につけることができるため、勉強だけではなく実務経験も積んでから挑戦することをお勧めします。
総合的に考えると、ソムリエ試験は飲食業界でのキャリアアップや自己啓発のために非常に有益なものと言えます。
しっかりと準備をして、一発合格を目指して頑張りましょう!